債券相場は上昇。欧米市場で長期金利が大幅に低下した流れを受けて、買い圧力が掛かった。もっとも、今晩の米GDP発表や来週の米FOMCを控えていることや今週末の衆議院選挙を控えて相場の上値は限定的だった。日銀の金融政策決定会合は予想通り現状維持となり、相場への影響もほとんど見られなかった。
【メモ】
☆日銀は経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2021年度の実質国内総生産(GDP)と消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)の見通しを下方修正した。
☆日銀黒田総裁会見内容(出所:Bloomberg)
<円安について>
(日本経済に)「プラスなのは確実」
「輸入コストの上昇によるマイナスの影響をかなり上回っている」
「ファンダメンタルズの範囲内」
(YCCによる影響で)「他の条件が等しければ円安をもたらす可能性がある」
<物価動向について>
(日本のインフレが高進するリスクは)「極めて限定的」
「円安の功罪、その時々の経済・物価情勢で変化する」
「国際商品市況の上昇、ある程度は消費者物価に転嫁される」
「企業物価と消費者物価のギャップ、すぐに縮小しない」
「国内要因の供給制約はない、設備・雇用は維持されている」
「欧米はスタグフレーションではない、インフレは一時的」
「米国のテーパリング、金利や為替への影響は想定されない」