長短金利差と株価の動きの関係は?


金利市場での注目はハイ・イールド・ボンドの下落と長短金利差の縮小です。本日は長短金利差の縮小を採り上げます。

最近、アメリカのイールドカーブがフラットニングしていることを懸念するニュースをよく目にします。
イールドカーブとは残存期間が様々なものの金利をつなげて作ったチャートのことです。このカーブが平たんになることをフラットニングと言います。
以下のイールドカーブは米国の1年、2年、3年5年、7年、10年の金利をつないだものです。
2016年1月と現在を比較すると、政策金利引き上げにより1年金利が1%ほど、2年金利は0.6%ほど上昇する一方で、10年金利は0.13%ほどしか上昇していません。

このように短期金利と長期金利の差が縮小することを金利のフラットニングと呼びます。

長期金利が短期金利を下回る状態、例えば短期金利が2%、長期金利が1%のような状態を逆イールドと呼びます(長期金利が短期金利より高い状態は順イールド)。

逆イールドは景気拡大の最終局面に現れるサインとされます。そのため、金利のフラットニングはその逆イールドが近づいてきていることが注目されるのです。

過去の株価と長短金利差の関係は?
次にこれまでの株価と長短金利差の関係についてみてみます。株価はSP500指数、長短金利差は米国の10年金利から2年金利の差を取って作ります。1976年からの日足のデータを見たのが以下のチャートです。

2000年以降は長短金利差がマイナスになると株価が急落していることが分かります。

それ以前はどうだったのでしょうか?上のチャートでは分かりにくいので、1995年までのチャートを作成してみました。

こちらからは明確にどのようなトレンドがあったかは分かりません。

トレンドを見るために、長短金利差と120営業日後の株価の動向(約半年後)を調べたのが以下のチャートです。
2000年以前を赤色のドット、2000年以降を青色のドットとしました。これを見ると特に株価と長短金利差に何らかの関係があるようには見えません。

以上の結果をまとめると、
・長短金利差がマイナスとなると、株価が急落する可能性が出てきます。そのため、先行きに注意する必要があります。
・しかし、その金利差の程度は明確には示せません。
・1976年からの2年金利と10年金利の差の平均は0.97%となっており、現在の0.87%はそれよりも若干低いレベルにある程度です。
・だからと言って株価の急落がないとは言えません。
・金利差と120日後の株価を見てもわかる通り、120日後に20%程度株価が変動している可能性は金利差がどうであれ、可能性があるからです。
・株価のボラティリティは年率20%程度と考えておくことがまずは株式運用には必要です。そのうえで資産運用を行えば、どのような局面でも焦らずに行動できるでしょう。



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