前週末発表された米小売り売上高が弱く、円高進行で株価は弱い展開に 2016年8月3週

今週の日本市場

前週末発表された7月の米国の小売売上高は前月比0%(前回+0.6%→+0.8%)と、市場予想に届きませんでした。102円付近で推移していたドル円は発表直後に101円前半まで急落し、CMEの日経平均先物も大阪取引所引け比で110円安と下げました。

今週に入り日経平均株価は、火曜日の昼頃まで値を保っていましたが、火曜日のお昼頃にドル円が再び円高に振れると同時に、後場寄りに売りが持ち込まれ窓を開けて下げました。その後も、ドル円は100円を挟んでの動きとなり、日本株は弱い動きとなりました。結局、日経平均株価は前週末比-2.21%の16,545円で1週間の取引を終えました。

国債先物は小幅なレンジでの推移となり、前週末比-16銭の151円45銭となりました。7年金利は若干上昇し、前週末の-0.199%から-0.184%となっています。

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経済指標では、15日発表の日本のGDP(2Q、前期比)は0%(前回+0.5%)と前回、予想を下回りました。輸出と設備投資の弱さが2Qの成長率を引き下げたようです。7月の貿易収支(季節調整済み)は3,176億円(前回3,350億円→3,366億円)と前回は下回ったものの、予想よりも貿易黒字幅が拡大しました。前年比は輸出が-14%、輸入が-24.7%でした。

業種別では鉱業、鉄鋼、石油などが上昇しました。9月末に行われるOPECの非公式会合で、供給管理に関して産油国が何らかの合意を行うのではないかという期待で、原油価格が10%程度上昇したことから、素材関連が強くなりました。下落は医薬品、建設、不動産などでした。

スタイルインデックスではバリューが強く、グロースが弱いことが読み取れます。足元、割安となっている銀行株や商社などの株価上昇がみられる反面、成長期待から買われていた医薬品などが弱含む流れとなっています。

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今後の見通し

円高が進行すると株価が安くなる流れが払拭できません。足元は米国が結局12月にしか利上げが出来ないだろうという見通しと、日本の貿易黒字の拡大が円高要因となっています。5月分では貿易収支が赤字になったため、今後、原油価格の上昇とともに日本の貿易黒字も減少し、円高トレンドも終わるかとみられましたが、足元は貿易黒字が拡大しています。QUICKの調査によると、9月の日銀政策決定会合では現状維持が決定されるという意見が60%となっており、9月2日の米国の雇用統計辺りまで、円が強い展開が続くかもしれません。

日本株においては、足元モメンタムファクターが強かった銘柄の安打パフォームが目立ちます。今週弱かった医薬品などは、債券の代替として株式に投資する際によく利用された、最小分散投資により強くなっていたセクターでした。この辺りは今週のブルームバーグの記事にあったロングショートのヘッジファンドのパフォーマンスが悪く、解約が目立っているという事実と関係あるのでしょう(記事)。巷に言われるヘッジファンドの解約45日ルールを想定すると、9月末の解約売りはそろそろ終わる時期と考えられます。9月末の権利取りも睨み、ヘッジファンドの解約売りに押されている銘柄の押し目買いも良い戦略かもしれません。

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本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーコメント 2016年8月3週

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JGBトレーディングフロア(2016年8月19日)

(10:10)
日銀買いオペ通知。対象年限(残存期間)1-3年・3-5年・5-10年
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of160819.htm

(12:00)
【参考:日銀トレード】本日の日銀買いオペは、落札結果3-5年の平均利回り較差が-0.006%となり、仮に昨日入札のあった新発5年債128回で応札(平均落札利回り-0.165%)すれば、-1.7bps利回り低い水準で売り渡す日銀トレードとなった。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba160819.htm

(17:30)
来週も引き続き、日銀政策に対する不透明感が残り積極的な動きは限られそう。27日の20年債入札と25~27日の米イエレン議長の講演が材料となる。
今週は、円高が進んだことから、9月の総括的検証では国債購入量減額等のネガティブな結果は出しにくいだろうとの思惑も働き、2年債が再び-0.2%台に戻るなど、金利水準は全般的に低下方向に若干シフトした。

引け後の国債利回り
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光世証券株式会社 
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

マザーズ市場デイリーレポート(2016年8月18日)

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マザーズ指数は前日比で20.21ポイント下落し、909.58ポイントで取引を終えました。下落寄与度上位銘柄はサイバーダイン(7779)、ミクシィ(2121)、そーせい(4565)、上昇寄与度上位銘柄はジグソー(3914)、アンジェスMG(4563)、メディピック(2369)となりました。上昇銘柄数は53(24%)、下落銘柄数は160(72%)、変わらずは8(4%)、マザーズ市場の騰落レシオ(25日)は76.8となりました。

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サイバーダインは空売り投資ファンドのシトロンのレポートが依然として影響し、下落幅が大きくなりました(参考記事 ブルームバーグ 空売り投資家レフト氏が日本株市場を好む理由-議論許さず非効率的 )。マザーズ上場の可能性があるメディビッグは2日連続ストップ安(昨日は寄付いた)ののち、反発しました。本日は前日引け比+1円の32円で寄り付いた後、55円まで上昇、引値は前日比19円高の50円となりました。

 

マザーズ先物概況

マザーズ先物は前日比19.5ポイント安の908ポイントで取引を終えました。売買高は451枚、前日時点の建玉は2901枚となっています。これまで円高局面ではマザーズ市場に資金が流入する動きが見られましたが、今回は違います。10日の日経新聞には、松井証券の8日時点のマザーズ信用評価損益率は-25.9%に悪化という報道もあり、かなり個人投資家の心理は悪化しているとみられる(マザーズ信用評価損益率 マイナス25.9%に悪化 松井証券調べ )。

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東証1部概況

昨日発表されたFOMC議事録はそれほど利上げに積極的でないことが分かり、朝からドル円は100円を割り込む展開となりまいた。そのため、日本株には全体的に売りが散見され、弱含みました。TOPIXは前日比-1.55%の1290.79ポイントとなりました。

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JGBトレーディングフロア(2016年8月18日)

(10:30)
5年条件 クーポン0.1% 128回リオープン 8/22発行
入札結果は12:45公表
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/offer20160818.htm

(12:45)
5年債入札は無難な結果になり、水準感が見えてきた。
明日、日銀オペ(1~5年)予想され、為替も円高気味に推移するなか、中期ゾーンは、膠着感強まりそう。

落札結果
平均利回り-0.165%(101.29)
最低利回り-0.163%(101.28)
応札倍率 3.57(前回3.45)
案分比率 91.8863%
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/resul20160818.htm

(17:30)
後場、日銀・金融庁・財務省の情報交換会合(13:50~)が臨時で開かれるも、目新しい内容伝わらず、JGB先物は前日比+6銭の小幅高で日中取引終了。
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引け後の国債利回り
160818yield


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