JGBトレーディングフロア(2025年7月23日)

債券相場は大幅下落。取引前に伝わった日米関税合意を受け、日銀の利上げ観測が強まったほか、石破首相の退陣が早まるとの見方から財政拡張リスクを警戒した売りが下げを加速させた。長期金利の指標となる新発10年債利回りは一時10bp上昇し、1.60%と2008年以来の高水準を付けたほか、この日実施の40年国債入札も、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が2011年以来の低水準となる低調な入札となり、40年債利回りは入札後に一時8.5bp上昇した。
日銀の内田副総裁はこの日の講演(高知県金融経済懇談会)で、各国の関税政策や内外経済への影響を巡る不確実性は極めて高いとしつつ、経済・物価のメインシナリオが実現していけば利上げを継続するとの見解を改めて表明、関税合意によって今月末に行われる日銀政策決定会合で示される7月展望リポートで成長率見通しが上方修正される可能性も見え始め、目先、早期利上げ観測による中長期金利の上昇圧力になるとの声も聞かれた。

【メモ】
☆40年債入札(18回、CPN3.1%)落札結果
応募者利回り3.375%(発行価格94円01銭)、応札倍率2.13倍(前回2.21倍)、(事前予想利回り3.350%)
☆銀内田副総裁挨拶要旨「最近の金融経済情勢と金融政策運営」(高知県金融経済懇談会)
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2025/data/ko250723a1.pdf


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