債券相場は上昇。日銀による長期金利の変動幅拡大の観測報道を受けて週初に売られた反動から、現物債に買い戻し圧力が掛かった。超長期ゾーンの金利低下幅が大きくなり、イールドカーブはフラット化した。昼に日銀政策決定会合は現状維持が伝わったが、3月会合での点検と修正を行う手前の会合ということで、市場の関心は夕方の黒田総裁会見に向いており、その影響は限られた。
<黒田総裁会見での主な発言>(引用元:Bloomberg)
「イールドカーブを低位で安定させることは重要」
「イールドカーブコントロールの効果と副作用のバランスを点検し、効果的な政策運営を模索-政策点検」
「デフレのリスクが非常に高いとはみていない」
「対面型サービスについても値段を下げて需要を取り込もうという動きは見られない-緊急事態宣言後」
「大幅な金融緩和の出口を検討するのは時期尚早、今出口に向かっている中央銀行はない」
「輸出、生産は予想より強く回復、ほぼ感染症前に戻る」
「LIBOR公表停止、日本はしっかり対応している」
「株価上昇、企業収益の見通しを反映したもの」ほか。