円安ドル高で堅調な展開が継続(2016年12月12日)

株式市場概況

本日のTOPIX指数は前日比+6.07ポイント(+0.4%)の1531.43ポイントで取引を終えました。米国株が堅調に推移したことや、米金利の上昇からドル円が円安ドル高に推移し、ドル円が115円に乗せたこと、OPECと非加盟国が協調減産に合意したことなどから、寄り付きは日経平均株価が19,000円の節目を超えて取引を開始しました。その後は利食い売りが優勢となるも、前日比ではプラスをキープし底堅い動きとなりました。

 

セクター別ではトランプラリー後出遅れていた食料品、水産・農林、サービスなど内需ディフェンシブの上昇率が高くなる一方で、海運、証券・商品、鉄鋼など足元上昇が目立ったセクターが調整しました。スタイルインデックスではマザーズ指数が上昇率トップとなる一方で、TOPIX30や70、バリューなどの上昇率が小さくなりました。

経済指標では10月の機械受注(前年比)が発表され‐5.6%と前回の4.3%、予想中央値から下振れる結果となりました。引け後発表された工作機械受注(11月)は‐5.6%と前回の‐8.9%を上回りました。

 

引け後、NTT(9432)が1,500億円(取得株数3,300万株上限、発行株式総数の1.62%、期間2016年12月13日から2017年6月30日まで)を上限に自社株買いを発表しました。

 

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比17.09ポイントの922.04ポイントと上昇して一日の取引を終えました。マザーズ市場の上昇銘柄数は137(63.1%)、下落銘柄数は70(32.3%)、変わらずは10(4.6%)、騰落レシオ(25日)は98.98、売買代金は前日比11億円の959億円となりました。

 

上昇寄与度上位銘柄はCYBERDYNE(前日比112円、終値1535円)、そーせいグループ(前日比510円、終値13760円)、ミクシィ(前日比120円、終値4160円)となり、下落寄与度上位銘柄はベイカレント・コンサルティング(前日比-300円、終値1155円)、ヘリオス(前日比-168円、終値1912円)、ディー・ディー・エス(前日比-31円、終値381円)、売買代金上位はそーせいグループ、メタップス(前日比-55円、終値3560円)、イグニス(前日比-100円、終値10440円)となりました。

マザーズ先物は前日比22.5ポイントの920ポイントで一日の取引を終えました。出来高は180枚でした。

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

マザーズ指数先物の限月交代の動き(2016年12月限-2017年3月限)

12月9日はSQ日でした。今回はマザーズ先物にとって2回目のSQです。前回の観察(http://kosei.co.jp/wordpress/?p=1063)に引き続き、今回もスプレッドの動き及び、建玉の動きを見ます。

まず、値の取り方ですが、両限月の1分足を取り、両方に価格がある場合に3月限の価格と12月限の価格の差を求め、それをスプレッドとします。それを11月から見たものが以下の表です。

 

スプレッドの動き(2016年11月~)

今回の動きと前回の動きで異なる点は以下のようになります。

① 前回は当初、スプレッドは理論価格付近にあったが、ロールが進むにつれてスプレッドが拡大した。一方、今回は当初よりスプレッドは開いており、それが変動した。

② 期近取引最終日、前回はスプレッドが開きっぱなしで終わったが、今回は終値の価格が同一価格となった。

 

①に関しては、同商品の売りヘッジロールニーズの強さをマーケットメーカーなどが理解したため、このような動きになったといえるでしょう。②に関しては今後もこのような動きが継続するかわかりませんが、何らかの動きがあり、終値のみ理論価格に収束したようです。同日の刻み値を見ると、15時5分には‐9ポイントで取引されていたものが、突然、15分の板寄せで0ポイントとなっており、板寄せの時間に何らかの注文が入ったと推測できます。

 

以下にマザーズ先物の12月限と3月限の出来高と建玉を示しました。前回同様、SQ週の月曜日、火曜日、水曜日にロールが行われるという動きには変化がありません。

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

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マザーズコア指数ETF

ETFでマザーズへの投資を考える場合、マザーズ指数全体を対象にするものは残念ながらありません。しかし、マザーズコア指数を対象にするETFは存在しており、これに投資するというのが一つの方法です(1563 運用会社 シンプレクスアセットマネジメント)。そこでまずはマザーズコア指数の概要を述べ、その後ETFの動向についてみてみます。

 

マザーズコア指数概要

JPXが算出するこの指数は以下のような概要となっております。

JPX資料 http://www.jpx.co.jp/markets/indices/line-up/files/fac_8_motherscore.pdf

 

- 東証マザーズ市場に上場する内国普通株式のうち、時価総額、売買代金、利益および配当状況などを考慮して選定する15銘柄により構成される。

- 銘柄の定期入れ替えを毎年1回10月に行う。

- 上場廃止などにより15銘柄に満たなくなる場合もある。

- 銘柄が東証1部などへ市場変更となる場合には、翌年10月最終営業日の前日までを算出対象にし、翌日に指数から除外する。

- 2011年10月7日を基準日とし、その日を1,000ポイントとして計算する。

採用銘柄は以下の15銘柄です。

マザーズ指数とマザーズコア指数の動向比較

2011年10月11日以降の各指数を指数化したチャートは以下のようになります。以下のようにマザーズコア指数が強くなっています。その傾向はなぜかと考えると、流動性などを考慮するマザーズコア指数は、しっかりと成長し1部上場を果たした企業も含まれる一方で、逆にマザーズ指数には上場したものの、成長できなかったものがそのまま残っているためであると考えられます。

両指数の相関

続いて相関を計測してみました。左から30日、60日、180日を期間としています。これを見ると、相関が高い期間もありますが、やはり200銘柄強採用している指数と15銘柄の指数では動向が全く異なることが分かります。

マザーズコア上場投資信託(1563 シンプレクスアセットマネジメント)

ウェブページ

https://www.simplexasset.com/etf/etf1563.html

このマザーズコア指数に投資できる上場投資信託です。ファンド価値を使ってどの程度指数に相関しているかを見ると0.99以上で、ほとんどずれがないと言えます。

終値ベースでみると、以下のように相関が低くなります。これは出来高が少ないことなどから終値とファンド価値とのかい離があるのだと見られます。

このように価格にぶれがあるということは、資産が割安に買える場面もあるということであり、そこでこのETFを購入できると将来の運用にとってプラスに働くでしょう。

信用取り組み状況

同銘柄の信用取り組みは以下のようになっております。売り長となった場合には逆日歩が大きくつく局面が見られるため注意が必要ですが、差し引き10,000株程度の売り長にならなければ、大きな逆日歩はつかないようです。

マザーズ指数とのウェイト比較

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

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5週連続の陽線となる(2016年12月2週)

今週の金融市場

今週も日本株は堅調な展開となり、日経平均株価は前週末比+3.1%の18,996円で取引を終えました。トランプ次期大統領の当選後、5週連続での陽線となり、年足でも陽線となりました。週初はイタリアの国民投票で反対派が勝利し、下落する場面もありましたが、2週間前に行われた世論調査でも反対派の勝利が予想されていたことや、同日に行われたオーストリアの大統領選挙で極右候補が敗北したことが好感されたことから、欧米株が上昇したことから、日本株も上昇が継続しました。

セクター別では海運、証券・商品、石油・石炭の上昇幅が大きくなる一方で、医薬品、サービス、食料品などが下落しました。医薬品はトランプ次期大統領が薬価を引き下げるとツイートしたことにより軟調となりました。

スタイルインデックスはTOPIXバリューが上昇率トップでした。インフラ投資により、これまで評価が低かったセクターが買われていることが分かります。一方で小型やグロースが上昇できない展開も継続しており、マザーズ指数は前週比マイナスとなりました。

ECB理事会では月間の資産購入額減額と2017年12月までの延長が決定

追加緩和が予想されていたECB理事会では、期間延長により追加緩和策が打たれましたが、購入金額が減額されました。期間延長の予想は6ヵ月であったため、9ヵ月の延長により、緩和姿勢の継続を示した形です。ドイツなどは緩和縮小を求めていたため、金額を減らしながら、うまく政策が微調整された格好です。またドラギ総裁は見通しが悪化した場合は「プログラムの期間延長や規模拡大を実施する」と表明しました。

 

経済指標

11月の米国の雇用統計では非農業部門雇用者数が17.8万人と予想を若干下回り、前月分も16.1万人から14.2万人へと下方修正されました。平均時給も伸びが低く、あまり良い数値とは言えませんが、12月13日、14日に行われるFOMCでの利上げ見通しに変化はなく、25bpsの利上げが見込まれます。ISM非製造業景気指数は57.2と前月の54.8から大幅に改善を示し、雇用指数も良好でした。

日本の景気ウォッチャー調査(11月)では現状48.6(前月46.2)、先行き49.1(前月49)と、6月の大幅悪化以降、改善が継続しています。この値が50を超えてくるかが株価の上昇が継続できるかのシグナルとして注目しておきたいところです。

中国の貿易収支(11月・人民元建て・前年比)は輸出が+5.9%、輸入が+13%と、通貨の下落はあるものの、改善を示しました。一方で、外貨準備高は前月の3兆1,207億ドルから3兆516億ドルに約700億ドルひと月で減少しており、介入を継続しているものの人民元の下落が止まらないという状況が分かる数値となりました。

 

今後の見通し

来週の注目は13日、14日に行われるFOMCです。25bpsの利上げは確実とみられますが、一方で市場は2月や3月の利上げを見込んでいません。FRBが利上げを急ぐことはないと見られますが、もし昨年のように年4回利上げするだろうというようなコンセンサスを作ってしまうと、株式市場には厳しいものとなるでしょう。足元ドル高が急速に進んでいるため、それを一段と進めるようなことは指摘されないと思われます。

来週は週末にデリバティブの清算日であるクアドロプル・ウィッチングがあり、それが終わるとクリスマス休暇に入る参加者も多いと思われます。日本では、ここのところ物色されているセクターが一段と上昇するのか、それとも、売りが目立つグロースや小型に買いが入ってくるような変化が見られるのかに注目しています。

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

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日経平均株価は1万9000円に乗せる場面も(2016年12月9日)

株式市場概況

本日のTOPIX指数は前日比12.67ポイント(0.84%)の1525.36ポイントで一日の取引を終えました。ECB理事会では追加緩和が決定、資産購入の月額は800億ユーロから600億ユーロに減額されたものの、期間は予想の6ヵ月延長から9ヵ月延長となったため、市場に失望感は広がりませんでした。そのため、欧州株は堅調で米株も若干の上昇となり、日本株も買いが継続する展開となりました。

セクター別では原油価格の上昇から鉱業、石油石炭の上昇が大きく、下落は機械、電気・ガスとなりました。スタイルインデックスではマザーズ指数が7日ぶりに上昇し、上昇率トップとなりました。一方で、米国金利の上昇の影響からREIT指数は‐0.73%と下落が大きくなりました。

来週月曜日は日本では機械受注が発表されます。

 

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比16.40ポイントの904.95ポイントと、7日ぶりに上昇して一日の取引を終えました。マザーズ市場の上昇銘柄数は106(48.6%)、下落銘柄数は99(45.4%)、変わらずは13(6.0%)、騰落レシオ(25日)は91.95、売買代金は前日比67億円の947億円となりました。

上昇寄与度上位銘柄はそーせいグループ(前日比760円、終値13250円)、イグニス(前日比1500円、終値10540円)、ミクシィ(前日比50円、終値4040円)となり、下落寄与度上位銘柄はドリコム(前日比-111円、終値1213円)、エナリス(前日比-19円、終値654円)、フィンテック グローバル(前日比-3円、終値113円)、売買代金上位はそーせいグループ、メタップス(前日比565円、終値3615円)、イグニスとなりました。

昨日引け後、この冬のIPOで最も注目されていたといっても過言ではないZMPの上場延期が発表されました。これにより、上場を見越して買われていたベンチャーキャピタルなどの株価が急落する展開となりました。一方で、このIPO用に準備されていた資金がマザーズ市場に流入し、一旦のリバウンドとなったのかも知れません。次週以降の動向がどうなるか注目されます。

マザーズ先物は前日比14.5ポイントの897.5ポイントで一日の取引を終えました。出来高は218枚でした。

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

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