3月第1週の日経平均は▲393円安と続落した一方、ダウ+455ドルと週ベースでは反発となりました。
木曜日に発表された投資部門別売買動向では、海外投資家が現物先物合計で1兆7796億円の大幅売り越し(2019年8月以来)でした。過去の例からは、海外投資家の1兆円を超す売り越しはその後数週間、買い越しに転じることはないですので、引き続き日本株に逆風となります。
前週半ばまでのチャートのパターンからは、ダウ28500ドル&日経22500円までの回復が考えられましたが、金曜日のダウの下落など引け味の悪さから続落の展開も念頭に置きたいです。
当期及び来期の予想PERから算出されるレンジは21875円~19192円となっており、このまま続落するパターンですと、19200円台までの下落の可能性もあります。
3/3にFOMCは臨時会合を開催し緊急利下げそ実施、政策金利を0.5%カットしました。
前年末の「予防的利下げ」により、当面利下げがないとないと踏んでいた投機筋は米国債先物のショートに回っており、2年債先物、5年債先物、10年債先物、30年債先物の投機筋建玉はすべて売りに傾いていました。特に30年債先物は新型コロナウィルスの問題が深刻化する前の1/21の週に、過去最大の45万枚のネットショートとなっていました。このため、突然のFRBの利下げに対して債券市場は強烈なショートカバーが発生し、かえってマーケットが混乱しているように思えます。
IMF、世界経済「より暗い」シナリオに移行-新型コロナが脅威
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-04/Q6OHDBDWX2PZ01
米国株が急反発、米ウイルス対策予算法案を好感
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-04/Q6OSDZDWRGG301
引き続き、新型コロナウィルスの影響に関するニュース、対策についてのニュースなどヘッドラインに反応して不安定な動きが予想されますが、反発のタイミングとしては米国長期債先物の踏み上げが終わり反落するかどうかに注目したいです。