ボラティリティの取引なら先物が有利


2月5日のNY市場の暴落により、S&P500指数オプション価格から算出されるVIX指数(通称:恐怖指数)は終値ベースで17.31ptから37.32ptまで跳ね上がりました。この影響で、VIX指数が上がると価格の下がる【2049】NEXT NOTES S&P500 VIX インバースETNは、前日比80%以上の下落となる見込みとなり、約96%減価した基準価格で早期償還が決定となりました。

・上場廃止等の決定:NEXT NOTES S&P500 VIX インバースETN
http://www.jpx.co.jp/news/1021/20180206-11.html

ところで、【2049】NEXT NOTES S&P500 VIX インバースETNや【1552】S&P 500 VIX短期先物指数などの商品は、VIX指数そのものと連動するわけではありません。より正確には”VIX先物指数“と連動します。

VIX指数はS&P500指数の全てのOTMオプションから算出されるため、VIX指数と直接連動するポジションを構築することは難しく、そこで、SQ日のVIX指数で決済されるCBOE上場のVIX指数先物を用いた”VIX先物指数“が開発されました。【2049】など上場しているVIX指数関連商品は後者のVIX先物指数(あるいはこのインバース指数等)をベンチマークとしています。

VIX先物指数はVIX指数先物(期近と期先の加重平均)の日次リターンから構成されるため、冒頭で述べたような前日比96%というような途方もない数値が出てきます。

詳細な算出方法については下記リンクにメソドロジーがありますのでそちらを参照ください。

・S&P 500 VIX短期先物インバース日次指数
http://japanese.spindices.com/indices/strategy/sp-500-vix-short-term-futures-inverse-daily-index-er

VIXなどボラティリティ指数関連商品の裏付けとなる資産は実は指数オプションではなく、ボラティリティ指数の先物なのですから、ETFやETNではなく直接ボラティリティ指数先物を取引するという選択肢もあります。

大阪取引所には日経平均のボラティリティ指数である日経VI指数の先物が上場しており、同商品は当社で個人投資家の方も売買できます(参考:2018/2/7現在、当社の日経VI先物の1枚当たりの発注必要証拠金は240,750円となっています)。

再度冒頭の話題に戻りますが、【2049】ETNのベンチマークであるVIX短期先物インバース日次指数は、期近と期先のVIX指数先物の売りを(残存期間が一定になるよう日々リバランスしながら)ロールする戦略と言えますので、非常におおざっぱな模倣ではありますが、日経VI先物の期近を1枚売り、SQ日に買い戻して翌限月を1枚売り直す戦略をとった場合の累積実現損益を下のチャートにまとめました(数値は日本円です)。

証拠金を多めに積んでおくか、ギリギリの金額で攻めるかでリターン(%)は変わりますが、それでも安定的な収益となります。ETF・ETNと違い、証拠金を厚くすることで強制償還されることもなく、また、日次リターン指数と異なりボラティリティ指数の水準そのもので取引するため、ボラティリティが20%⇒40%⇒20%と行って来いになるとちゃんと損益も元に戻ってきますので、ボラティリティ指数関連商品に関しては先物取引が有利です。

参考の為、期近の日経VI先物を1枚売り建てSQで決済を繰り返した場合の損益も下記チャートに記載してあります。こちらは残存が短いため、日経VI指数の影響を強く受けることから収益が大きくブレます。期先売り/買戻し戦略はチャートの期間中うまくいっていますが、それでも潜在的には期先売りSQ決済戦略と同じく大きく損失する可能性がある点には注意が必要です。


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