ウィークリーレポート(2020年6月5日)


6月5日に発表された米国5月雇用統計は、市場予想▲750万人の雇用減少に対し+250万人の雇用増とビッグサプライズとなりました。9同指標の発表を受けNYダウは+829ドルの大幅高、週間でも+6.81%と3週連続の上昇となりました。
同指標については、発表元の米国労働省からデータの不正確性により失業率は発表された13.3%よりも3ポイントほど高い可能性が指摘されていますが、それでも市場はポジティブな反応となりました。
さて、テレビニュースでは、米国での大規模な暴動が連日報道され、略奪された商店などショッキングな映像が流れています。ただし、過去の1992年ロサンゼルス暴動や1980年マイアミ暴動で株価が下落したことはなく、暴暴動による商店街の被害などは悪材料視しない方がよいです。

週明けの日本市場は、NYダウの高を大幅堅調な相場が予想されます。また、金曜日はメジャーSQですが、裁定売り残は2兆4254億円(当月限2兆2452億円)と高水準にあります。裁定業者がこの玉をロールするなら限月間スプレッドに大きな影響がでそうですし、SQ決済に持ち込むなら6/12のSQは予想外の高値になる可能性もあります。
SQ直前に6月限コールオプションを買うのは面白そうです。

5/29: 9億0951万株
6/3: 8億5481万株(6/3 水曜日段階ではロールは進んでいません)。

以下のサイトから、裁定取引に係る株数残高は2日遅れで日々の残高が公表されています。
(JPX)裁定取引の状況(日別)
https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/program/index.html

騰落レシオは145.02と過熱感はありますが、日経VI指数はJGB-VIXと比べて相対的に高く警戒感を残していますので、まだ総楽観とは言えずもうしばらく強気の相場そうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2020年5月29日)

5月第3週のNYダウは+3.75%と上昇、日経平均も+7.31%と大幅上昇となりました。

木曜日に発表された投資部門別売買動向では、海外投資家が現物先物合算で3864億円の買い越しと、15週ぶりに買いに転じました。海外投資家が売り続けていた15週間の間に日経平均は3月の底値を付けたあと34%の上昇となっており、また、先物の手口情報では、欧米系証券が5/25~5/29の1週間で23997枚の買い越しとなっていることからショートカバーが一気に進んできたと思われます。

5/22時点での裁定残高は2兆5707億円と過去最高を更新、買い残高を差し引いたネットでは2.1兆円の高水準となっています。2014年以降のデータでは裁定残高が10億円増える毎に日経平均は1.22円上昇していますので、仮に2.1兆円全て買い戻されるなら22930円までの上昇となります。
ただし、当期+来期の予想PERから見た日経平均のレンジは+1σの水準が20930円で、金曜引け値の21877円はこの水準を大きく乖離しています。過去のパターンからは、+1σの上限ラインを超えるとその後急落となっています。ショートカバーがひとしきり終わった後の急反落を考えると、コール買い/先物売りなどガンマロングポジション、または現物株買い/1552VIX短期ETFのヘッジ買いなど上昇下落両方を睨んだポジショニングがワークしそうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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ウィークリーレポート(2020年5月22日)

5月第3週のNYダウは+3.29%と反落、日経平均も+1.75%と上昇となりました。

大阪では政府の非常事態戦解除よりも一足先に自粛要請の段階的な緩和がなされ、1週間が経ちましたが、当社のある北浜でもランチタイムの賑わいが戻ってきました。自粛疲れのからの思い切った消費増には期待ができそうです。経済指標は月次データでも一月以上遅れが発生しますので、自粛前後での経済活動の変化は直接目で確かめるのが早いでしょう。

市場関連のデータでは、裁定売り残高は2兆4974億円と過去最高を記録、引き続きタイトな需給が下値を支える展開となりそうです。

四月以降の四半期ベースでの騰落率を見ると、リーマンショック時と比べて株・REITのリバウンドが強く、一方で債券は弱含んでいます。巨額の財政出動による国債増発への懸念から債券への買いは手控えられており、また、今後のインフレ懸念がエクイティの下支えとなっており、3月のような急落は起こりにくそうです

(日経)二番底の深読み空回り 利かぬ経験則 焦る弱気派https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59415040R20C20A5EN1000/

新型コロナ流行の第2波リスクからロックダウン解除後も在宅勤務の継続を発表する会社もあり、ハイテク関連銘柄は引き続き堅調に推移しそうです。当社では外国株式も扱っていますので、直接、米国のハイテク株を購入することができますが、取り扱い商品ではニッセイAI関連株式ファンドがもっとも手軽にこの分野に投資できます。

(Bloomberg)JPモルガンの一部行員、在宅勤務は新型コロナ後も「新たな日常」か
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-08/Q9ZAGDT0AFB601

また、第2波からの再びの経済活動停止リスクをより重視するならば引き続きが金が有望となります。ただし、2020年7月27日から大阪取引所で金先物取引が開始されますが、Bitcoin先物上場がちょうど天井であったように、投資家の間口が広がるタイミングではトレンドが変化しやすいため、上場前から買うというのがよさそうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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ウィークリーレポート(2020年5月15日)

5月第3週のNYダウは▲2.65%と反落、日経平均も▲0.70%と小幅下落となりました。
4月最終週以来、3月安値からの戻り高値付近での膠着が続いていますが、米国では米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長のロックダウン解除への慎重な上院証言から、経済の先行き不安が再燃し株価が下落する一方、日本市場では5/22にも東京・大阪での緊急事態宣言解除が報道されるなど明るいニュースは出ていますが市場は反落、ロックダウンで買い/ロックダウン解除で売りの様相にも見え、ニュースの解釈も錯綜し方向感がありません。

市況データでは、裁定売り残が2兆3537億円と高水準にあり、また、日本市場の騰落率レシオ(25日)もマザーズ市場で101.76、JASDAQを含めた新興2市場で105.20.72、東証4市場合計で91.80と過熱感がやや和らいでいることから需給では下値は堅いように見えます。一方、21年3月期の業績予想は新型コロナウィルス感染症の影響で急速に悪化し、バリュエーション面では割高感が出てきており、需給とバリュエーションで板挟みとなっています。

3月の暴落後の反発局面をリーマンショック後の10月安値からの反発に重ねると、おおむね2008年当時の動きと重なることから、今後も上がるも下がるも煮え切らない展開が1~2か月は継続しそうです。
ただし、リーマンショックのようにより深い2番底を目指すには、例えばボーイング社の破綻など金融機関に大きなダメージの出る悪材料が必要でしょうから、現状では下落しても日柄調整のレベルだと考えます。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2020年5月8日)

5月第2週のNYダウは+2.56%と反発、日経平均は+2.85%よ2週続伸となりました。

前週に懸念された、新型コロナウィルスパンデミックの責任を巡る対立から一転、週半ばには米中貿易協議の電話会談で値を戻す形となりました。

日本市場では決算発表が始まっており、減配予想を出した丸紅が発表当日に▲7.73%と大幅に下落する一方、業績予想非開示ながらも減配幅の少なかった住友商事は+8.25%上昇するなど、明暗が大きく分かれています。週明け5/15には多くの企業の決算が集中しており、引き続き決算による個別銘柄の動きがメインとなりそうです。商社の反応からは、今期の収益よりも財務の健全性と株主還元の姿勢を市場はより注目していそうです。

日米欧中の中銀のマネタリーベースは4月末には14兆2872億ドルまで増加し、18年の最高水準13兆4606億ドルから大きく緩和が進んでいます。各国中銀による量的緩和が相場を下支えしているものの、戻り局面での出来高は減少傾向であり、日本では決算発表終了後、米国では5/15のSQ終了後に改めて適度な水準感を模索していくと考えます。


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