JGBトレーディングフロア(2025年5月28日)

債券相場は下落。注目されたこの日の40年債入札は、最高落札利回り(複利ベース)が3.135%と、市場予想の3.085%を上回ったほか、応札倍率も2024年7月以来の低水準となる低調な結果となり、需給不安の高まりで超長期債や先物に売りが膨らんだ。
入札については、前日に国債の発行減額観測で金利が大きく下がったことで投資家が慎重になったとの見方のようだ。市場は、来週6月5日の30年債入札にも関心が向かうが、相場下落が続けば減額幅が拡大されるとの期待が高まるため、超長期金利はピークを打ったのではとの声も聞かれた。

【メモ】
☆40年国債入札(18回ダッチ方式、CPN3.1%)落札結果
応募者利回り(募入最高利回り)3.135%、発行価格99円20銭、応札倍率2.21倍(前回2.92倍)
(事前予想利回り3.085%)


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

 

JGBトレーディングフロア(2025年5月27日)

債券相場は超長期債が大幅に上昇。午前の取引では、米債の上昇を受けて買い先行後、日銀植田総裁の金融正常化姿勢(日銀金融研究所主催の国際コンファランスでの講演)を受けて下落に転じたが、午後に入って財務省が例年6月に開く国債市場特別参加者会合に向けて、国債の発行減額観測が浮上し超長期債中心に大幅上昇、イールドカーブもフラット化した。
前週末から連日で超長期債が買われ、地合いが変わった可能性があるとの見方がある一方で、明日の40年国債入札に対する警戒感は依然強く、加えて日銀も引き続き政策金利は引き上げ方向という方針を堅持しており、明日の入札結果が相場水準を左右しそうだ。国債市場特別参加者会合での30年債・40年債の発行減額が実現すれば超長期金利も頭打ちになるとの見方だが、今はまだ期待先行で、投資家もまだ慎重な見方を崩していないとの声も聞かれた。

【メモ】
☆植田総裁開会挨拶の邦訳(日本銀行金融研究所主催2025年国際コンファランス)
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2025/data/ko250527a1.pdf


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JGBトレーディングフロア(2025年5月26日)

債券相場は上昇。先週末の米長期金利が低下したことや、需給悪化により足元で大きく売られてきた超長期債が前週末に反転したことで市場センチメントの改善につながった。先物も大きく上昇したほか、この日行われた流動性供給入札の結果も良好で、28日に行われる40年債の入札に対する警戒感も幾分後退したようだとの声も聞かれた。

【メモ】
☆流動性供給入札(430回、残存期間5年超15.5年以下)落札結果
募入最大利回り較差 -0.028%、募入平均利回り較差-0.028%、応札倍率3.06倍(前回2.39倍)


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ウィークリーレポート(2025年5月23日)

5月第4週、日経平均は▲1.57%と6週ぶりの反落。NYダウも▲2.47%の下落となった一方、ユーロストックス50▲1.86%と6週ぶりの下落となりました。日米ともに20年債の入札が不調となったことから、債券安/株安の動きとなった週でした。
その米国では、5/22に下院でトランプ大統領が推進する大型の税制・歳出法案の修正案が可決となりましたが、可決後に米国債市場では全ての年限で債券価格が上昇、財政悪化懸念を先回りして織り込んだbuy the factの動きとなりました。

(Bloomberg)トランプ氏と議会に米国債市場が警告-赤字拡大懸念し利回り上昇続く
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-22/SWMRY4DWRGG000

一方、日本市場では、日銀の買い入れ減額による20年超の超長期ゾーンの需給悪化が利回り上昇の要因となっており、月末の買い入れ予定の変更等、日銀の動きが見えるまで本格的な反発は難しそうです。
国債価格の暴落について、過去には1987年9月のタテホショック、1998年11月の運用部ショック、2003年6月のVaRショックと事例があります。いずれのケースも、債券価格の急落前に利回りは安値を付けており(債券価格は高値)、債券買いのラリーの最後に一斉に売られたというパターンで、今回の様に数年年の利回り上昇トレンドの末に大きく投げられているケースとは異なります。
念のため比較チャートで確認すると、10年債長期金利4/7安値1.11%を基準に、運用部ショックとVaRショックのケースでは6月下旬には+1.00%~+1.50%の上昇(長期金利2.11%~2.61%)となり、流石に日銀が無為無策に放置しない限りはこういった水準になることは無いと思われます。
また、超長期国債の価格下落に伴う金融機関の損失も報じられ、債券市場以外も含むマーケット全体への悪影響が懸念されますが、往々にして名前が出て報じられるときは既に処理も終わり最後のセリングクライマックだったという事が多ので過度に警戒しなくてもよいかと思われます。

(Bloomberg) ソニー生命、減損処理回避へ国債売却含め検討-金利一段の上昇リスク
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-22/SWJD0PT0G1KW00
(Bloomberg) 日本生命、国内債含み損3兆6000億円と3倍超に拡大-金利上昇が影響
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-23/SWOO03T0AFB400

国債急落時の比較チャート(2025.4.7 1.11%を基準に変化幅を表示)

なお、株価への影響に関しては、1998年はアジア通貨危機の最中で下落、1987年、2003年はその後の景気拡大局面へ向かって上昇とマチマチな結果で統一的な示唆は得られませんでした。
株価指数の動向については引き続き、騰落レシオ急騰後のレンジパターン継続を想定しています。

騰落レシオ急騰後のTOPIXの推移


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JGBトレーディングフロア(2025年5月23日)

債券相場は上昇。大幅に上昇していた超長期金利が一転して低下(債券価格は上昇)した。米長期金利が3営業日ぶりに低下した流れで、債券に打診買いが入った。またこの日の日銀国債買い入れオペで5-10年ゾーンの応札倍率は1倍台と売り圧力が限定的となっていることが示されたことも相場を支えた。来週28日に40年債入札を控える中、既発40年債の入れ替えらしき動きが、この日の相場上昇のきっかけとなったとの見方。足元でのイールドカーブのスティープ化が際立っていたため、フラットニングバイアスも強まったようだ。ただ、この動きが、直ちに投資家の買い姿勢を強めるとはいかないとの見方のようで、むしろ超長期債の売買に慎重になる可能性があるとの声も聞かれた。

【メモ】
☆日銀買入オペ1-3年2750億円、3-5年2750億円、5-10年3000億円、10-25年1350億円。応札倍率は、それぞれ2.21、2.28、1.76、2.32倍。


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