トランプ大統領の政策実行力に対する懸念から弱含む(2017年3月24日)


株式市場概況
 火曜日に米国株が1%以上の下げとなり、TOPIX指数は前週末比-1.4%の1543.92ポイント、日経平均株価は-1.26%の19,275ポイントと下落しました。米国株の下落要因はトランプ大統領のオバマケア代替法案が下院を通過しないことから、今後、市場で期待される減税、インフラ投資、規制緩和の実施の遅れが懸念されたことでした。日本では籠池理事長の証人喚問がありましたが、相場への影響は見られませんでした。
 米国金利もトランプ期待の剥落から下げました。その影響からドル円が売られ、前週末の113円台から一時111円を割り込む展開となりました。24日の16時30分時点では111円30銭で取引されています。
 日本の経済指標では貿易収支(2月、季節調整後)が6,803億円と予想を上回り、2か月ぶりの黒字となりました。中国の旧正月のせいで振れが大きくなったようです。2月の百貨店売上高、スーパーマーケット売上高は前月よりもマイナス幅が大きくなり、依然として消費が不調であることを示しました。
 米国の経済指標では、ミシガン大学消費者信頼感指数(3月)は97.6と前月、予想を上回り、消費者心理は良好なようです。労働市場情勢指数は1.3と前月と変わらずでした。


先行き見通し
 市場の注目はオバマケア代替法案が議会で可決されるか否かという点に集まっています。一部では24日には可決されるだろうとの見解も見られますが、今回の件で市場は法案を決定するのは議会であるということを思い出したようです。トランプ大統領がこれまでのような態度を継続するのであれば、議会との関係も変わることはなく、市場の不安も高まるでしょう。週末には英国のEU離脱通告もあり、緊張感が高まるでしょう。
 金融緩和の終焉も焦点です。欧州も引き締めを考えていると報道されており、それが金融市場にどのように影響を及ぼすのかにも注目が集まります。



 
本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

FOMC、オランダの選挙が無事終了する(2017年3月17日)


株式市場概況

今週の日本株は若干下落し、TOPIXは前週末比-0.52%の1565.85ポイント、日経平均株価は-0.42%の19,521円で一週間の取引を終えました。

今週、最も注目されたのはFOMCでした。予想通り25ベーシスポイントの政策金利の引き上げが決定し、0.75%~1%とすることが決定されました。その後のイエレン議長の記者会見は、今年3回の利上げとの見通しに変化なしと市場ではとらえられ、3回以上の利上げの可能性を織り込み始めていた市場の動きを反転させる材料となりました。米国株はそれまで連日で下落していたものが反発し、米国の10年利回りは2.6%から2.5%まで下げ、為替はドル安の流れとなりドル円は1ドル114円70銭付近から113円前半まで売られました。

日本株は円安ドル高の影響や、「森友学園」の問題の燻りから弱めの推移となりました。また、日本ではこれまで堅調だった小型株が崩れ始めているのが気にかかります。マザーズ市場では指数寄与度の高く、個人投資家にも人気が高かったそーせいが連日で下落し、マザーズ指数は25日移動平均線を割り込みました。IPO銘柄は堅調に見えるものの、今後も新興市場の下落が継続すれば、徐々に需給が悪くなることも懸念されます。

そのほかには原油価格の下落が大きくなり、節目とみられた1バレル=50ドルを割り込みました。米国の原油在庫が増加する中、サウジアラビアが2月に増産していたことが嫌気され200日移動平均線を下回りました。

セクター別ではその他製品、水産農林、情報通信の上昇率が大きく、鉄鋼、銀行、石油石炭の下落が大きくなりました。スタイルインデックスでは東証2部が上昇率トップ、REIT指数が米国金利の低下から買われました。下落率上位はマザーズ(-4.79%)、TOPIXバリュー(-0.82%)、コア30(-0.59%)と、マザーズ指数の下落が目立ちました。

今後の見通し

今週注目されたもう一つの材料であるオランダの選挙は極右政党の躍進とはならず、市場には安心感が広がりました。この影響から欧州株と通貨ユーロが買われました。市場ではハト派的と見られた今回のFOMCの結果ですが、時間が経つにつれそれほど弱気ではないとの見方も増えてきました。イエレン議長の会見ではバランスシート縮小の議論も開始したとの発言も見られ、市場の反応は行き過ぎにも思えます。アトランタ連銀のGDPNOW(米国の今四半期のGDPの成長率の予想)を見ていると、成長見通しは下がりつつあります。トランプ大統領の政策も具体的でもなく、アップサイドを追うには環境は厳しいかも知れません。



本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

好調なADPにより円安ドル高の動きとなり、週末にかけて大型株が買われ、年初来高値圏で取引終了(2017年3月2週)


株式市場概況

TOPIX指数は前週末比+1.02%の1574.01ポイント、日経平均は前週末比+0.7%の19604.61ポイントと前週末比で上昇して引けました。週を通して出来高は少なかったものの、今年の高値圏で引けており、来週に一気に上抜けられるのか注目されるところです。

週末に控える米国の雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計が29.9万人と予想を大幅に上回る値となり、次週のFOMCで利上げが確実視されるようになりました。それにより米国の金利が上昇し、日米の金利差が拡大したことでドル円は円安ドル高の流れとなり、ドル円は1ドル=115円半ばまで買われました。円安を好感し日本株は強含みました。

一方で、商品価格は利上げや在庫増を嫌気し下落し、商品価格の代表的指標であるCRB指数は昨年5月以降支持線としていた200日移動平均線を一気に下回りました。原油価格も11月末以来の50ドル割れとなっており、商品の下落が気にかかります。

セクター別では石油・石炭、ゴム、精密機器が強く、鉄鋼、非鉄金属、電気ガスが弱含みました。スタイルインデックスでは小型が強く、米国の利上げの影響からREITが弱い展開となりました。金曜日はは円安ドル高から大型が強い展開となっており、次週は大型物色に資金が移るか注目されます。

今週発表の注目の経済指標は、まず中国の貿易収支(2月・人民元建て)が挙げられます。輸入は前年比+44.7%と大幅増加の一方で、輸出は+4.2%と小幅にとどまり、貿易収支は-603.6億元となりました。2014年以来の貿易赤字は、旧正月の一時的なものか、それとも何らかの原因があり継続的なものになるのか、今後も継続的に見たいところです。日本の経済指標では、景気ウォッチャー調査(2月)があり、現状判断が48.6(前月49.8)、先行き判断が50.6(前月49.4)となりました。先行きの見通しには楽観的ということで、期待が持てる内容となりました。その他、工作機械受注(2月、前年比)が+9.1%(前月+3.5%)と大きく伸びました。

 

今後の見通し

米株は雇用統計を前に若干下落気味となりましたが、日本株は円安を好感し高値圏に迫りました。日本株はチャート的には高値を目指す形に見えますが、出来高が少なくそれには勢いが足りないように思えます。需給的にはここのところ新聞などでも採り挙げられていた、金融機関のヘッジ売りが無くなっていくので上抜けし易いと思われます。

一方で、商品価格の下落と金利の上昇というのが気にかかります。この2つはリスクオフの動きで、株式市場のみボラティリティも低くリスクオン的な動きとなっています。どちらの動きが正しいのか、現時点では分かりませんが、株式市場のボラティリティが上昇する可能性も頭に入れておきたいところです。



本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

トランプ大統領の議会演説は無難なものに。市場はFOMCの3月利上げを織り込む動きに(2017年3月1週)


今週の市場動向

今週の日経平均株価は前週末比+0.96%の19,469円で取引を終えました。注目されたトランプ大統領の議会演説は、落ち着いた内容となり好感され、米国のダウ平均は21,000ポイントに乗せる展開となりました。日経平均株価も米国の株高を好感し、19,660円まで上昇する場面もありましたが、株価は伸び悩みました。

株価伸び悩みの原因とみられるのが、米国の3月利上げの可能性です。2月末辺りまでは30%台と見られていた3月利上げの可能性ですが、FRB高官のタカ派的な意見が相次ぎ、足元では90%弱利上げの可能性があると見られます。株式市場はこの動きを織り込みに動いているため、若干上値が重い展開になっていると見られます。

セクター別では海運、ガラス・土石、証券・商品の上昇が大きく、鉱業、不動産、パルプ紙が下落しました。スタイルインデックスでは小型株が強く、マザーズ指数、東証2部指数の上昇率が大きくなりました。下落したのはREIT指数のみとなりました。米国の債券市場で政策金利引き上げを織り込む動きから、金利が上昇したことがREITが売られる要因となりました。


日本の経済指標では、鉱工業生産(1月、前年比)が+3.2%と、前月と同水準だったものの、予想を下回りました。住宅着工(1月、前年比)は+12.8%と前月の3.9%を大幅に上回りました。法人企業統計調査の設備投資は+3.8%と前回の-1.3%と予想を大幅に上回る数値となりました。全世帯家計調査支出(1月、前年比)は-1.2%と減少幅が大きくなりました。

中国の製造業PMI(2月)は51.6と前月の51.3から伸びが見られました。中国の製造業の業況の回復は世界的な景気の回復につながるため、好感されました。米国の個人所得(1月)は+0.4%、個人支出(同)は+0.2%となりました。所得は若干増加ペースが上がったものの、支出が低下している点が気にかかります。ISM製造業指数(2月)は57.7と前月の56を大きく上回り、米国でも製造業が堅調であることが示されました。

日中米の経済指標を合わせて考えると、製造業の業況は好調ながら、人々は財布のひもを固く締めていることが分かります。トランプ大統領が実際に政権に就くことに対する人々の不安心理が、一時的に表れているのかもしれません。

今後の見通し

無難に終わったという評価のトランプ大統領の議会演説は、一方で具体的な内容はどこにもないというものでした。そして次に市場はFRBの利上げを織り込みに動くと考えられます。その点で今晩のイエレン議長の講演は非常に注目されます。これを受け株式市場はどちらに動くのか、そしてその動きが当面の市場の流れとなると見られます。

米国市場の証拠金債務は、これまで最も残が多かった2015年6月の水準を超えてきました。金利の上昇と共に債務が減少に向かう可能性があり、そうなると、米国株の上値が重くなるということも考慮しておきたいところです。


本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

米国株は高値更新展開も日本株は上値重く(2017年2月24日)


株式市場概況

米国株は連日高値を更新する展開となりましたが、日本株は上値が重い展開となり、TOPIX指数は前週末比+0.36%の1550.14ポイント、日経平均株価は前週末比+0.25%の19,283ポイントとなりました。

注目されたFOMC議事録では「かなり早期の利上げを見込む」という文言が見られましたが、市場の金利は低下傾向となり、ドル円は円高気味となり112円台が継続しました。木曜日には新たに財務長官となったムニューチン財務長官が「金利が長期に渡って低水準となる」、「超長期債の発行を検討する」との発言を行ったことも米国の金利低下の要因となりました。

為替の影響と期末に向け金融機関が株式を利食う動きを強めていることから、米国株の上昇に後れを取る結果となりました。

セクター別ではゴム、空運、パルプ紙の上昇が大きく、非鉄金属、ガラス土石、鉄鋼の下落が目立ちました。ゴムの上昇は寄与度トップのブリヂストンの自社株買いが効いています。

スタイルインデックスではマザーズ指数、REIT、東証2部指数の上昇が大きくなりました。小型株の上昇は為替が円高気味に推移したことから大型株が嫌気されたことと、IPOが好調だったたことが要因でした。Reitは米国金利の低下から利回り選好から買われました。

日本の経済指標では貿易収支(1月、季節調整後)が発表され、1,555億円と予想、前月を下回る値となりました。個人消費関連では、スーパーマーケット売上高(1月、前年比)は-1.6%(前月-2.0%)、全国百貨店売上高(1月、前年比)は-1.2%(前月-1.7%)と、前月よりも若干改善したものの、依然として前年比マイナスが続いています。

米国ではマークイット米国製造業PMI(2月)が54.3(前月55.0)、サービス業PMIが53.9(55.6)と好不調の境界である50を上回っているものの、両指標とも前月を下回る結果となりました。

 

今後の見通し

来週は経済指標の発表が多くなるほか、28日にトランプ大統領が一般教書演説を行います。ここまで米国株はインフラの増強、減税政策、規制緩和を期待して上昇してきました。一般教書演説でどのようなことが発表されるのか、市場参加者は固唾を飲んで見守っていると思われます。市場が失望する内容であれば、株価の下落は大きくなると見られます。市場の勢いを増すような発表は行われるのか、期待をもって見守りたいと思います。

 

今週、トランプ大統領関連の情報を集めやすいサイトをピックアップしてみました。是非、ご覧ください。

「トランプ大統領ウォッチ」 http://kosei.co.jp/wordpress/?p=2737

 

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会