債券相場は上昇。注目された日銀の田村審議委員の講演内容(青森県金融経済懇談会)が、市場が警戒していたほどタカ派的ではなかったことで買いが優勢となった。またこの日の40年債入札が順調な結果となったことも買い安心感につながった。月末接近による投資家の買い需要が期待され、引き続き底堅い展開が続くとの見方。
【メモ】
☆40年債入札(16回ダッチ方式、CPN1.3%)落札結果
応募者利回り(1.905%)、発行価格83円41銭、
応札倍率2.49倍(前回2.15倍)、(事前予想利回り1.925%)
☆日銀の田村直樹審議委員発言(青森県金融経済懇談会)
・(先の金融政策決定会合で大規模緩和策の修正の決定について)「金融政策の正常化への第一歩を踏み出した」
・「ゆっくりと、しかし着実に金融政策の正常化を進め、異例の大規模金融緩和を上手に手じまいしていくために、これからの金融政策の手綱さばきは極めて重要だ」
・(政策正常化の最終的なゴール、2%の物価安定目標の下で)「金利の上げ下げを通じて需要を調整し、物価に影響させるという金利機能が発揮できるような水準まで戻す」「当面、緩和的な金融環境が継続する」
・(緩和的な金融環境が継続に関して)「利上げを一切しないということではない」
・(基調的な物価上昇率や物価の上振れリスク、2%の物価安定目標達成の確度が高まる場合は)「金利引き上げを検討することも可能になる」・「金利機能の回復だけを目的に金利を引き上げることはない」「物価が過度に上振れて急激な金融引き締めが必要になるリスクは引き続き小さい」
・(YCC廃止後の長期金利への関与)「市場の流動性を回復しつつ、できるだけ市場に金利形成を委ねていくことが大切だ」「市場の動向を見つつ、国債の買い入れ額を減少させていく方向と考えている」
・(為替について)「金融政策は為替相場を直接、コントロールの対象とはしていない」「経済・物価情勢をしっかり踏まえて適切な金融政策運営に努めていきたい」ほか。


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