ウィークリーレポート(2022年12月23日)

12月第4週の株式市場は、日経平均▲4.69%の続落、一方、NYダウ▲0.86%とユーロストックス50は▲0.34%と反発となりました。
日銀政策決定会合では、大規模量的緩和の枠組みを維持しながらも、YCC政策の10年金利許容変動幅を25bpから50bpまで拡大し、これまで上限25bpに張り付いていた長期金利は48.7bpまで急騰しました。事実上の利上げ措置に、為替市場は137円45銭から130円58銭まで円高となり、株価も急落となりました。

さて、12/23時点での年初来騰落率をみると、株式市場では、日経平均は▲8.88%、NYダウ▲8.63%ともに年間で下落となっています。さらに、金利上昇の影響を受けやすいハイテク銘柄の多いナスダック総合指数は▲32.90%と大幅な下落となりました。
1970年代以来の記録的なインフレを受けて、FRBは政策金利を1年で425bp引き上げ年末時点で+4.5%となっています。また、米国10年債金利は前年末比+223bpの3.74%となりました。
為替市場ではFRBの引締め政策によるドル高、貿易収支悪化による円安が重なり、10月には151円95銭の急激な円安となりました。

FRBの急激な利上げにより米国のインフレ率は6月CPI前年比9.0%から同11月7.1%まで沈静化の傾向が見えてきましたが、一方で、景気先行指数は7月にマイナス圏に入り、米国の景気後退リスクが意識されてきています。
相場アノマリーでは2023年卯年はウサギ跳ねるといい、また米国でも大統領選前年の株価は上昇しやすいということで株高が示唆されていますが、ファンダメンタルズは悪化しており、年明けの相場動向は予想し難い状況です。

過去の事例に倣うならば、米国の景気が悪化し始め、当時のボルカーFRB総裁が20%まで跳ね上げた政策金利を引き下げ始めた年、1981年のS&P500のチャートが参考になるかもしれません。
2022年のチャートと重ねると、来年の相場は、9月まで株安、その後急激な反発なり年初来ではプラスとなります。
まったく同じように過去のチャート通りに推移するとは思いませんが、来年の前半は景気後退を前提にディフェンシブな債券投資、ただし、円債については日銀の政策転換もあり円高リスクを考慮して、【2621】iShares 米国債20年超ETFなど為替ヘッジ付き外債がよいと思われます。5月の政策金利ピークでは先の利下げを睨みながら、1-3年の短期ゾーンのヘッジ付き米国債ETFも良いかもしれません。
年後半、FRBの利上げ停止/利下げ観測局面からは株価の反発のターンが期待されますが、日本株やヘッジ付き米国株、あるいは大阪取引所上場のNYダウ先物は円決済なので為替リスクを気にする頃なく投資できるのよさそうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年12月22日)

債券相場は上昇。日銀が中長期債を対象に国債の買入れオペを増額して実施したことを受け、長期金利が大幅に低下した。先物も連れる形で一時、前日終値比88銭高の水準まで買われるも、その後は明日発表になる11月全国消費者物価指数を警戒して上げ幅を縮めた。
5-10年ゾーンの買入れオペの落札結果は、按分レートが基準マイナス10.7bpsと大きく流れたが、10年カレント債の368回国債が12/20時点ですでに日銀が全体の86%超を保有しており、流動性の影響が出ているとの見方。YCCの変動幅拡大後も歪みが解消されない状況が続いている。

【メモ】
☆日銀買入オペ3-5年6500億円(+1750億円)、5-10年6750億円(+1250億円)(定例オペ)。応札倍率は、それぞれ1.72、2.04倍。
☆国債買入(固定利回り方式0.5%,366~368回) 落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式0.5%,357,358回) 落札金額0億円 。


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JGBトレーディングフロア(2022年12月21日)

債券相場は長期金利が上昇。日銀のYCC政策における長期金利の許容変動幅の拡大の影響がこの日も続いた。日銀は10年債への指値オペに加えて、中長期ゾーンを対象にした臨時の国債買い入れを実施した。一方で超長期債の利回りは低下し、イールドカーブはフラット化。長期金利の上限0.5%を軸にして、各年限の金利水準の落ち着きどころを探っている状況がうかがえる。
先物もこの日の安値で引けるも、夜間取引では前日水準まで買い戻されている。

【メモ】
☆流動性供給入札(372回、残存期間15.5年超39年未満)落札結果
募入最大利回り較差 +0.027%、募入平均利回り較差+0.022%、応札倍率2.89倍(前回2.90倍)。
☆日銀定例買入オペ3-5年1000億円、5-10年1000億円(臨時オペ)。応札倍率は、それぞれ4.16、5.33倍。
☆国債買入(固定利回り方式0.5%,366~368回) 落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式0.5%,357,358回) 落札金額0億円。


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JGBトレーディングフロア(2022年12月20日)

債券相場は大幅安。午前中は小動きで推移したが、この日の日銀政策決定会合で、YCCにおける長期金利の許容変動幅を0.25%から0.5%に拡大したことを受けて、午後の取引開始から売りが殺到、先物3月限はサーキットブレーカーが発動されたのち、一時145円52銭まで値下がり、終値は前日比1円72安の146円14銭となった。
長期金利の指標となる新発10年債利回りも、0.46%に上昇したのち、0.395%で取引を終えた。日銀は、相場の急変動を抑えるために、10年カレント債やチーペスト債に加え、新発2年、同5年債、同20年債にも指値オペを発動したことで、相場の急落を抑える形となった。
黒田総裁は、夕方の会見で「利上げではなく、市場機能を改善することで金融緩和効果をより円滑に波及させる趣旨である」と語った。

【メモ】
☆日銀定例買入オペ1-3年1000億円、3-5年1000億円、5-10年3000億円、10-25年1000億円(臨時オペ)。応札倍率は、それぞれ2.24、2.80、1.46、1.57倍。
☆国債買入(固定利回り方式0.5%,366~368回) 落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式0.5%,357,358回) 落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式0.02%,2年443回) 落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式0.170%,5年154回) 落札金額10189億円 / 国債買入(固定利回り方式1.245%,20年182回) 落札金額0億円


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JGBトレーディングフロア(2022年12月19日)

債券相場は下落。政府,日銀の共同声明の改定報道を受けて、日銀の政策変更への思惑が強まり売りが優勢だった。昼に政府官房長官から報道を否定する発言が伝わり、先物などは下げ幅を縮めたが、超長期ゾーンは戻りも鈍く全体的に警戒感の払拭には至らなかった。本日より日銀政策決定会合が行われており、市場は、この報道をうけた明日の黒田総裁の会見での発言に注目しているようだ。

【メモ】
☆日銀定例買入オペ1-3年4750億円、3-5年4750億円、5-10年5500億円、10-25年2500億円(定例オペ)。応札倍率は、それぞれ1.50、1.78、1.84、1.77倍。
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額12737億円 / 国債買入(固定利回り方式,357、358回) 落札金額0億円。


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