4月第4週は、NYダウは▲467ドルの反落、日経平均も▲635円の反落となりました。
NYMEX上場のWTI原油先物では限月交代に伴う混乱から一時1バレル▲40.31ドルというマイナス値段が付く異例の事態となりました。この余波で原油先物にリンクしているETNなど清算されました。2018年のVIXショックでも同様に指数連動商品の清算が相次ぎ発生しましたが、今回は原資産の運用規模の大きさを考えるとヘッジファンドや金融機関へさらに悪い余波が出てきそうです。
(Bloomberg)クレディ・スイスの原油ETNが無価値に、今月初めに続き2本目https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-22/Q9764VDWLU6T01
(Bloomberg)原油価格の急落、中国銀行顧客に91.5億円の損失発生-金融商品投資でhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-23/Q98KONDWLUDH01
(Bloomberg)シンガポールの石油取引会社、8億ドルの損失隠しhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-20/Q91YPJT1UM1501
NYダウの過去の暴落パターンを比較したチャートでは、ちょうど1番底から反発が落ち着き、反落していくタイミングにあります。上述の原油ショックもあり、ひとまず下落パターンに入りそうですが、日本市場の裁定取引残高では売り残高が2兆3584円と過去最高記録を更新していることから、3月安値をいきなり割り込むような急落とはならず、17750円当たりで踏みとどまるのではないでしょうか。
週明けに月曜日には日銀政策決定会合があります。事前報道では、国債購入額の上限撤廃や社債購入の増額など追加緩和が予測されています。
週半ば水曜日が祝日となる変則的な取引日かつ、来週にはゴールデンウィークが控えていることから積極的な売買は期待しにくいですが、GW前後のトレンドは継続しやすいので(2019年4月19日付のウィークリーレポート参考)、週末にヘッジを入れるかどうか見極める週となります。
ウィークリーレポート(2019年4月19日)
https://kosei.co.jp/wordpress/?p=10144
~5/1にかけて続落するようであれば、ゴールデンウィーク明けのギャップダウン狙いに日経VI先物や【1552】VIX短期ETFの買いなど如何でしょう(ボラティティの商品は一般的株式の3~5倍の変動率があるのでポジション量に注意)。