FOMCを受け海外市場は反発も日本株はドル高で伸びず(2017年3月16日)

株式市場概況

注目のFOMCでは予想通り25ベーシスポイントの利上げが行われ、政策金利は0.75%~1%に引き上げられました。利上げ見通しは今年3回と変化なく、市場ではFEDは思ったほどタカ派ではないと捉えられました。米国株は上昇し(0.5%~0.75%)、金利は低下(10年金利は9ベーシスポイント低下の2.5%)、商品価格は反発(原油価格は+2.4%)、ドル安の動きとなりました。その他、極右政党の台頭が懸念されたオランダの選挙では、予想ほど極右政党が議席を得られなかったことも好感されました。

ドル円は1ドル=114円70銭辺りから113円50銭まで円高ドル安が進み、TOPIXは前日比10ポイントほど下落(-0.6%)の1,561ポイント辺りで取引を開始しました。しかし、その後は、日銀による買い期待や、前日大きく崩れたマザーズ市場が堅調であったことなどから、押し目買い優勢な展開となり、TOPIX指数は前日比+1.38ポイント(+0.09%)の1572.69ポイントと前日比小幅高での引けとなりました。

セクター別では海運、非鉄金属、鉱業が上昇、保険、銀行、食料品が下落しました。スタイルインデックスでは小型株が大きく反発しマザーズ、東証2部の上昇が大きく、また、米国金利の低下によりREIT指数も強くなりました。反面、大型株は相変わらず小動きとなっています。


日銀政策決定会合は予想通り政策の変更はなく無風でした。米国のイエレンFRB議長の記者会見は、市場ではタカ派ではないと捉えられ好感されたものの、実際に聞いてみると今年4回の利上げもあるかも知れないとの見解や、バランスシートの縮小の議論もあったとの発言もあり、それほどタカ派に捉えて良いものかという感じの内容でしたが、それだけ市場にある資金が上値を積極的に買いたくなるような、強気相場なのだという風に考えています。

明日17日には当初14日に予定されていた独メルケル首相と米トランプ大統領の会談があり、G20財務相・中銀総裁会議も始まります。依然、イベントが盛りだくさんですが、昨日若干上昇したオプションのボラティリティは低下し、市場はもう通常モードに戻っています。

日本では森友学園の問題が、依然として燻っており、今後の展開が注目されます。

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比16.05ポイントの1051.84ポイントと上昇して一日の取引を終えました。マザーズ市場の上昇銘柄数は150(66.1%)、下落銘柄数は67(29.5%)、変わらずは10(4.4%)、売買代金は前日比-97億円の1036億円と前日比で減少しました。

上昇寄与度上位銘柄はジーエヌアイグループ(2160、前日比53、終値832)、ACCESS(4813、前日比74、終値839)、CYBERDYNE(7779、前日比21、終値1,647)、下落寄与度上位銘柄はJIG-SAW(3914、前日比-50、終値6,030)、フィンテック グローバル(8789、前日比-1、終値112)、ナノキャリア(4571、前日比-4、終値791)となりました。売買代金上位銘柄はディー・ディー・エス(3782、前日比26、終値1,026)、そーせいグループ(4565、前日比110、終値11,610)、ACCESSでした。

マザーズ先物は前日比0ポイントの1012.5ポイントで一日の取引を終えました。出来高は405枚でした。



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