債券市場は小動き。前日の米長期金利が引き続き上昇したため、その流れを受けて売り先行で始まるも、その後は日銀政策決定会合の結果待ちで様子見、昼前に金融政策の据え置きが伝わると午後開始直後は、買いが優勢だったが、その後は徐々に上げ幅を縮め、前日の水準に押し戻された。
15時半からの植田日銀総裁の会見を控え、9日に報道された読売新聞インタビュー記事が発端となったマイナス金利の前倒し観測についてのタカ派的な発言を警戒したとの声も聞かれた。
【メモ】
☆黒田日銀総裁会見主な発言(出所:Bloomberg)
・マイナス金利解除の距離感がすごく動いたわけではない
・年内の可能性が全くないと言うと毎回の決定会合に強い縛りをかけるため、そういうことは言わない方が望ましい
・物価目標実現見通せれば、マイナス金利解除は視野に入る
・物価目標の下側を外すリスクを重視する姿勢は変わってない
・大幅な物価上振れが現時点で生じているとは思っていない
・長期金利は7月対比でわずかな上昇、それほど心配ない
・わが国の景気は緩やかに回復している
・日本経済の先行き、緩やかな回復を続けるとみている
・消費者物価の前年比、足元は3%程度となっている
・現時点では経済・物価の不確実性高い
・政策修正の時期は決め打ちできない
・施策への基本的な考え方について従来から変化はない
・先行きの物価、10月展望リポートに向けて精査する
・基調的な物価、単一の指標では判断できない
・物価の下がり方が少しゆっくりめの雰囲気がある
・マイナス金利解除後の金融政策、特定の戦略は持っていない
・(世界経済のリスクについて)ソフトランディング期待高まるが不確実性もー米経済
・(企業収益について) 企業収益、委員は概ね好調との判断だった
・来年の賃金に向けていい材料との議論あった
・長期金利、YCC柔軟化後の調節方針と整合的
・ファンダメンタルズに沿って安定的推移が望ましい-為替
・為替動向、将来の経済・物価に影響し常に注視している
・政府と緊密な連携とりながら注視していきたいー為替
・賃金と物価の好循環確認に時間がかかっている
☆国債買入(固定利回り方式,369~371回1.00%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,361回1.00%)落札金額0億円。