JGBトレーディングフロア(2023年12月20日)

債券相場は大幅上昇。19日の日銀会合で現状の緩和策が維持され、その後の植田総裁会見での発言もきわめてハト派的な内容だったことから、同日夜間取引で先物が買われ、サヤ寄せする形となった。長期金利指標である新発10年債が0.545%をつけるなど、残存5年超のゾーンで利回りはYCC修正を行った7/28の水準にまで再び低下してきた格好。マイナス金利解除にやや前のめりだった市場見通しが大きく後退したこと、近日中に発表予定の来年度の国債発行計画での減額観測(20年債が濃厚)が材料視された他、この日の流動性供給入札もやや強めの結果となるなど、流動性の低下も大幅上昇の一因となっているようだ。

【メモ】
☆流動性供給入札(395回、5年超15.5年以下)落札結果
募入最大利回り較差 -0.079%、募入平均利回り較差-0.081%、応札倍率4.16倍(前回4.38倍)。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2023年12月19日)

債券相場は上昇。お昼に発表された日銀決定会合で政策の「現状維持」が伝えられ、フォワードガイダンスの修正もなかったことで買いが優勢となった。超長期債が相対的に強く、不調だった今月の新発債入札直前の水準を20年債、30年債ともに上回った。引け後の植田総裁会見を控えて先物は取引終盤に上昇幅を縮めたが、その会見での発言内容が、ハト派的(先行きの見通しに対して慎重な姿勢)であったことから時間外取引ではさらに上昇、一時146円88銭(18:30)と日中取引終値から60銭超の上昇となった。米国の利下げ観測による米金利低下に連動する買い圧力とマイナス金利解除観測で国内長期金利の先高観による売り圧力とがこれまで相殺する形となっていたために、日銀結果を受けて、しばらくは欧米金利の動きも低下方向にはより強く反応しそうだ。

【植田日銀総裁主な発言】

<物価動向や政策判断について>
基調的な物価上昇率、2%に向け上昇する確度高まっている。 / 物価安定目標を十分な確度を持って見通せる段階にない。 / 今後の賃金動向やデータへの波及などヒアリングを重視。 / 単一のデータで決めるわけではない、総合判断。

<「チャレンジング」発言について>
仕事の取り組み姿勢一般に対するもの。就任2年目にかかるところなので気を引き締めてという意味。 / 金融政策については粘り強く金融緩和を継続する。

<FRB利下げの影響について>
FRB利下げ局面に入れば、為替含め日本経済にいろいろ影響。 / FRBが動きそうだからといって焦って政策変更する考えはとらない。 / 全体が日本経済に与える影響を考慮して政策運営。

<出口戦略について>
確度の高い姿を示すことが現在では困難。 / 一般論として、出口に伴うサプライズ避けられない。 / 常日頃考えている-見通せる状況になれば適宜発信。 / 政策手段の順序とスピード、発信できる状態にない。

<来年1月会合の判断について>
新しいデータは入ってくるがそんなに多くない。 / 支店長会議もあり、地方含めた情報を吸い上げることもできる。
(出所:Bloomberg)


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JGBトレーディングフロア(2023年12月18日)

債券相場は上昇。日銀政策決定会合結果を明日に控える中、先週末に売られた反動による買戻しや、この日の日銀の国債買い入れオペで需要の強さが示されたことも材料視された。もっとも市場では、これまでの買入れによって国債の品薄感が指摘されており、今後も、買入れの減額は相場水準によるものの、常に意識されることになりそうとの見方。

【メモ】
☆日銀買入オペ1-3年3750億円、3-5年4500億円、5-10年5250億円、10-25年1500億円。
応札倍率は、1.78、2.30、1.64、3.28倍。


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ウィークリーレポート(2023年12月15日)

12月第3週の株式市場は、日経平均株価は+2.05%の反発、NYダウ+2.92%、ユーロストックス50+0.58%は7週連続の続伸となりました。
12/14のFOMCでは政策金利は5.5%で据え置いたものの、今後の政策金利の予想を示すドットチャートで2024年の利下げが示されたことから、FRBのハト派への転換が印象付けられ、10年債金利は8月以来となる4%割れとなりました。為替市場ではドル安が進み、ドル円為替レートはFOMC前の145円99銭から翌日本時間には140円96銭まで急激な円高ドル安となりました。

一方、日本市場では、日銀のマイナス金利解除への警戒感から、前週の30年債入札に続き12/14の20年債入札も市場予想を大幅に下回る最低落札額がつくなど、金利上昇/債券売りの圧力にさらされています。
週明けの日銀会合では、すでにTONA3か月先物など短期の債券市場での織り込みが進んでいる分、マイナス金利解除でなかった場合のリバウンドが警戒されますが、長期債に関しては、足元のJGB-VIXは4.48ptと10月会合直前の7.98ptほどの警戒感は無く、むしろマイナス金利解除へ賭けるプットロングのポジションがいいかもしれません。よりコンサバなポジショニングとしては、先物買い+プット買いのプロテクティブ・プットがワークしそうです。

2024年にFRBが利下げに転じるなら、インフレを抑え込む引き締め政策から中立的な水準への正常化を意味し、米国10年債金利はロンガーラン金利の2.5%を目指すことになります。一方で、日銀は引き締め転換が期待されており、今回の会合でマイナス金利解除を見送っても次に会合までにまた期待が膨らみ(3月の春闘の回答をまたぐとしても)、長期金利1.5%がひとまずの節目と意識される流れと考えます。また、日米金融政策の違いから、為替ではドル安円高が続き、ドルインデックスの水準から130円、日米金利差の縮小(スプレッド2%)から110円を目指す展開も考えられます。

株式市場に関して、S&P500の過去の予想PER平均16.75倍~(1σ)19.88倍に24か月予想EPS267ptをかけると4472pt-5307ptとのレンジになります。ただし、FRBのQT進行による波乱を利下げが緩和し、米国経済は堅調に成長を続けるという、綺麗なソフトランディングが前提となります。
同様に、日経平均では、足元の12か月予想EPS 1740円に対して、24か月予想では11%増益の1934円となっており、予想PERのヒストリカルの上限(1σ)20.33倍を当てはめると39318円、ヒストリカルの平均17.39倍で33632円となり、海外中央銀行の利下げと堅調な経済を前提とすると、33630-39300円と強気な見通しになります。
為替レートでは円高が進行するとの予想ですので、ドル資金ではない限り2024年は日本株>米国株が選好されます。


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JGBトレーディングフロア(2023年12月15日)

債券相場は下落。ここもと欧米金利に歩調を合わせて低下していた長期金利は再び0.7%台に乗せた。週明けの日銀金融政策決定会合を前に政策修正への警戒感が続いたことや、米長期金利が時間外取引で低下一服からやや上昇していることも重しになった。市場では、マイナス金利解除は年明け以降とみる向きが多いものの、会合後の総裁会見でそれらを示唆する発言があることも想定され、流石にこのタイミングでは上値は追いにくいとの声も聞かれた。

【メモ】
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