
10月第3週の株式市場は、日経平均▲1.58%、NYダウは+0.96%、ユーロストックス▲0.35%とまちまちの展開となりました。懸念していた米国のVIX指数は、底堅く推移する株価指数に対応してフラット化が進みました。
目先のイベントは、与党自民党の苦戦が報じられ始めた衆議院解散総選挙、再利上げの観測が出てきた日銀政策決定会合、トランプ元大統領が一部ブックメーカーで当選確率を逆転してきた米国大統領選、米国経済の動きを受けたFRBの利下げ動向、と11月上旬にかけてビッグイベントが目白押しとなっています。
そこで重要イベント前に改めて、現在の株価の位置を確認したいと思います。
向こう12か月予想PERをベースにした日経平均のレンジは、34,616円~40,241円となっており、足元の株価は既に上限に近いです。一方、配当指数先物の価格をベースにした配当利回りのヒストリカルレンジでは37,043円~43,296円と寄り高いレンジを示唆しています。
FRB利下げ後のアノマリーでは、高インフレ時利下げは株高に働いており、1980年、1984年、1989年、1995年の日経平均は上昇しており、半年後の株価は、過去4回のケースの平均で43000円まで上昇、レンジは概ね(1980年コース)39000円-(1989年コース)51000円となっています。
米国経済が足元の堅調に推移しており、ソフトランディングが前提となるならば、43000円を中心としたレンジに期待が持てます。
米国経済が高インフレ状態から低インフレへ変遷する1980年代後半から1990年代前半の株価推移をみると、S&P500指数を原資産にするオプションのプットライト(≒ターゲットバイイング)指数が、原指数であるS&P500を上回っています。FRB利下げの最中で、ソフトランディングかハードランディングかで株価が揺れることがボラティリティを高め、結果、ボラティリティ売り戦略であるプット売りが有利に働いていました。
イベントに一喜一憂しながら、一進一退を繰り返しながら43000円を目指す展開を考えると、日経平均のプット売り戦略がよさそうです。
また、大阪取引所上場の有価証券オプションでは、主要10銘柄にマーケットメイカーが常時気配を出しています。保有株を売却し代わりにプットを売るレバレッジを掛けないターゲットバイイング戦略も有効に見えます。

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