3月第二週の日経平均▲15.99%、ダウ▲10.36%と2008年リーマンショック以来の大幅下落となりました。
3/11のWHOのパンデミック宣言を受け、日本時間3/12には米国が欧州からのすべての渡航を今後30日間停止する措置を発表したことから、リスクオフの流れが強くなりました。
先月までは武漢などローカルな都市閉鎖に伴うサプライチェーンの混乱を嫌気した状態でしたが、欧州・北米での感染拡大を受け、グローバルな渡航制限による世界的なリセッション懸念へと変わりました。
過去のリセッション時の平均下落率を当てはめると、ダウ29551ドル⇒20448ドル、日経24270円⇒14982円、ドル円為替レート125.63円⇒89.47円。リセッションの平均期間平均13カ月です。90年以降の3回の景気循環の平均を取ると、ダウ19239ドル、日経10179円、ドル円、80.14円、リセッションの平均期間は10カ月となります。
3/13金曜日にNYダウは+1985ドル(+9.36%)の記録的な上昇となったことから、週明け日本市場でも反発が期待できます。また、3月第3週は日米で金融政策発表が予定されており、それなりの緩和が行われるものと予想されていますので、これも反発の後押しとなりそうです。
ダウの大上昇については、リーマンショック時には上昇率10%を超える日が2回も記録していましたが(2008年10月)、結局、翌2009年3月の大底まで軟調に推移しました。また、金融緩和についても、金融政策ではウィルスは退治できませんし、観光業など打撃を受けている産業の延命措置にはなりますが、失われた需要を補完するもので貼りません。したがって、今の相場に買いで入るのでしたらごく短期のトレード以外には動機は乏しいです。
株価が安くなるとお得な感じがしますのですぐに買い向かいたくなりますが、落ちるナイフをつかもうとするなとの格言もありますように、底値を当てるのは至難の業です。Zweigのシグナルなど長期のテクニカルを用いて株価のトレンドが再び上向いたかどうか確認した後に買うか、あるいは、今回の新型コロナウィルス騒動は半年程度と収束すると見込んで9月限、12月限など満期まで長いオプションのプット売りがよさそうです。