債券相場は下落した。先週末の米雇用統計の結果が利下げ期待の後退となり、長期金利が上昇した流れを引き継ぎ売りが先行、その後も日銀による早期政策修正観測が重しとなり、上値の重い展開が続いた。明日の5年債、14日の20年債入札を控え、先週の30年債入札が歴史的な不調となったことからも警戒感強く、積極的な売買は見送られたようだ。なお先物は中心限月が2024年3月限に移行、12月限は13日に取引最終売買日を迎える。
その後、夕方の先物の夜間取引時間で、「マイナス金利解除、日銀は今月急ぐ必要ほとんどないとの認識」(関係者)の一部報道により、先物3月限は、一時145円31銭(16:48)まで上昇した。
【メモ】
☆「マイナス金利解除、日銀は今月急ぐ必要ほとんどないとの認識」(関係者)
日本銀行は、賃金と物価の好循環の実現に向けた十分な確証が得られていないため、マイナス金利やイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の
撤廃などを今月急ぐ必要はほとんどないとの認識だ。事情に詳しい複数の関係者への取材で分かった。
これは、日銀が18、19日に開く金融政策決定会合では、金融政策の正常化が見送られる可能性が高いことを示している。関係者によると、賃金の堅調な伸びがデータで確認されるまで待つコストはそれほど高くないとみているという。・・・・・<Bloombergより一部引用>