ウィークリーレポート(2023年12月1日)

11月最終週の株式市場は、日経平均株価は▲0.58%の加幅反落、NYダウ+2.42%、ユーロストックス50+1.06%は5週連続の続伸となりました。米国10年債利回りは▲27bp下落し4.19%と低下した一方で、NASDAQ総合指数は+0.38%と金利低下に比べて小幅な上昇にとどまりました。

12/1にアトランタで行われたパウエル議長の講演では、「十分に景気抑制的なスタンスを達成したと確信を持って結論づける、あるいは金融緩和の時期について臆測するのは時期尚早だ」と、早期の利下げを期待する市場を牽制するものでしたが、「かなり景気抑制的な領域に入っている」との言及を重視し、米国債利回りは急低下、ドル円為替レートは146円台まで円高ドル安が進みました。急激な円高の結果、NYダウは294ドルの上昇となった一方、CME日経先物は▲70円安と前日NY取引終了時間から反落となりました。

さて、このまま米国金利安&円高を前提にすると、日本株の上値hあ重たくなると予想されますが、12月の季節性としては前半は弱含み、下旬から強くなるという掉尾の一振りが伝統的なアノマリーです。
直近では2013年、2014年がそのパターンでした。いずれも11月に大幅高した年であり、今年も同様に11月に2628円高となっているため、月前半は個人投資家の売りが出やすい状況で、久しぶりにアノマリー通りの展開が期待できそうです。引き続き年内は強気のままで、下落するようならプット売り戦略など良いかもしれません。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2023年11月24日)

11月第4週の株式市場は、日経平均株価は+0.12%、NYダウ+1.27%、ユーロストックス50が+0.72%と続伸となりました。米国10年債利回りは+3bpの4.46%と小幅反発した一方で、VIX指数が1.34pt減少し、12.46ptと5週続落となりました。

マーケットでは「最後の利上げは買い」が継続しており、12月中旬までは大きなイベントもなく、S&P500は7月高値4607ptを抜く次は最高値4808ptが視野に入ってきます。年内の株価動向に関しては、前週示した日経35000円を目指す展開として、カバードコールやOTMコール買い/OTMプット売りのリスクリバーサルなどアップサイドの狙える戦略はそのままですが、年明け以降のやや長いタームで考えると、FRB利下げ/日銀利上げによる急激な円高の可能性は頭に入れておきたいところです。

FF金利先物およびOIS(オーバーナイトインデックススワップ)の取引から推計された各国の政策金利の市場予想値は、FRBとECBは政策金利のピークを付け、年明けからは利下げの可能性を織り込んでおり、RBA(オーストラリア準備銀行)は、FRBにワンテンポ遅れて来年5月にピークを付けその後利下げ局面へと予想されている一方で、日本銀行に関しては、来年10月まで利上げ一辺倒と予想されており、高インフレ化で利上げを急いだ欧米各国とは異なるサイクルの局面にあると思われています。

市場予想通りに政策金利が動くならば、円高を前提に銀行や医薬品セクターが相対的に有利になり、また、日経平均よりもTOPIX優位の展開も予想されます。スプレッドは広いですが、1306 TOPIX連動型ETFの株OPにもマーケットメーカーの気配掲示がされており、ターゲットバイイングなどの戦略が取れます。


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ウィークリーレポート(2023年11月17日)

11月第3週の株式市場は、日経平均株価は+3.12%、NYダウ+1.94%、ユーロストックス50が+3.42%と続伸となりました。米国10年債利回りは▲21bpの4.43%と大幅に下落しました。

11/14の市場予想よりも弱い米国CPI発表を受け、FRBの利上げフェーズは終了との見方が広がり、債券高(金利低下)/株高の流れが流れとなりました。FFレート先物から計算される今後のFOMCでの利上げ確率はほぼ0%となり、年明け2月以降は利下げを織り込んでいます。過去の例では、FRBが利下げに転じるときは米国景気がリセッション入りするケースで、大幅な株価下落を伴っていました。利下げに転じてもリセッション入りしなかったソフトランディングは、過去50年で1984年と1995年の2回のみとなります。

今回は、強い米国経済と利上げにより鈍化するインフレ率という、まさしくソフトランディングが期待されている状況です。今年7月の利上げが最後の利上げだったとすると、その後、株価が半信半疑な動きで低迷していた1984年のパターンと似ており、同じ動きを踏襲するなら7月利上げ後から9.6%上昇の4966ptまでうかがえます。

海外株式市場の堅調さを背景に日本株も上昇を見込めますが、これまで当レポートで取り上げてきた予想PERをもとにした上限は35000円弱を想定しており、年内はここを目指す動きとなるのではないかと考えます。
ただし、年明けは新NISA稼働の年ということもあり、NISAが導入された2014年1月は月間で日経平均▲8.45%、ジュニアNISAが始まった2016年1月は▲7.96%と、悪いアノマリーになっている点は注意が必要です。
ストラテジーとしては、カバードコールや、OTMコール買い/OTMプット売りのリスクリバーサルなどアップサイドの狙える戦略がよさそうです。


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ウィークリーレポート(2023年11月10日)

11月第2週の株式市場は、日経平均株価は+1.93%、NYダウ+0.65%、ユーロストックス50が+3.99%と続伸となりました。
米国10年債金利は週間で7bp小幅上昇となったものの4.65%と前月の5%超からは落ち着いた様相です。金曜日にはNYダウは391ドル高と大幅な陽線を引き、前日の下げを否定、目先の強さをうかがわせており、引き続き「最後の利上げは買い」のモードとなっています。

ハイイールドスプレッドは4.27%と今年9月以来の低水準で落ち着いており、VIX指数も14.17ptとこちらも9月以来の低水準で、リスク指標面からは危うさは感じられず、次回12月FOMCまでラリーのケースも考えられます。

11/14には米国10月CPIが発表されます。クリーブランド連銀のCPI Nowでは足元のインフレ率は3.28%まで下がっており、10月CPIの市場予想では前年比3.3%と前月の3.7%から鈍化が見込まれていますので、市場予想通りならもう一段の金利低下/グロース株上昇もあります。

日経平均に関しては、向こう12か月の予想EPSに基づいた上限は、34600円とまだ上値余地があり、6月、9月と失敗した34000円台へ期待が持てます。ストラテジーとしては12月限カバードコール、あるいは33000円のストラドル売りがよさそうです。


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ウィークリーレポート(2023年11月3日)

10月最終週の株式市場は、日経平均株価は+1.10%、NYダウ+1.70%、ユーロストックス50が+1.90%と揃って上昇しました。
日銀政策決定会合では、事前報道ほどの政策変更はなく、YCCレンジを据え置きとする一方で、指値オペを廃止しより柔軟に運用できるようにという変更でした。発表後には、前夜に日経新聞社の観測報道での下げ分を回復、JGB先物は前日比で小幅安となったものの、為替は円安の反応で日銀の姿勢がハト派のままだと受け止められました。

FOMCでは利上げを見送り、市場予想通りの据え置きとなりましたが、パウエル議長の会見で、最近の国債利回りの上昇や、それが今後の金融政策にどんな影響を与える得るかについての言及もあったことから、足元の米国長期金利の上昇によりこの先の追加利上げの可能性が下がっていることを好感し、同日の米国10年債は19bp低下、S&P500は1.05%の上昇となりました。
さらに、11/2雇用統計が、市場予想+180Kに対して+150Kと弱含み、また、前回までの統計も下方修正されたことから、実体経済の過熱感の低下が意識され、米国長期金利は4.47%まで急低下となりました。
今年何度目かになる「最後の利上げは買い」の動きとなっています。

当レポートでたびたび触れているNYSE市場の騰落率 Breadth Indocatorは、月末31日の38%から11/3金曜日に56%と急速に上昇、10営業日以内(~11/15)に61.5%を上回れば、Zweig Breadth Thrustという中長期の買いシグナルとなります。前回は4/3にシグナル点灯、7/27の高値4607ptまで11.70%の上昇となっており、仮にシグナルが出るようならば、年末に向けたラリーが期待できます。


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