6月の第1週の株式市場は、日経平均+3.66%とNYダウは▲0.94%、ユーロストックス50▲0.66%となりました。月が替わり6月に入って債券安・金利上昇(米国10年債+19bp)となり、米国市場では日中、株価が値下がる曲面もありましたが、VIX指数は続落、また、VIXオプションから算出されるVVIX指数は7営業日続落となりコロナショック後の最安値をさらに更新しました。
金利高の中でもハイイールドスプレッドは縮小しておりリスクオフ感はなさそうですのでリバウンド局面が継続すると思われます。
再度株価が急落するリスク要因としては6/9のECB理事会があげられます。
主要中銀のマネタリーベースと株価の関係を見ると、コロナショック後の株価急騰や昨年末からの下落などよく似通った動きをしています。足元のS&P500はマネタリーベース以上に下落しており、3年間で3兆ドル削減目標というFRBのQTを先回りして織り込んだように見えます。
ただし、6/10のECB定例理事会では年内のQEの終了・利上げとともにバランスシートの縮小(QT)に言及する可能性があります。具体的な削減計画まで踏み込んだ場合、株価がFRBに加えECBのマネタリーベースの縮小分を再度織り込みに行く展開も考えられるため要注意です。
とはいえ、昨年12月に金融政策の正常化を決め、4月定例理事会で7月にはQEを終了と順調に緩和策を減らしていた中で、6月定例理事会を待たずに5月25日にラガルド総裁は9月までにマイナス金利解除を行うとタカ派姿勢を急速に強めた格好ですので、ひとまずは利上げスケジュールなど引き締め加速の説明にとどまるのではないかと思われ、ECB発の株価急落は7月以降の定例理事会まで持ち越しかもしれません。
リバウンド継続の目線でトレード戦略を考えると、日経VI指数が19.01と低水準に落ちてきていることもあるので6/10SQに向けてコールC280-285あたりの買い戦略がいいかもしれません。