ウィークリーレポート(2020年7月10日)

7月第2週の株式市場は日経平均▲0.07%、NYダウが+0.96%と小幅な動きにとどまったのに対して、NASDAQは+4.01%と大幅に続伸しました。7/9木曜日には、新型コロナウィルス感染第2波への懸念からNYダウ、S&P500ともに下落する中、NASDAQのみ上昇するという象徴的な動きもありました。

このようなデカップリングの動きは2000年のITバブル前後にも見られ、投資資金のいびつな流入を表しています。今年の3月の安値を基準に日経平均、ダウ、NASDAQのチャートをそれぞれの株価指数でバブルが起こった時と比較してみました。日経平均はブラックマンデー後の2番底安値、NYダウは第1次世界後の戦後不況安値、NASDAQは1998年のLTCM破綻後の安値を基準にしています。

戻りの速さでは2000年ITバブルに並んでおり、世界的な未曽有の金融緩和の状況を考えると、今後バブルの起こる可能性は決して低くないと思われます。一方で、足元ではロックダウン解除を反映して景況感は上向いてきているものの、新規感染者数は米国のみならず日本も急増しており、再度のロックダウンとなれば再び経済に大きな打撃となることは明らかであり、引き続き緩和マネーと先行き懸念の綱引き相場となりそうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2020年7月3日)

7月第1週の株式市場はNYダウが+3.25%と反発したのに対して、日経平均は▲0.91%と小幅安に留まりました。7月上旬に決算を迎える日経・TOPIX型ETFの分配金捻出のための売りが日本株の上値を抑えているものと考えられ、他のアジア市場では、中国上海総合指数、台湾加権指数ともに戻り高値を更新しています。

米国では一日当たりの新規感染者数が55000人を超え、また、東京でも連日100人を超える感染者がでるなど、パンデミック第2波が訪れようとしていますが、株式市場では7/2に報道されたファイザーのワクチン開発進展を好感しリスクオンモードとなっています。同ニュースは、特に日経VI、米国VIX指数を大きく急落させており、感染拡大してもワクチンができれば問題ないという市場の楽観を象徴しています。

チャートの形状では、6/9高値と6/19安値の持ち合いが続いており、上下いずれにせよ持ち合い離れについていくのが定石の局面です。
裁定取引残高は売り1兆8206円へ減少しており(買い残は3788億円へ増加)、売り方の買戻しも進展はしていますが、ETFの換金売りの後は相場が反発することが多く、上放れの可能性が高そうですが、不安な方はIVが下落していますのでプロテクティブ・プットもよさそうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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ウィークリーレポート(2020年6月26日)

6月第4週の株式市場は、日経平均+0.15%と前週比小幅な動きにとどまりましが、 NYダウは金曜夜に▲730ドルの下落となり、週間で▲3.31%と反落となりました。
6/24(水)には IMFは今年の世界GDPを4.9%のマイナス成長になると下方修正し、また、米国はEU、英国からの輸入品31億ドル相当に新たな関税を賦課する方向で検討している事が報じられ、株安となった一方、翌、6/25(木)にはボルカー・ルールの緩和承認に反応して金融株中心に反発、総じて、マクロ環境は最悪ながら金融政策は追い風という中で株価は膠着状態となっています。

週明けは6月最終日があり四半期末の特殊なフローに警戒が必要です。また、週後半から7月になりますが、7/8には【1321】日経225ETFの年の決算で年に1度の分配金が確定します。週明け以降、分配金の捻出売り懸念が報じられるかもしれませんが、その後下げ幅を戻す展開が多いため、押し目でのETF買いがよさそうです。
当社では403円を予想しており、7月限ATMコール(7/9最終日)と組み合わせた短期カバードコールに妙味がありそうです。


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ウィークリーレポート(2020年6月19日)

6月第3週の株式市場は、NYダウ+1.04%、日経平均+0.78%と小幅反発となりました。

週前半は前週からのリスクオフ流れが継続していましたが、米中外交当局者のハワイでの会談を経、中国による米国産購入の増加が報道されると再びリスクオンとなりました。
ヘッドラインで右往左往する様子は、2018年、2019年の米国による対中国貿易関税の引き上げによるリスクオフと、貿易協議進展報道によるリスクオンのヘッドライン相場と似てきており、相場は膠着感を強めそうです。

6月限メジャーSQを過ぎて、裁定売り残高は1兆9358億円と10週ぶりに2兆円割れとなりました。依然高水準にあることには変わりませんが、株価のさらなる調整余地はできたように見えます。とはいえ、下げ幅は限定的と考えられますので、コール売りポジション(ベアスプレッドなど)がよさそうです。


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ウィークリーレポート(2020年6月12日)

6月第二週の株式市場は、NYダウ▲5.55%、日経平均▲2.44%と反落となりました。6/11木曜日にはNYダウ一時1800ドル安と急落となり、VIX指数も一時40ptを超えました。
米国での新型コロナウィルス感染者が200万人を突破、FRBの弱気な見通しにより米国債のスティープニングポジションのアンワインドが出てきたこと、このあたりが、これまでの株式市場ショートカバーラリー終了の合図となったように見えます。

これまで、マネタリーベースの膨張を背景に、行き過ぎた楽観で株価が上昇してきましたが、適正な株価水準への調整となる可能性が考えられます。
予想PERから見た価格レンジは18500円~20750円あたりですので、ここまで下落すれば押し目買いに転じたいものの直近の株価水準からはまだまだ下値余地がありますので、コール買い+先物売りなどガンマロングが引き続き有効でしょう。ただし、VIXが高水準になったため、1552のVIX短期先物ETF買いは妙味に欠けます。

自動車販売台数は中国の回復により底打ち感があり、今後は、株価が下落する一方、グローバルな景気指標は上向きになり、両者が交差するほどよいポジションを探す展開が予想されます。指標の強さ次第では上記のレンジよりも早く切り返す事も考えられます。とは言え、下落する株価を拾うときはやはり前回安値の底割れが気になります。
金融機関が「どんな値段でも処分しないといけない」という状況に追い込まれない限り、3月安値割れはないと考えますので、気になる場合は、米国のクレジットスプレッド(BBB格付け社債と米国債の利回り格差)をウォッチするとよいでしょう。

ICE BofA BBB US Corporate Index Option-Adjusted Spread/10-Year Treasury Constant Maturity Rate
https://fred.stlouisfed.org/graph/?g=h6cR


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