ウィークリーレポート(2025年6月20日)

6月第3週、日経平均は+1.50%、NYダウ+0.02%、ユーロストックス50▲1.08%と日経平均の一人勝ちとなりました。
米国市場では6月に入りS&P500が月初来で+0.95%こじっかりとしているものの、空売り比率の多い銘柄で構成されたGS MOST Short Rolling指数が月初来で+12.93%と大幅高となっていることから、足元の相場の底堅さはショートカバー主体であり上昇トレンドではないことが見てとれます。日本市場のでも【1321】日経平均連動ETFの信用倍率が0.43倍と2022年8月以来の低水準(売り長)になっており、足元の株価の上昇も海外市場からワンテンポ遅れで流れてきたショートカバーの一環だったと思われます。

FOMC、日銀と中銀イベント過ぎ、スケジュール的には次は7/9の相互関税上乗せ分が話題になりますが、足元はイラン・イスラエル紛争で中東情勢ばかり注目されています。日本ではETFの分配金捻出売りという独自の需給イベントがありますので、先週に続きTOPIX売り/ダウ買いのチャンスを伺うのが良さそうです。

さて、中東情勢に関しては、イスラエルを支援する米国が直接イランへ攻撃を実施しました。
トランプ米大統領、イランの核施設を完全に破壊した-追加攻撃辞さず – Bloomberg

イランへの攻撃はベトナム戦争やイラク戦争など議会承認のもとに行われた戦争ではなく、シリア空爆のような通常の国防費の中で行われる限定的な軍事行動のケースとなります。このような議会承認無しの軍事行動の事例について、軍事行動開始日を100としてS&P500の比較チャートを作成しました。軍事行動開始まで上昇傾向があり、作戦開始からは横ばいの動きとなります。2020年のコロナショックと重なったイラン司令官暗殺のケースを除くと、下落した場合でも5%弱の下落にとどまっており、前週のレポートと同様、引き続き13週線5676pt、日経平均36624円あたりを下値の目途として、押し目待つ、カバードコールあるいはリスクリバーサルなど価格変動のブレにある程度余裕のあるポジションを取るのが良さそうです。


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