6月の第2週の株式市場は、日経平均+0.02%とほぼ変わらず、米国市場はNYダウは▲0.80%の反落となったもの、S&P500指数は+0.41%と続伸し史上最高値を更新しました。
6/10に発表された米国5月CPIは前年比+5.0%と市場予想(+4.7%)を上回る上昇にも関わらず金利は低下し株高となりました。
米国長期金利の低下についてはショートカバー説も報道されていますが、CFTC投機筋建玉を見ると、10年債先物では17万3420枚の買い越しとなっていることから、積極的に金利低下を織り込みにいっているように見えます。
CPIの発表と同日、ECBの定例理事会が開催され、3月の定例理事会で買い入れペース加速を決めたPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)について、今回の定例理事会でもそのハイペースを維持するとしたことから、こちらも債券市場の金利低下圧力となったのかもしれません。
週明けにはFOMCが開催され、足元の高いインフレ率に対する金融当局の姿勢が確認されます。これまで通りインフレ容認のハト派な姿勢が確認されれば、一段と株高となりそうです。
(Bloomberg) 米10年債利回り、3カ月ぶり低水準―CPIが予想上回る上昇でも
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-10/QUI25JDWLU6N01
(Bloomberg)ECB、緊急購入の高ぺース維持-リスク認識は2018年以来の明るさ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-10/QUHIGUDWRGG101