債券相場は上昇。前日の米国長期金利が上昇した流れを引き継ぎ午前の取引では下落したが、この日行われた10年債入札で最低落札価格が事前の予想を上回るなど、波乱なく消化されたことで投資家心理がやや改善したようだ。
入札では利回り1.5%の水準で買いやすく、アセットスワップなど他の資産との比較で相対的価値があるとみて投資家が買いを入れたとの見方。ただ5日に30年債入札を控えているほか、日銀の国債買入れ減額の方針は変わらないとみられ、金利は低下しにくいとの声も聞かれ、買い一巡後は横ばいの動きとなった。
なお、この日植田日銀総裁は、都内で講演を行ったが、「基調的な物価上昇率が2%に向けて高まっていく姿が実現していけば、引き続き政策金利を引き上げて金融緩和の度合いを調整していく」「各国の通商政策の今後の展開を巡る不確実性は極めて高く、その金融・為替市場やわが国経済・物価への影響については十分注視していく必要がある」とこれまでの発言を踏襲しており、影響は限定的だった。
【メモ】
☆10年債入札(378回、CPN1.4%)落札結果
最低落札価格99円03銭(1.513%)、平均落札価格99円04銭(1.512%)、応札倍率3.66倍(前回2.54倍)、(事前予想価格98円85銭)
☆植田総裁講演(最近の経済・物価情勢と金融政策運営~内外情勢調査会における講演~)
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2025/data/ko250603a1.pdf
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