JGBトレーディングフロア(2022年10月28日)

債券相場は上昇。前日の米長期金利の低下に加えて、日銀が金融政策の据え置きを決定したことで買いが優勢だった。先物は決定会合の結果発表後の後場寄付き直後に下落に転じる場面があったが、短期間で持ち直した。政策の据え置きは大方の予想通りで、日銀の政策修正期待から売りポジションのあった一部海外投資家から買い戻しとみられる動きは前回会合後と同様だが、翌週にFOMCを控えておりその動きも限定的のようだ。

【メモ】
☆黒田日銀総裁会見要旨(出所:Bloomberg)
「現在の物価見通しは持続的で安定的な物価2%が展望できる状況にはない」
「今すぐ利上げ、出口が来るとは考えていない」
(最近の円安について)「急速かつ一方的だ。先行きの不確実性を高め企業の事業計画を困難にするなど、わが国経済にとってマイナスであり、望ましくない」
「YCC自体が円安をもたらすことはない」など。
☆11月の長期国債買い入れ額、残存期間10年超25年以下と25年超の月間の買い入れ回数を10月の月2回から月3回に。

【来週のスケジュール】
10/31
<国内予定>
小売売上高(9月) / 百貨店・スーパー売上高(9月) / 鉱工業生産(9月) / 消費者態度指数(10月) / 住宅着工件数(9月) / 外国為替平衡操作の実施状況
<国内決算>
小野薬(4528) / 第一三共(4568) / JT(2914) / コマツ(6301) / JR東日本(9020) / アステラ薬(4503) / 村田製(6981) / 東海旅客鉄道(9022) / レーザーテック(6920) / パナソニック(6752) / 京セラ(6971) / 関西電(9503) / ANAHD(9202) / 大ガス(9532)ほか
<海外予定>
【米国】*****
【欧州】ユーロ圏CPI(10月) /ユーロ圏GDP(3Q) / OPEC,2022年世界石油見通し(WOO)
【その他】米韓空軍合同訓練 / アブダビ国際石油展示会・会議(ADIPEC) / 中国製造業・非製造業PMI(10月)
<海外決算>
アフラック / NXPセミコンダクターズほか

11/1
<国内予定>
10年利付国債入札 / auじぶん銀行日本製造業PMI(10月) / 自動車販売台数(10月)
<国内決算>
三井物(8031) / TDK(6762) / ソニーG(6758) / 花王(4452) / 東電HD(9501) / JAL(9201) / トヨタ(7203) / 三菱重(7011) ほか
<海外予定>
【米国】米FOMC(2日まで) / 自動車販売(10月) / ISM製造業景況指数(10月) / 建設支出(9月) / 求人件数(9月) / S&Pグローバル米製造業PMI(10月)
【欧州】英中銀,保有国債売却開始
【その他】豪中銀,政策金利 / 中国財新製造業PMI指数(10月)
<海外決算>
BP / ファイザー / ウーバー / AIG / アドバンスト・マイクロ・デバイセズほか

11/2
<国内予定>日銀金融政策決定会合議事要旨(9月21・22日分) / マネタリーベース月末残高(10月) / 営業毎旬報告
<国内決算>
スバル(7270) / ミネベア(6479) / KDDI(9433) / コナミグループ(9766) / ZHLD(4689) / 野村HD(8604) / ヤマハ(7951) ほか
<海外予定>
【米国】米FOMC声明発表,会見 / ワールドビジネスフォーラム(WOBI)
【欧州】S&Pグローバル・ユーロ圏製造業PMI(10月) / 独失業率(10月)
【その他】*****
<海外決算>
グラクソ / イーベイ / クアルコムほか

11/3
<国内予定>
祝日(文化の日)
<海外予定>
【米国】貿易収支(9月) / 非農業部門労働生産性(3Q) / S&Pグローバル米サービス業・総合PMI(10月) / ISM非製造業総合景況指数(10月) / 米製造業受注(9月)
【欧州】ECB総裁,講演 / 英中銀,政策金利発表 / G7外相会議(,ドイツ・ミュンスター) / ユーロ圏失業率(9月)
【その他】中国財新サービス業・コンポジットPMI(10月)
<海外決算>
BNPパリバ / INGグループ / BMW / モデルナ / スターバックス / ペイパルほか

11/4
<国内予定>
国庫短期証券(3カ月)入札 / auじぶん銀行日本PMI(10月)
<国内決算>
伊藤忠(8001) / 住友商(8053) / ソフトバンク(9434) / 日本郵船(9101) / JFEホールディングス(5411)ほか
<海外予定>
【米国】米雇用統計(10月) / 米ボストン連銀総裁,講演
【欧州】ECB総裁,講演 / S&Pグローバル・ユーロ圏サービス業・総合PMI(10月) / ユーロ圏PPI(9月) / 独製造業受注(9月)
【その他】*****
<海外決算>
ソシエテ・ジェネラル


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2022年10月28日)

10月の第4週の株式市場は、日経平均は+0.80%、NYダウ+5.72%、ユーロストックス50+3.92%となりました。
12月から利上げペースを鈍化させるとの思惑で米国長期金利は13週ぶりに下落に転じ、前週比▲20bpの4.01%となりました。金利の低下にもかかわらず、GAFAの決算が失望的であったためナスダック総合は▲0.62%と反落となりました。一方で、コカ・コーラやキャタピラーなどハイテク以外の銘柄は決算を好感され上昇しており、NYダウ>NASDAQの動きが顕著に出た1週間でした。

(Reuters)米国株式市場=急反発、FRBが利上げペース減速との思惑で
https://jp.reuters.com/article/ny-stx-us-idJPKBN2RG1RI

週開けは日本の祝日の11/3にFOMCの声明が発表されます。利上げ幅は+75bpが市場のコンセンサスでありますが、マーケットの注目としては事前の思惑報道に沿った内容がパウエル議長の会見で述べられるかどうかにあります。すでに事前報道で株価は上昇しておりsell the factとなる懸念もありますが、米国中間選挙アノマリーでは中間選挙まで強含む展開が示唆されています。
クリーブランド連銀のCPI Nowcastでは前年比8.11%と依然として高いインフレ率が予想されており、11/10のCPIをきかっけに反転(金利上昇/株安)と、今期何度か見かけたパターンの再現となるコースの方がしっくりきます。
とはいえ、Fed Pivotをきっかけにした株価上昇は8月の長いラリーとなったことも記憶に新しく、ひとまずはCPIまでプット売りなどがよさそうです。


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JGBトレーディングフロア(2022年10月27日)

債券相場は上昇。カナダ銀行の予想より小幅な利上げなどを受けてFRBの利上げペース減速観測が強まり、米長期金利が一時4%割れまで低下したため、超長期債や先物を中心に買いが継続した。
この日の2年国債入札も順調に通過した。来週にFOMCを控える米国も利上げペースの鈍化が言われ始め、今晩のECB理事会でも先行きに対して景気に配慮した利上げペースが示唆されれば、世界的な利上げサイクルは終盤を迎え、日銀の政策修期待も後退するとの見方もあるようだ。

☆2年債入札(442回,CPN 0.005%)落札結果
最低落札価格100円06銭5厘(-0.027%)、平均落札価格100円07銭4厘(-0.031%)、応札倍率4.16倍(前回4.78倍)。
(事前予想価格100円05銭0厘)
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額5764億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円


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JGBトレーディングフロア(2022年10月26日)

債券相場は超長期債が大幅上昇。前日の米長期金利が利上げペース鈍化の観測から大幅に低下し、その流れを受けて買い先行、またこの日、日銀は買い入れオペを予定額から増額したことで上げ幅を広げた。超長期債の増額がややサプライズとなった模様。ただ、オペの落札結果がやや弱めに出たために午後は上げ幅を縮めた。週末の日銀会合を控える中、前日からの利回り急低下で高値警戒感も強まったようだ。

【メモ】
☆日銀定例買入オペ3-5年5750億円、5-10年6500億円、10-25年3500億円、25年超1500億円(定例オペ増額)。応札倍率は、それぞれ1.36、2.61、2.55、2.28倍。
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額4912億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円。


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JGBトレーディングフロア(2022年10月25日)

債券相場は超長期債中心に上昇。この日の流動性供給入札を無難に通過したことで買い安心感が広がった。先物も寄り付き後は堅調に推移し148円台を回復した。ただ変動の大きい海外金利の影響が大きく、この日も欧米金利の時間外取引の影響を強く受けたようだ。週末には日銀政策決定会合を控えており、取引は減少傾向となった。

【メモ】
☆流動性供給入札(368回、残存期間1.55年超39年未満)落札結果
募入最大利回り較差 +0.067%、募入平均利回り較差+0.060%、応札倍率2.90倍(前回2.40倍)。
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額7863億円 / 国債買入(固定利回り方式,356回) 落札金額0億円。


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