JGBトレーディングフロア(2021年3月19日)

長期金利は上昇。日銀がこの日の政策決定会合で長期金利の許容変動幅を拡大し、文言に明記したことを受けて売りが優勢となった。ただ、変動幅の拡大が事前の観測通り小幅にとどまったことから債券相場への影響は限定的との見方。日銀は金利の大幅な上昇を抑制するため、固定金利で国債を無制限に買い入れる金融調節を一定期間、連続して行う「連続指し値オペ制度」を導入した。

【メモ】
☆金融政策決定会合内容
・10年金利の変動許容幅は上下共に0.25%ポイント程度
・長期金利の変動幅、下限を一時的に下回る場合は厳格に対応せず
・ETF購入年間約6兆円の原則を削除
・TOPIXに連動するもののみを買い入れ
・追加緩和の手段として長短金利の引き下げは重要な選択肢
・利下げを行う場合、当座預金の3層構造を調整
・貸出促進付利制度は短期政策金利と連動させる

☆日銀黒田総裁発言(金融政策決定会合後の記者会見、引用元:Bloomberg)
・(ゼロ%程度に誘導する長期金利の変動許容幅を上下共に0.25%ポイント程度と明記したことについて)「変動幅を拡大するという考えを今は持っていない」
・「イールドカーブを立てるように何かするということも全く考えていない」
・(ETFの買い入れの目安である「年6兆円」を削除したことについて)「買い入れを減らしたり、出口を考えているわけでない」

☆当面の長期国債等の買入れの運営について(4月分から変更)
・オペ毎の買い入れ金額を事前に公表し(従来のレンジ幅から定額に変更)、大きく変動した場合を除き、月中は買入れ金額の調整はしない。
・連続指値オペは(ex;0.25%を上回る場合などに)、長期国債の買入れを複数日に亘って行う旨を、予め公表する。

【来週のスケジュール】
3/22
<国内予定>
日銀,国債買い入れオペ(1-10年) / 日銀,社債買い入れオペ(3-5年) / コンビニエンスストア売上高(2月) / 景気先行指数(1月)
<海外予定>
【米国】リッチモンド連銀総裁, サンフランシスコ連銀総裁,オンライン討論会参加 / 中古住宅販売件数 (2月)
【欧州】国際決済銀行(BIS)イノベーションサミット(オンライン)にパウエルFRB議長,ラガルドECB総裁参加

3/23
<国内予定>
流動性供給入札(残存期間1年超5年以下) / 営業毎旬報告 / スーパーマーケット売上高(2月) / 全国百貨店売上高(2月) / 東京地区百貨店売上高 (2月) / 工作機械受注(2月) / 月例経済報告(3月)
<海外予定>
【米国】セントルイス連銀総裁,ニューヨーク連銀総裁オンラインイベント参加 / 米経常収支(4Q) / 新築住宅販売件数 (2月)
【欧州】英中銀総裁,講演 / イスラエル総選挙 / 英ILO失業率 (11-1月)
<海外決算>
ゲームストップ / アドビ

3/24
<国内予定>
国庫短期証券(6カ月)入札 / 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月20・21日分) / 企業向けサービス価格指数(2月)
<海外予定>
【米国】パウエルFRB議長とイエレン財務長官,米上院銀行委員会の公聴会で証言(オンライン) / ニューヨーク連銀総裁,オンライン討論会 / サンフランシスコ連銀総裁,オンラインフォーラム講演 / シカゴ連銀総裁講演(オンライン) / 耐久財受注 (2月)
【欧州】ユーロ圏製造業,サービス業,総合PMI (3月) / ユーロ圏消費者信頼感指数 (3月) / 英CPI (2月)
<海外決算>
小米集団 / 騰訊控股[テンセント]

3/25
<国内予定>
40年利付国債入札 / 東京五輪,聖火リレー出発式(福島県)
<海外予定>
【米国】バイデン大統領,記者会見 / 米GDP (4Q) / ニューヨーク連銀総裁,BISのイベントで講演(事前録画) / シカゴ連銀総裁,昼食会で講演(オンライン) / サンフランシスコ連銀総裁講演 / クラリダFRB副議長講演(オンライン) / アトランタ連銀総裁講演(オンライン) / フェイスブック,グーグル,ツイッターCEO米下院委公聴会証言(オンライン)
【欧州】ECB経済報告 / EU首脳会議(26日まで) / ECB総裁と英中銀総裁,BISのイベント講演(オンライン) / ユーロ圏マネーサプライ (2月)

3/26
<国内予定>
日銀国債買いオペ(1-3,5-10年) / 国庫短期証券(3カ月)入札 / 日銀CP買いオペ / 東京CPI (3月)
<海外予定>
【米国】個人所得・支出 (2月) / 卸売在庫 (2月) / ミシガン大学消費者マインド指数 (3月)
【欧州】独IFO企業景況感指数 (3月)


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2021年3月18日)

債券相場は下落。前日のFOMCを受けて米長期金利はいったん昨年1月以来の水準まで(1.680%台)上昇するも、その後の巻き戻しの動きから国内債券も午前中は、その米金利上昇を織り込む形で底堅く推移した。その後、正午過ぎに日本銀行が長期金利の許容変動幅を拡大する方向との日経報道が伝わると後場から売りに転じた。
新発10年債利回りも再び0.10%を上回ったほか先物も151円を割る場面が見られたが、やはり日銀会合結果を明日に控えて、ポジションを傾けにくい状況下、引けにかけて下げ幅を縮めた。


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JGBトレーディングフロア(2021年3月17日)

債券相場は超長期債を中心に上昇。前日の米長期金利の上昇が一服したこと、日銀の政策点検では、金利上昇につながるような方針の変更はないとの見方が強まったことなどで、やや買いが優勢だった。
10年債利回りが再び0.1%台を下回ってきている状況下、この日の国債買いオペで強い売り需要が確認されなかったことも上げにつながった。ただFOMC及び日銀会合の結果待ちで積極的にポジションを取りにくいこともあり、引けにかけて先物などは伸び悩んだ。

【メモ】
☆本日の日銀買入オペは、1-3年4000億円、3-5年3700億円、5-10年4200億円、10-25年1200億円(金額据え置き)。応札倍率はそれぞれ2.51、2.94、2.41、2.52倍。


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JGBトレーディングフロア(2021年3月16日)

債券は上昇。前日の米長期金利が低下した流れを引き継いだほか、この日に実施された流動性供給入札を無難に通過したことから、買い安心感が広がった。市場は、日銀が長期金利の上昇を容認するとの見方は後退してきており、政策点検が想定の範囲内なら、米金利上昇があっても相場は底堅く推移すると見込んでいるようだ。

【メモ】
☆流動性供給入札(329回、残存期間5年超15.5年以下)
最大利回り格差はプラス-0.007%、平均利回格差はプラス-0.008%、応札倍率3.66倍(前回5.06倍)
☆日銀黒田総裁(参院財政金融委員会)
「債券市場の安定を維持してイールドカーブ全体を低位で安定させることが大事な状況にある」


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JGBトレーディングフロア(2021年3月15日)

債券市場は中長期債が上昇。先週末に米長期金利が大幅上昇したものの、今週末の日銀金融政策決定会合での政策点検では許容変動幅が維持されるとの見方が強まり、買いが優勢になった。一方で超長期ゾーンは、イールドカーブのスティープニングを促すようなオペ運営の変更などが警戒され、弱含んだ。

【今週のスケジュール】
3/15
<国内予定>
日銀,CP買い入れオペ / NTT澤田社長が参院予算委に参考人招致 / 機械受注(1月) / 第3次産業活動指数(1月)
<国内決算>
神戸物産 (3038)
<海外予定>
【米国】米国務長官と国防長官来日(17日まで) / 対米証券投資(1月) / ニューヨーク連銀製造業景況指数(3月) / 米アカデミー賞ノミネート作品発表
【欧州】ユーロ圏財務相会合(ユーログループ,オンライン)
【その他】中国の「3.15晩会」 / 中国工業生産、都市部固定資産投資,小売売上高(1-2月)

3/16
<国内予定>
日米外相会談 / 日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2) / 流動性供給入札(残存期間5年超15.5年以下) / 日銀の黒田総裁フィンテックカンファレンス「FIN/SUM2021」であいさつ(都内) / 鉱工業生産(1月) / 鉱工業生産(1月)
<国内決算>
ツルハHD (3391)
<海外予定>
【米国】小売売上高 (2月) / 輸入物価指数 (2月) / 鉱工業生産(2月) / 企業在庫 (1月) / NAHB住宅市場指数 (3月)
【欧州】EU非公式財務相理事会(オンライン) / 独ZEW期待指数 (3月)
<海外決算>
フォルクスワーゲン

3/17
<国内予定>日銀買いオペ(1-25年) / 国庫短期証券(1年)入札 / 大阪地裁、関西電3原発の運転差し止め仮処分の決定 / 自動車など春闘集中回答日 / 日本証券業協会の鈴木会長がオンライン会見 / 貿易収支 (2月) / 資金循環統計(10-12月期速報) / 訪日外客数(2月)
<国内決算>
なし
<海外予定>
【米国】FOMC声明発表,議長記者会見と経済予測 / 米韓外相会 / 米韓国防相会談 / 米州開発銀行(IDB)年次総会(コロンビア) / 住宅着工件数(2月)
【欧州】国際エネルギー機関(IEA)月報 / 欧州新車販売台数(2月) / ユーロ圏CPI(2月)
【その他】ブラジル,政策金利発表
<海外決算>
BMW

3/18
<国内予定>
国庫短期証券(3カ月)入札
<国内決算>
なし
<海外予定>
【米国】米中外交トップ,アラスカ州で会談 / 米韓2プラス2 / フィラデルフィア連銀製造業景況指数(3月) / 景気先行指標総合指数(2月)
【欧州】英中銀,政策金利発表 / トルコ中銀、政策金利発表
【その他】ニュージーランドGDP(4Q)
<海外決算>
ナイキ / フェデックス

3/19
<国内予定>
** 日銀金融政策決定会合(政策点検公表),黒田総裁会見 / 全国CPI(2月)
<海外予定>
【米国】特になし
【欧州】特になし
【その他】特になし


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会