7月第2週の株式市場は日経平均▲0.07%、NYダウが+0.96%と小幅な動きにとどまったのに対して、NASDAQは+4.01%と大幅に続伸しました。7/9木曜日には、新型コロナウィルス感染第2波への懸念からNYダウ、S&P500ともに下落する中、NASDAQのみ上昇するという象徴的な動きもありました。
このようなデカップリングの動きは2000年のITバブル前後にも見られ、投資資金のいびつな流入を表しています。今年の3月の安値を基準に日経平均、ダウ、NASDAQのチャートをそれぞれの株価指数でバブルが起こった時と比較してみました。日経平均はブラックマンデー後の2番底安値、NYダウは第1次世界後の戦後不況安値、NASDAQは1998年のLTCM破綻後の安値を基準にしています。
戻りの速さでは2000年ITバブルに並んでおり、世界的な未曽有の金融緩和の状況を考えると、今後バブルの起こる可能性は決して低くないと思われます。一方で、足元ではロックダウン解除を反映して景況感は上向いてきているものの、新規感染者数は米国のみならず日本も急増しており、再度のロックダウンとなれば再び経済に大きな打撃となることは明らかであり、引き続き緩和マネーと先行き懸念の綱引き相場となりそうです。