8月第一週の日経平均は▲0.83%と小幅安、NYダウはプラス0.05%と株式市場は小動きで終わりました。一方、国内債券市場では7/31の日銀政策決定会合により金利が乱高下する大荒れの展開となりました。政策変更の詳細な内容は、当社ブログにまとめてあります。
JGBトレーディングフロア(2018年7月31日)
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長期金利の目標は0%に据え置きのままでしたが、金変動の容認範囲を±0.10%(10bp)から±0.2%と拡大した事により、これまで+10bpまで長期金利が上昇した際に日銀が無制限に買い支えていたラインが+20bpまで後退することになり、JGB先物は一時149.75まで急落しました。
今後は長期金利(10年債利回り)が20bpとなるラインを債券単価の下限として落ち着くことになりますが、先物は受渡適格銘柄のうち最も安い残存7年債の利回りと10年債利回りの格差がどの程度になるかで下値の位置も変わるため、スティープニングの具合を含めて落ち着きどころを探っていく展開となりそうです。
2016年7月末に日銀が政策変更の見直しを示唆しJGBが急落した際は、8/3にボトムをつけ8月いっぱいは小幅動きで値固めとなりました。この間、日経平均はひと月で5%値上がりと緩やかな上昇をたどりましたが、セクター別騰落状況を見ると鉄鋼株などバリュー株が+15%と大幅上昇する反面、医薬品が▲8%下落するなど、大変動が起きていました。
今回の同様の動きとなることが想定されますが、輸出企業に関しては8/9に日米通商協議がワシントンで開催される事から、米国の自動車関税などが警戒され週前半は上値が重たくなりそうです。