ウィークリーレポート(2019年7月26日)

~7/26の週は、日経平均は▲0.45%と小幅反落、NYダウは+0.19%、ユーロストックス+0.41%と欧米は小幅上昇となりました。25日に発表されたドイツIFO企業景景況感指数は市場予想を上回る悪化だったものの、ECBの緩和期待が株価を下支えしました。同日の米国6月耐久財受注は市場予想に反して好調な数値であったことからFRBの緩和期待が後退、好調な経済指標で債券価格も株価も下落するという事態が発生しており、欧州、米国ともに中央銀行の緩和期待を頼りに株価が維持されています。

今週は日本時間に8/1にFOMCが開催され、市場予想通りなら0.25%の利下げが実施されます。これまで緩和期待を織り込み続けてきたことから、利下げ後は債券安/金利上昇/グロース株売りの反動が想像されます。日本株については米国株の反動安の影響を受ける者の、米国金利上昇による円安進行からNYダウと比較して下げ渋る展開となりそうです。

IMFの世界経済成長見通しの引き下げで述べられていたように、米中貿易摩擦の影響は確実に世界経済の成長を減速させており、景況感の悪化と中央銀行の緩和の綱引きから、2012年の夏や2016年夏のようなボックス相場となりそうです。

日本株については、FRB/ECBとは対照的に日銀はフォワードガイダンスの修正程度しか予想されておらず、仮にサプライズ緩和があれば、需給面のサポートも合わさってアベノミクス初期のような上昇相場が期待されますが、今のところそういった兆候はなく、カタリスト不在によるボックス相場が予想されます。

(Bloomberg)IMF、世界成長見通しを再び下方修正-政策の「誤り」リスク警告https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-23/PV390A6TTDS401

(日経) 米国株、反発 予想上回る米GDPで、S&P500とナスダック最高値
https://www.nikkei.com/article/DGXLAS3LANY02_X20C19A7000000/


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2019年7月19日)

7月第3週の日経平均は ▲218円安、NYダウ▲177ドル安と反落となりました。木曜早朝に、「米国と中国の貿易交渉はファーウェイを巡って行き詰まり」との報道が流れ、米中貿易交渉の停滞観測が重しとなりました。

週末の21日(日曜日)は参議院選挙の投票日です。過去の参議院選後の日経平均をみるおおむね軟調な展開となっておりいます。

ただし、2016年7月の参院選では、事前に参議院選後の株安アノマリーが大きく報道され、また、7/11と前倒し気味の選挙だったためETFの分配金捻出売りが重なり、投票前に株安を織り込んでいたことから、参議院選後に+12%の大幅高となりました。

今年も7/12から7/18木曜安値まで700円超売り込まれており、選挙後の反発にやや期待できそうですが、イランによる英国タンカー拿捕のニュースなど地政学リスクの高まりから22500円を抜けて高値を目指す展開は考えにくく、当面は20500~22500のボックスで推移とみています。

2016年当時もBREXIT問題やチャイナショック後の経済使用の回復遅れなど不安定なマクロ・政治環境の中、安値圏でのボックス相場となりました。2016年はその後、トランプ大統領当選による大型法人減税への期待から大幅上昇となったわけですが、今年もカタリストが出るまでは辛抱強いトレードを強いられそうです。


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ウィークリーレポート(2019年7月12日)

金曜日のNYダウは+243ドル、S&P、Nasdaqともに史上最高値を更新しました。週間でNYダウは+1.52%と上昇した一方、 日経平均は▲0.68%、ユーロストックス50も▲0.86%と小幅反落となりました。

金曜日に発表された米国生産者物価指数は市場予想よりも高かったものの、7月に実施される可能性のあるFRB利下げがインフレ指標にも関わらずマーケットのメインテーマとなっており、堅調な米国株/冴えないその他周辺国株の構図となりました。

FRBが利上げ局面から利下げに転じた過去のパターンでは、利下げ実施までダウは上昇、一方、ドル円は円高に向き利下げ実施と同時にBuy the Factの形で円安となりました。また、日経平均は円高に押される形で利上げ実施まで上値の重い展開でした。

次回FOMCは日本時間で8/1ですので、それまでは円決済で為替の影響を受けないNYダウ先物(OSE)の買いポジションが妙味がありそうです。

2007年9月の利下げを念頭に置くと、今後グローバルな景気後退の可能性が想像されますが、1998年9月の利下げ時はその後大幅な株高(ITバブル)となりました。

今回の利下げが市場期待の通り実施されるようなら、実体経済よりもトランプ大統領の圧力に屈した形となり不必要な金融緩和が大幅な株価上昇をもたらす可能性もあるため、慎重な見極めが必要となります。  


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ウィークリーレポート(2019年7月5日)

7月第1週は、日経平均は+2.21%と上昇で始まりました。NYダウも7/4時点で+1.38%となりました。

6月末のG20/米中首脳会談での結果を好感し、7/1月曜は+454円と大幅高でスタートしましたがその後、対EUでの追加関税のニュースが流れると楽観ムード後退、また、日本市場ではETFの分配金捻出のため売りという特殊要因も重なり上値を押さえられた形となりました。

日銀の異次元緩和以降のETFの分配金捻出売り前後の値動きを調べると、ETFの決算日以降反発するケースが多く、平均値では3.27%の上昇となっています。

裁定残高でも裁定売り残高(8293億円)が買い残高(4052億円)を逆転している状況が継続しており(つまり、裁定業者の反対側で投機筋のポジションが売りに傾いている)、需給面でも積極的に下値を売りにくい状況です。

米中貿易協議が一時休戦となるやEUへの追加関税とトランプ大統領の気儘な振る舞いでマクロ環境は不安定な状況ではあるものの、アノマリーと需給の偏りから7月第2週は600円高の反発コースが期待されます。

(Bloomberg) ETF分配金で6289億円の換金売りとの試算、薄商い下で影響大https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-02/PTZZPA6JTSE801

その他;7/16(火)から現物株決済のT+2化。7/12(金)と連休明け7/16(火)の約定分受渡しが7/18(木)に重なるダブル決済日となるため、両日は取引が手控えられる可能性。


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ウィークリーレポート(2019年6月28日)

6月最終週は、NYダウは前週比▲0.45%と小幅反落、対して日経平均は+0.08%の小幅上昇と、前週とは逆の動きとなりました。セクター別でみると日本市場ではこれまで冴えなかった海運株が4.25%と最も上昇しており、G20(米中首脳会談)と月末を前にしたリターンリバーサル/ショートカバーの動きとなりました。

6/29(土)に開催された米中首脳会議では、米中が貿易協議を再開、米国からの追加的な関税を一時休戦、米国企業のファーウェイへ製品販売を一部認めると、トランプ大統領が譲歩したような内容が発表されました。

(Bloomberg) 米中首脳、貿易戦争の新たな休戦で合意-米は追加関税を見送りhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-29/PTUFF3T0AFB501

ゴールデンウイーク明け以降、対立をエスカレートさせていた両国が一時休戦し再び話し合うということで週明けのマーケットにはポジティブに反映され内容です。需給面では、裁定残高は買い3963億円と前週比1462億円の減少、売り残は7266億円300億円増加し、売り残高の逆転が強まっており、これも週明けの相場上昇を後押しする格好になります。

ただし、7月第一週は、日経平均やTOPIXに連動するETFの分配金捻出のための売りが発生するため、日本株は上値を抑えられる格好となりやすく、引き続きダウ先物など海外指数がより堅調に推移しそうです。

図A. G20前後の日経平均(開催日初日=1で基準化)


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