12月末権利付きで食品関係の優待がある銘柄

(マンスリーマーケットレビュー2017年10月号掲載分)
 9月の権利付き最終日も終わり、優待の注目は12月となります。ここでは12月末に食料品が優待としてある銘柄をピックアップし、時価総額上位5社分の優待内容と業績の動向を掲載いたします。

2917 日本たばこ産業
優待内容(ウェブページより)
https://www.jti.co.jp/investors/stock/privilege/index.html 

業績(2017年12月期2Q決算短信より)

 たばこセグメントの売上低下が業績の足を引っ張っています。加工食品の売上の伸び悩み、営業利益が前年での低下していることも気にかかります。

4578 大塚ホールディングス
優待内容(同社ウェブページより)
https://www.otsuka.com/jp/ir/stock/shareholder_returns.html#complimentary02

業績(2017年12月期2Q決算短信より)

医療関連事業の利益の低迷が前年比での利益率の低下に結びついています。利益率の低下の理由は特に述べられていません。
2503 キリンホールディングス
優待内容(ウェブページより)
http://www.kirinholdings.co.jp/irinfo/stock/yuutai.html

 
業績(2017年12月期2Q決算短信より)

 日本の総合飲料事業、医薬品・バイオケミカルの堅調により利益が増加しています。売り上げの減少はライオン社酒類事業での販売数量減少やブラジルキリン社を第2四半期から連結対象から除外した影響です。

2502 アサヒグループ
優待内容(ウェブページより)
http://www.asahigroup-holdings.com/ir/shareholders_guide/shareholder/ 

業績(2017年12月期2Q決算短信より)

 売上、事業利益とも大きく伸びています。清涼飲料水や食品事業の伸びが業績の好転に寄与しています。

7272 ヤマハ発動機
優待内容(ウェブページより)
https://global.yamaha-motor.com/jp/ir/individual/yutai/index.html

業績(2017年12月期2Q決算短信より)

二輪車と産業用ロボットの伸びが業績の改善に影響しています。

####トップ5以外はサイトへのリンクを掲載しておきます
2579 コカ・コーラボトラーズ ジャパン
https://ccwest.sr-s.co.jp/

3003 ヒューリック
http://www.hulic.co.jp/ir/stock/compliments.html

2702 マクドナルド
http://www.mcd-holdings.co.jp/stocks/welcome.html

2212 山崎製パン
http://www.yamazakipan.co.jp/ir/stockholder/

6592 マブチモーター
https://www.mabuchi-motor.co.jp/investor/stock/benefit.html

4631 DIC
http://www.dic-global.com/ja/ir/stocks/dividend.html

2811 カゴメ
http://www.kagome.co.jp/company/ir/fan/yutai/

2501 サッポロHD
http://www.sapporoholdings.jp/ir/stockholder/

9830 トラスコ中山
http://www.trusco.co.jp/ir/shareholder.html

3053 ペッパーフードサービス
http://www.pepper-fs.co.jp/ir/treatment.php

6914 オプテックスグループ
http://www.optex.co.jp/ir/profits.html

2772 ゲンキー
http://www.genky.co.jp/corporation/ir.php

2211 不二家
https://www.fujiya-peko.co.jp/company/ir/stock/stockholder.html

2266 六甲バター
http://www.qbb.co.jp/ir/stockholder.html



本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

米国の軍事行動と市場環境

挑発と核武装を進める北朝鮮に対して、米国も圧力と批難を強め、日に日に北朝鮮をめぐる情勢は悪化しているように見えます。平和的な解決を望みたいところですが、日本上空を通過するミサイルやJ-Alertの不気味な警告音を聞くと、最悪の事態を想像してしまいます。
それでも私たち投資家は資産を守るために冷静な判断を失わないことが肝要です。

隣国での戦争など起こらないに越したことはありませんが、万が一、軍事衝突となった場合でも、歴史を振り返ると決して未知の事態ではないと分かります。過去の事例を知ることは、不測の事態にあっても冷静さを保つ助けになりますので、以下、1990年以降の米国の軍事行動と市況を簡単にまとめました。
1990年以降、米国は3回戦争を行っています。過去のケースでは、いずれも日本から遠い中近東での戦争でしたが、それでも日本株は平均して26%の下落となっています。

・ 日米ともに戦争開始3か月前に株価はピークを付けています。軍事行動が避けられない事態になっても、周辺国や米国議会との政治的な調整に時間がかかるものと思われます。
・ 宣戦布告等の正式な開戦の1週間前に株価はボトムを付けており、”米英軍、国連決議を待たず軍事行動へ”といった軍事行動決定の報道で底入れとなってると思われます。
・ 米国10年債金利・ドルインデックスは90年代以降、趨勢的に下落しており開戦前の高値の位置が不明瞭です。開戦前後で小規模なリバウンドがあるものの、底入れは開戦後30日程度を要します。

表1. 1990年以降の米国の戦争

表2. 米国開戦前後のドローダウンとリバウンド(3戦争の平均値)

図1. 1990年以降の米国の戦争とNYダウの推移(開戦日=100)

図2. 1990年以降の米国の戦争と米国10年債金利の推移(開戦日=100)

図3. 1990年以降の米国の戦争とドルインデックスの推移(開戦日=100)

図4. 1990年以降の米国の戦争と日経平均株価の推移(開戦日=100)

図5. 1990年以降の米国の戦争とドル円為替レートの推移(開戦日=100)


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

あらた(証券コード:2733 東証一部) 光世証券 リサーチ・レポート 

ここ最近訪日外国人の増加とともに、ドラッグストアの売上や株価が上昇していることはご存知だと思われます。

あらたはそのドラッグストアを主体とする企業に、商品を卸す会社です。また商品の営業・管理から店舗での広告戦略、棚の並べ方などまで様々な付加価値を提供しています。

業績

2015年度こそ消費増税の影響で落ち込んだものの、その後は業績は順調に伸びており、純利益を見ると2015年度11億円、2016年度32億円、2017年度48億円となりました。

2017年3月期第1四半期の業績

8月2日に第1四半期の決算発表が行われました。前年比で伸び率は低下しましたが、営業利益で20%以上の堅調な伸びとなっています。業績見通しに対する進捗率も高く、第2四半期の決算発表前には上方修正期待が高まるため、株価の上昇が期待できます。

カテゴリ別売上高

同社の売上で最も大きいのはHealth & Beuatyです。具体的にあげると化粧品、石鹸・入浴剤などの美容品となります。その他に注目したいのはペット用品です。同社にはペット用品の卸売会社も連結子会社にあります(ジャベル株式会社)。

株価動向とトレードアイデア

第1四半期の決算発表を受け5,000円を超える場面もありましたが、今年に入ってほぼ倍に株価がなっていることから利食い売りも見られ、その後は上値の重い展開となっています。

第2四半期の決算発表は11月上旬に行われる予定であり、そのひと月前である10月上旬頃に同社株を仕込めば、上方修正狙いの買いが入るところで利食いが行えるかもしれません。決算発表後のボトムである4,500円辺りで指値を持っておき、それが約定しない場合は指値を上げたいところです。

もう少し時間軸を伸ばされたい場合は100日移動平均線辺りで買い指値など良いでしょう。


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チャーム・ケア・コーポレーション(6062・6月決算)

1.概要

同社は有料老人ホーム及びサービス付き高齢者向け住宅の運営を営む、大阪本社の会社です。代表取締役社長の下村隆彦氏は下村建設を営んでいましたが、還暦をきっかけに世の中の役に立つ起業をということで同社を作られました。
同社が運営中のホーム数は39ホーム、近畿圏が30、首都圏が9、うち、介護付き有料老人ホームが36、住宅型有料老人ホームが1、サービス付き高齢者住宅が2となっています。既存ホームの入居率は97%と業界最高水準となっています。

2.業績の推移

業績推移で目につくのは2015年の利益の落ち込みです。これは、それまで関西圏メインでホームを展開していた同社が首都圏への展開を行い投資が多くなったことから、利益が一時的に減少したことが要因でした。しかし、その後は順調に利益が伸び、前年度(2017年6月期)は過去最高の利益水準となりました。
首都圏進出において、同社は高価格帯ホームへの展開も行っており、それが功を奏したようです。高価格帯のホームは通常のホームと比較して、同じ土地の広さでも少ない入居者数で同じような利益を上げられるということです。これは、スタッフ数も少なくともホームが運営できるということで、労働力の獲得に苦労している同業界において利益を伸ばせている一つの要因です。

3.今後の展開

2018年6月期には首都圏3、近畿圏5の合計8ホームを開設します。高価格帯ブランド「チャームプレミア」は2ホーム開設されます。
中期計画では2020年6月期までに64ホームまで増やす予定とされていますが、すでに60ホーム分までは土地などの確保が出来ているようです。

4.株価の推移とバリュエーション

株価と出来高(週足)

株価とバリュエーション (2017年9月19日引け現在)

業績詳細

同業種との株価動向比較


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先物取引の取引アイデア調査(アノマリーから人工知能まで)

 先物取引は売りからもポジションが作りやすく、売買が行い易い反面、どちらの方向の取引も外してしまう可能性もあります。先物を取引する際に、どのようなアイデアを持って、どのように取引すればよいのかの考え方を以下では示してみたいと思います。なお、これから上げる事例は、過去に有効であった事例であり、今後も有効であることを示すものではありません。先物には日経平均先物を利用します。

1.アノマリーを活用する

 アノマリーとは統計的には説明できない偏り(異常値)をいいます。例えば相場格言の「5月に売って11月に買う」というものは、株価が5月に高値を付け、11月に安値を付けるような傾向を示しますが、統計的に5月に高値を付ける理由も、11月に安値を付ける理由もありません。一説には5月は米国の税制の問題で売りが出やすいという話もあります。
 今回確認するアノマリーは、日経平均先物を引けで買い、翌日の寄付きで売り手仕舞い、そして寄付きで売り建て、引けで買い戻すと、利益が出るというアノマリーです。これは夜間の方が日本株は上がりやすく(米国株が上がりやすい?)、日本株の取引時間は下がりやすいという傾向を利用したものです。
 そのトレードを2000年から日々行ったものの損益(チャート上、青:日中買持の損益、赤:夜間買い持ちの損益、チャート下:日経平均先物価格)が以下のチャートです。

表 日中売り(青)、夜間買い(赤)ポジションを保有した場合

 時折やられる時期があるものの、利益が地味に積み重ねられ、手数料は考慮していませんが、どちらの手法も17年間、先物1枚で、15,000万円の利益を生み出していました。

2.テクニカル分析を利用する

 先物の売買によく利用されるのはテクニカル分析です。テクニカル分析の種類は多くありますが、ここでは単純に順張り指標、逆張り指標の2つで、買いシグナルが出れば買い持ち、売りシグナルが出れば売りを行うという単純戦略でシミュレーションを行ってみたいと思います。

2.1. 順張り手法

 まずは順張り手法を試してみたいと思います。ここではもっとも有名であろう短期の移動平均線(5日)と長期の移動平均線(20日)を使って、短期が長期を上回れば買いポジション、短期が長期を下回れば売りポジションを取った場合どのような損益が発生するのか調べてみました。それが下のグラフです。
 これを見ると、2014年までこの手法はうまく行っていたものの、それ以降、一気に利益を減らしました。先物1枚で売買し、2014年中に1200万円まで利益を増やしたものの、足元200万円まで利益を減らしたことが分かります。

表 移動平均のトレーディングシミュレーション結果

2.2 逆張り手法
 逆張り手法ではRSIを利用します。売られ過ぎのシグナルを30、買われ過ぎのシグナルを70というノーマルな設定で売買した場合、損益は以下のチャートのようになります。
 こちらは最近伸び悩んでいるものの、2009年辺りまで順調に利益を積み重ねた感じがあります。

表 RSIのトレーディングシミュレーション結果

 チャートを見ていると、RSIの売られ過ぎを20、買われ過ぎを80にした方が精度が高まり、リターンも大きくなる印象を受けます。そこで、20、80もテストしてみました。結果的は、勝率は上がりましたが、利益は減少しました。
 これは精度を求めた分、トレード回数が減少し、リターンが減ってしまったのだと思われます。

表 RSIの買われ過ぎを80、売られ過ぎを20にしたトレーディングシミュレーション

2.3 テクニカルトレードのシミュレーション結果
 以下にはテクニカルによるトレードの結果を示しました。試した手法では逆張りが有効であったようです。また、勝率を挙げるために精度を上げたものでは、勝率は狙い通り上がりましたが、トレード回数が減少し、リターンの絶対値は減少しました。
 また気になる点としては、ここ最近、どちらの手法もリターンが挙げられなくなっている傾向です。これは、アルゴリズムトレーディングの発達などの影響もあるのかもしれません。
 ここでは単純化のため、シグナルが一度出るとポジションの保有を継続するという形を取りました。この次の段階として利食い、ロスカットのシミュレーションなどを行います。

表 シミュレーション結果

3.人工知能(AI)
 巷では機械学習や深層学習が話題となっています。これらは大量のデータを読み込み、そのデータから学び、結果を導き出すというものです。
 今回は単純に先物の4本足を読み込み、それを基に売買を行うとどうなるかということを試してみました。利用したのは決定木というアルゴリズムで、先物価格は2007年1月からのものを利用し、前の2522日分を学習データ、残りの100日分をテストデータとしました(教師あり学習)。
 トレードの決定方法は、トレード前の何日かのデータを読み込みその日の売り買いを決め、寄付きでポジションを作り引けで手仕舞うという方法です。それを10回繰り返して結果の平均を見たのが以下の表です。
 結果としては20日以下のデータだと50%近辺ですが、20-40日分のデータを見て売り買いを決めるようにすると、勝率が高くなるようです。今後はもう少し精度が上がるよう、テクニカルなどを組み合わせることや読み込むデータに日経平均先物以外のものを使うなどを試したいと考えています。
 
表 勝率とデータ数(日経平均先物)



本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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