ウィークリーレポート(2025年3月28日)

3月第第4週、先進国の株式市場は下落し、一方で債券はこじっかりとなりました。週末のアトランタ連銀のGDPナウ指数の下方修正にともない、リスクオフの流れが強まりました。日本では年度末を挟むことでフローが複雑化しますが、基本的には海外(米国)の動きにつられていくものと思われます。
S&P500の調整局面入りの比較チャートでは、1998年のチャートと似た動きとなっており、トレースするならば来週さらに10%弱の下落となります。念のためヘッジのプット買いがあった方が良さそうです。

【株式】
日経平均▲1.48%、NYダウ▲0.96%、ユーロストックス50▲1.70%、と日米欧株価はすべて下落となりました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)も▲5.99%と2月最終週以来となる5%超の大幅下落で、終値ベースで1月高値から20%超の下落となり弱気相場入りとなりました。
日本市場では期末配当の再投資期待があったものの、権利付き最終日の大引けでも大きな波乱は無く、債券価格の下落により年金基金のリバランスフローは株式ではなく債券に向かった可能性が指摘されています。

【債券】
その債券ですが、米国長期金利は+0.3bpと小幅に上昇、日本の10年債利回りも1.9bp上昇となりました。金曜日のNY市場では、アトランタ連銀のGDPナウ指数が▲1.81%から▲2.8%へと悪化し、株式から債券へとリスクオフの資金フローが強く出ました。
日米金利差は今年の1月から一貫して縮小しており、1月の3.55%から足元では2.70%と2022年8月の水準まで縮んでいます。

アトランタ連銀:GDP Now
https://www.atlantafed.org/cqer/research/gdpnow

【為替】
NISAによる円投フロー、貿易赤字と3年前とは環境が異なることもあり、日米金利差の縮小にもかかわらず、ドル円為替レートは2022年8月末が137円64銭だったのに対して、週末の149円84銭と水準が大きくことなります。金利差だけで見れば円高方面へベットしたくなりますが、IMM通貨先物市場では投機筋の円買越しポジションが前週比2627枚増加の117,323枚と依然として高水準にあり、円安方面へのリスクが高い状況です。

【その他メモ】
・VVIX指数(VIXのボラティリティ指数)が102.44ptと一週間でまた100pt超えへ。
・VIX指数も21.65ptと再度上昇しており要注意。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

 

JGBトレーディングフロア(2025年3月21日)

債券相場は下落。朝方に発表された2月の全国消費者物価で生鮮食品を除くコア指数が前年比3.0%上昇(市場予想2.9%上昇)と3カ月連続で3%台に乗せたことで日銀追加利上げ観測が強まり、先物や中期債を中心に売りが優勢だった。日銀の追加利上げが、市場予想の中心である7月から前倒しになるとの意識が働いた。ただ、年度末を控えていることや一方で超長期債が堅調だったこともあり、売りはポジション調整が中心のようで、積極的な動きにはつながっていないようだ。

【メモ】
☆全国消費者物価指数2025年2月分(2025年3月21日公表)<総務省統計局>
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.html


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JGBトレーディングフロア(2025年3月19日)

債券相場は下落。この日、日銀は金融政策決定会合で政策金利の据置きを決め、想定通りの内容に相場への影響は限定的だったが、15時30分からの植田総裁の記者会見に対する警戒感から午後は売りが優勢だった。総裁会見では、ややタカ派と捉える見方が強まり、先物の夜間取引ではさらに下値を試す動きから一時138円を割る展開となった(137円99銭、17:55)。

【メモ】
☆植田総裁会見の主なポイント (出所:bloomberg)
<金融政策運営> 物価上昇率は見通し期間後半に2%物価目標とおおむね整合的な水準で推移
◆<現在の実質金利>金利は極めて低い水準で、経済、物価見通しが実現なら、政策金利を引き上げ金融緩和度合いを調整 / 見通しから上振れる要因が出てくれば、緩和度合いの調整を速める方向に働く / 賃金はやや強めだが、海外の貿易政策その他を巡る不確実性が高い中、簡単に判断できない / もう少し明らかになる4月初めに検討し直したい

◆<トランプ関税> 急速に通商政策が及ぶ範囲が広がっており、4月以降も不確実な状態が続く / 米国、世界経済、日本への影響を見極めた上で、インフレや経済見通しを精査 / 海外発の不確実性、4月初めにはある程度見えてくる

◆<物価> 基調的な物価上昇率は徐々に高まっているが、なお2%を下回っている / 物価上昇による国民生活への影響は十分認識 / コメを含む食品価格の上昇は消費者マインドや予想インフレ率を介して基調的な物価に2次的な影響を及ぼし得る

◆<春闘> 第1回回答集計の賃上げ率は昨年に続き高水準。規模が小さい企業も含め賃上げの動き / 1月会合時点の見通しにおおむね沿っている

◆<長期金利> 市場で形成されるものであり、急速に上昇するような例外的な状況では、安定的な価格形成を促すために機動的なオペを行うことはあり得る / 現状はそうした状況にはないが注視する <6月会合で行う国債買い入れ減額計画の中間評価> 今後検討を本格化。26年度以降の姿も示したい

◆<2%物価目標> 2%物価目標をまず達成させることが重要 / 物価2%達成は中長期的な日銀の信頼性確保に重要で、将来、見直しもあり得る


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JGBトレーディングフロア(2025年3月18日)

債券相場は中長期債を中心に下落。株価が大幅に続伸し、リスク志向の高まりで国債の需要が低下した。朝方は欧米の長期金利が低下したことを受けて相場は上昇していた。
前日は、石破茂首相が退陣を迫られ、利上げに否定的な政治家が後任になるとの思惑から年限の短いゾーンが買われる一方で、長めのゾーンが売られるイールドカーブのスティープかが見られたが、この日は反動となった。
日銀の利上げ期待がくすぶる中、明日は日銀政策決定会合後の総裁会見を控えており、早々に手じまい売りも出たとの見方。

【メモ】
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JGBトレーディングフロア(2025年3月17日)

債券相場は、日銀の利上げ観測の後退により中長期債と先物が上昇する一方で超長期債は下落した。
石破内閣の支持率低下で、政治が混乱して日銀の利上げが遅れるとの見方が強まり、特に石破首相が退陣を余儀なくされた場合、リフレ派の高市前経済安全保障担当相を後任候補に挙げる声があり、昨年9月の自民党総裁選前と同様、イールドカーブのスティープ化が連想されているようだ。
ただ年度末でリスクを取れる投資家が不在で、超長期債は需給が悪化している面もあるとの声も聞かれた。  

【メモ】
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