4月の第3週の株式市場は、日経平均+0.40%、NYダウ▲0.78%、ユーロストックス50▲0.25%と小動きとなりました。
為替市場では円安が進行し、リーマンショック後の最安値125円86銭を抜け126円63銭となりました。
節目となる円安値は2001年1月の135円15銭、1998年8月の147円66銭となり、目先130円までは大きな抵抗もなさそうです。
過去の大幅円安局面では、自動車、保険、医薬品がセクター上昇率の上位となっており、円安にベットするならこれらのセクターが選好されそうですが、そもそも日本株ではなくとも為替ヘッジ無しの外国株投信も円安によるメリットが大きいです。
日米、財務相会談を開催へ
https://jp.reuters.com/article/idJP2022041501000249
「為替の急激な変動は重大な問題」「悪い円安」と足元の円安進行に不快感を示している鈴木財務相は、4/21に日米財務相会談を予定とのことで、足元の円安について何かしら声明が出されるものと思われますが、ヘッドラインの短期インパクト以上の影響はないと思われます。声明以外に実力行使として為替介入がありますが、円買い支えの為替介入は1998年に実施例があるものの、当時は147.66円までの円安で、足元の水準からはさらにかけ離れており、また外貨準備の取崩しなど弾数が限られているため、介入に踏み切ることはないでしょう。
円安の背景としては、資源高による貿易赤字の拡大と世界的な金融引き締めの潮流の中で逆行する日銀の大規模緩和ですが、後者については4月28日に政策決定会合が開催され、物価見通しの引き上げが検討されています。政府/世論に配慮した形で、物価見通しをもとにトーンが変わるようであれば、これまでの円ショートポジションの巻き戻しによる円高も想定されます。この場合は、金利上昇期待から銀行株が動意づく展開が予想されます。