ウィークリーレポート(2025年5月30日)

5月最終週、日経平均は+2.17%、NYダウ+1.60%、ユーロストックス50+0.76%と揃って上昇しました。
貿易交渉の遅滞しているEUへ制裁関税の発表と関税措置の延期、米国際貿易裁判所によるトランプ政権の相互関税差し止めと、米連邦控訴裁判所による差し止めの効力停止と、半日で目まぐるしく変わるヘッドラインに振り回された1週間でしたが、日米欧の株価は上昇して週を終えました。
2019年の第1期トランプ政権による対中関税のヘッドライン相場を超える目まぐるしさでしたが、月間でも日経平均+5.33%、NYダウ+3.94%、ユーロストックス50+4.00%とプラスとなっており、マーケットは、短期的にはヘッドラインに反応しても、中長期勢はすっかり食傷気味となっていそうです。

(Reuters)米国株式市場=大幅反発、ダウ740ドル高 対EU関税延期でリスク選好高まる
https://jp.reuters.com/markets/us/3FLFL353RZN37EEBKFDC6RWSMU-2025-05-27/
(読売新聞)トランプ相互関税「復活」…米連邦控訴裁判所、米国際貿易裁の差し止め命令を一時停止
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20250530-OYT1T50031/

前週レポートで触れた超長期国債は、財務省が債券市場参加者へヒアリングを行っていると報じられると、発行額減額の期待から債券が買われ、40年債利回りは前週高値3.69%から一時3.11%まで下落となりました。

(Bloomberg)求む国債発行減額、財務省へ圧力強める債券市場-規模と実施時期焦点
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-27/SWWEN4T0AFB400

6月からの株式市場に関してこれまで取り上げてきたアノマリーでは、Zweig Breadth ThrustのパターンではS&P500は2019年1月、2023年11月のリバウンド局面と相似しており、引き続き緩やかな上昇局面と思われます。
また日本市場では、TOPIXチャートが昨年8月、今年4月の下落でWボトムの形状となっており、こちらも上抜け期待が持てます。ただし、6月後半はETFの分配金捻出売りのため、季節的に弱含みやすいので、6月通していってこいの相場になる可能性もあります。騰落レシオ急騰後のパターンとしては36000-39000のレンジが示唆されますので、6月前半はカバードコール、後半はプット買いが良いかもしれません。

Zweig Breadth Thrustのシグナルが出現した後のS&P500比較チャート(2000年以降)

騰落レシオ急騰後のTOPIXの推移


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

 

JGBトレーディングフロア(2025年5月30日)

債券相場は上昇。米GDP改定値や失業保険統計で景気の減速感が確認され米長期金利が低下、国内債もその流れを受けて買いが優勢となった。この日行われた2年債入札は最低落札価格が予想を上回り、応札倍率も過去実績の平均に近く、無難に通過した形。
日銀の利上げペースの鈍化見通しが強まる中、超長期債の発行減額に代わって国庫短期証券など短期債の増発が予想され、需給面での優位さに注目が集まったようだ。超長期債は値動きの激しい展開が続いているが、この日は20年債が買われた。日銀6月の国債買い入れ予定は、5月から変更なく、月間オファー額合計4兆1050億円が通知された。

【メモ】
☆長期国債買入れ(利回り・価格入札方式)の四半期予定(2025年6月)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2025/mpr250530a.pdf


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

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JGBトレーディングフロア(2025年5月29日)

債券は超長期債が下落。前日行われた40年利付国債入札が低調に終わり、来週の30年債入札に対する警戒感から売りが優勢だった。超長期債の発行額が実際に減額されるのは7月以降であり、その前に実施される30年債入札の行方に投資家の関心が移っているようだ。
一方、中期債は上昇。米国際貿易裁判所がトランプ政権の関税措置は違法だと判断して差し止めを命じたことで、いわゆる不確実性に対する警戒感がやや後退し、これまで買いを手控えていた投資家が買いやすくなったとの見方。新発5年債利回りの1%を超えた水準では一定の買い需要が確認されたようだ。

【メモ】
☆日銀買入オペ3-5年2750億円、5-10年3000億円、10-25年1350億円、物価連動債500億円。応札倍率は、それぞれ2.33、2.48、2.74、4.00倍。


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JGBトレーディングフロア(2025年5月28日)

債券相場は下落。注目されたこの日の40年債入札は、最高落札利回り(複利ベース)が3.135%と、市場予想の3.085%を上回ったほか、応札倍率も2024年7月以来の低水準となる低調な結果となり、需給不安の高まりで超長期債や先物に売りが膨らんだ。
入札については、前日に国債の発行減額観測で金利が大きく下がったことで投資家が慎重になったとの見方のようだ。市場は、来週6月5日の30年債入札にも関心が向かうが、相場下落が続けば減額幅が拡大されるとの期待が高まるため、超長期金利はピークを打ったのではとの声も聞かれた。

【メモ】
☆40年国債入札(18回ダッチ方式、CPN3.1%)落札結果
応募者利回り(募入最高利回り)3.135%、発行価格99円20銭、応札倍率2.21倍(前回2.92倍)
(事前予想利回り3.085%)


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JGBトレーディングフロア(2025年5月27日)

債券相場は超長期債が大幅に上昇。午前の取引では、米債の上昇を受けて買い先行後、日銀植田総裁の金融正常化姿勢(日銀金融研究所主催の国際コンファランスでの講演)を受けて下落に転じたが、午後に入って財務省が例年6月に開く国債市場特別参加者会合に向けて、国債の発行減額観測が浮上し超長期債中心に大幅上昇、イールドカーブもフラット化した。
前週末から連日で超長期債が買われ、地合いが変わった可能性があるとの見方がある一方で、明日の40年国債入札に対する警戒感は依然強く、加えて日銀も引き続き政策金利は引き上げ方向という方針を堅持しており、明日の入札結果が相場水準を左右しそうだ。国債市場特別参加者会合での30年債・40年債の発行減額が実現すれば超長期金利も頭打ちになるとの見方だが、今はまだ期待先行で、投資家もまだ慎重な見方を崩していないとの声も聞かれた。

【メモ】
☆植田総裁開会挨拶の邦訳(日本銀行金融研究所主催2025年国際コンファランス)
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2025/data/ko250527a1.pdf


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