JGBトレーディングフロア(2023年10月31日)

債券相場は下落。日銀はこの日の政策決定会合でYCCの再柔軟化を発表し、長期金利の上限は1%を目途として、連続指値オペを取りやめ一定程度の上昇も容認した。結果が発表された午後の取引開始直後は、やや取引の荒い展開となったが、前日夜の日経報道で既にYCC再修正の議論されることが伝わっており、売りが先行した朝方の水準からはやや戻して取引を終えた。
日銀は、展望レポートで来年以降の物価見通しを前回に続いて上方修正しており、マイナス金利解除も視野に入る中、長期金利が1%水準へ達するのはそう遠くないとの見方が多い。

【メモ】
<植田総裁の会見の主な発言>
(再修正した長期金利の水準について)「1%を大幅に上回るとはみていない」
「7月時点では長期金利は1%に接近しないと考えていた」
「米金利上昇の程度が予想以上だったことが背景」
(金利上昇について)「根拠が薄い投機的な金利上昇は機動的オペで抑える」
「ファンダメンタルズに沿った金利上昇は許す」
(物価見通しについて)「見通し実現の確度が少し高まっている」
「物価目標の持続的実現を十分な確度で見通せる状況にない」
(YCC撤廃とマイナス金利解除などについて)「来年の春闘は1つの重要なポイント-物価目標実現」
「YCCとマイナス金利解除の順序、経済・物価情勢次第-決め打ちせず」
「賃金と物価の好循環が2%近くで回り続けること必要」


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2023年10月30日)

債券相場は下落。長期金利は約10年3カ月ぶりの高水準を更新した。日銀がYCCを再修正することへの警戒感から、この日の2年債入札が低調な結果となったことも相場の重しとなった。あすに日銀金融政策決定会合の結果発表を控える中、投資家の手控え感強く、売り買いともに積極的な動きは限られたようだ。

【メモ】
☆2年債入札(454回,CPN0.1%)落札結果 最低落札価格99円97銭0厘(0.115%)、平均落札価格99円98銭7厘(0.106%)、応札倍率3.04倍(前回3.27倍) (事前予想価格99円98銭)
☆国債買入(固定利回り方式,369~371回1.00%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,361回1.00%)落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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JGBトレーディングフロア(2023年10月27日)

債券相場は上昇。米長期金利の低下を受けて買いが先行した。また、この日の定例の国債買い入れオペを無難に通過したことも安心感につながった。ただ朝方発表された10月の東京都区部のCPI(生鮮食品を除くコア)が前年同月比2.7%上昇と前月の2.5%上昇から伸び率が拡大したことが日銀の金融政策変更の思惑を強めることとなり、上値も抑えられた。

【メモ】
☆日銀買入オペ3-5年4500億円、5-10年6750億円、10-25年2000億円、25年超1000億円、物価連動債600億円。応札倍率は、1.93、1.66、1.84、1.68、2.23倍。
☆国債買入(固定利回り方式,369~371回1.00%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,361回1.00%)落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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ウィークリーレポート(2023年10月27日)

10月第4週の株式市場は、日経平均株価は▲0.86%、NYダウ▲2.14%と続落、ECBが政策金利を据え置いた欧州市場でも中東情勢への懸念からユーロストックス50が▲0.26%と7週続落となりました。
米10年債は月曜日に5%タッチ後、著名投資家の発言がきっかけに4.79%まで急速に低下したものの、週半ばには堅調な住宅指標から再度5%目前まで利回りが上昇するなど、ボラタイルな展開となっています。
米国株式市場も、長期金利の乱高下に振り回される展開でしたが、小型株指数のラッセル2000指数は、S&P500のリバウンド局面でも一貫して弱含んでおり、センチメントの弱さを示しています。

週明けは日銀政策決定会合、FOMC がありますが、NYSE市場の騰落レシオ、Breadth Indicatorは木曜日に38%と売られ過ぎゾーンに入っており、FOMCが無風通過となると株価は自然リバウンドとなることが期待されます。
日銀政策決定会合については相変わらず、会合直前に観測記事が出てきており、YCCの再修正を長期金利の水準を見ながら直前に判断すると報道されています。ただし、報道翌日の翌25日債券先物はギャップダウンで始まったものの、その後切り返し前日小幅安となっており、債券市場では食傷気味の様相も見えます。

(Bloomberg)日銀のYCC再修正、長期金利動向を直前まで見極めて判断-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-24/S2YJI4T1UM0W01

日経ボラティリティインデックスは一時24.13%まで上昇しており、また米国VIX指数も21.27%と月初から上昇していますので、中銀イベント通過後のボラティリティ急低下を見込んでボラティリティ売りのポジションも面白そうですが、もう一つのリスク、中東情勢には依然として注意が必要で、リスクオンモードを確認するならば、上述のラッセル2000の反発を確認しながらが無難となりそうです。

足元のリスク要因としては、米国長期金利の上昇と中東情勢があります、前者に関して、CFTCの投機筋建玉を見ると2年、5年、10年、30年、いずれの年限の先物も売りになっており、そのまま解釈するならば、ヘッジファンドは債券売りポジションで金利上昇時に買戻すので、金利上昇へのバッファーとなることが期待されますが、ベーシス取引による建玉が大半という報道もあり、仮に2023年の売り建玉増加がすべてベーシス取引とすると、ヘッジファンドの取引相手は先物ロングポジションですので、この債券先物の買い主体がぶん投げる(手仕舞う)までは債券売り圧力があるとも解釈できます。
FOMC終了後にいったん落ち着く局面となっても、建玉の整理が落ち着くまでは金利上昇圧力が再び再燃する可能性もあり、同指標には注意が必要です。

(Bloomberg)ベーシストレードとは何か、なぜ規制当局を悩ませるのか-QuickTake
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-22/S2T8U0T1UM0W01

日銀に関しては、YCCの再修正(レンジ拡大、指値オペ撤廃)があるならばJGBは下落、円高、株安/銀行株高の動きが予想されます。


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JGBトレーディングフロア(2023年10月26日)

債券相場は下落し、長期金利は昨日に続いて一時10年3カ月ぶりの高水準を更新した(0.885%)。日銀の金融政策修正観測が重しになった他、米金利が時間外取引で再び5%迫る動きとなり、それに連れる形となった。また一部で期待された臨時の国債買い入れオペも通知されなかったことで、先物中心に午後に下げ幅を拡大した。
先日の報道で「日銀は来週の決定会合でYCC政策の再修正について、長期金利の動向などを直前まで見極めた上で必要性を判断する」と伝えられたこともあり、会合当日まで長期金利は不安定な動きが続くとの見方。

【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,369~371回1.00%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,361回1.00%)落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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