ウィークリーレポート(2018年5月25日号)


5/21~5/25の週は、米中が追加関税措置を停止するというニュースを好感し、欧米系証券会社が先物を10,000枚以上買い越すなど幸先の良い週明けで始まりましたが、5/23(水)に 米国が自動車輸入関税25%を検討、翌5/24(木)には 米朝首脳会談中止と立て続けにネガティブなニュースが流れ、日経平均は前週比▲479円の22,450.79円となりました。

自動車関税については、日本の主力輸出品であるため株式市場への影響は少ななくない一方、当の米国でも反対意見が出るなど実現については不透明で、今後もヘッドライン次第で右往左往させられそうです。

(Reuters) 米国の輸入車関税上げ検討、国内業界や米与党内からも批判
https://jp.reuters.com/article/vehicles-tariff-idJPKCN1IQ042

日経平均が9週ぶりの反落となったことで、2015年との比較チャートでの類似性が維持されたままとなりました。2015年チャイナショック後には、2016年年初からの円高進行で日経平均は14865円まで下落しました(2016年2月)。全く同じ下落率を昨年高値に当てはめると17,124円までの下落となります。
ただし、2015年当時は将来の増益を目いっぱい織り込んだ、買われ過ぎ状態であったのに対し現在の日経平均は概ね中庸で有ることから、仮に2015年との比較チャート通りに下落局面へと転じたとしても、下値は20,500円前後になると思われます。

木曜日に発表された~18日までの投資部門別売買動向では、海外勢は3553億円の買い越しと、4月以降7週連続の買い越しとなっています。21~25日も欧米系証券会社の手口は買い越しとっており、8週連続の買い越しが発表される公算ですが、28日~の週は、月末のMSCIのリバランス売りの為、海外勢の売り越しとなる可能性に注意が必要です。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2018年5月18日号)


日本時間5/19(土) 深夜、米中両政府は「中国が米国からの輸入を大幅に増やし、米国の対中貿易赤字を相当削減」し、「両国は貿易戦争をせず互いに追加関税措置を停止する」と発表しました。

(産経新聞) 「貿易戦争」回避で一致 中国副首相、追加関税停止
http://www.sankei.com/world/news/180520/wor1805200030-n1.html

中国の対米黒字額は2017年で2780億ドル(約30兆円)と膨大な額にのぼり、トランプ政権はこれまで(経済活動を抑制する)関税という手段で、貿易赤字解消を図ろうとしてきました。次第にエスカレートする関税規模に株価は乱高下していましたが(下記引用参照)、ここに来て、中国側の輸入量を激増させ米国の対米貿易赤字を圧縮させという(経済活動を促進する)解決策を図る事となったようです。関税の引き上げは無く、米国から中国への輸出量増えるわけですから、米国経済にとってはこれまでの貿易政策とは180度逆のプラスの影響となります。

ウィークリーレポート(2018年4月6日号)より
3/23 米:鉄鋼25%/アルミ10%の追加関税  (NYダウ ▲424ドル)
4/1 中:豚肉・ワイン等、最大25%の報復関税 (NYダウ ▲458ドル)
4/3 米:知的財産権侵害などで航空宇宙関連など5兆円を対象に制裁関税
    (NYダウ +389ドル)
4/4 中:大豆・航空機など5兆円を対象に報復関税 (NYダウ +230ドル)
4/6 米:さらに10兆円の追加制裁措置を検討と発表 (NYダウ ▲572ドル)

http://kosei.co.jp/wordpress/?p=5893

もちろん、貿易収支の不均衡額2780億ドル(2017年)を一気に中国が輸入することは現実的ではありませんし、今後出てくるであろう、年内に1000億ドルくらいは輸入を増やすのか?中国の輸入は想定ほど伸びないのではないか?などといった分析に一喜一憂しながら株価は上昇していくと思われます。

これまで当レポートで掲示してきた2015年の下落時との比較チャートからは、戻りを試す展開も佳境となってきおり、今後の展開としては、高値圏でもみ合あったのち再度修正局面へ、というものでした。
一方、株価が修正局面入り後、戻りを試す展開から一気に高値を抜け逆にV字回復となったのは、2014年10月の日銀追加緩和(黒田バズーカ)後の日経平均など、政策変更が大きな後押しとなるケースでした(2016年11月の米国大統領選後の展開もこれに近いと考えられます)。

トランプ政権が追加関税を打ち出した2018.3.23以降のセクター動向を下記表にまとめました。原油高など資源価格の上昇の影響で石油石炭製品、鉄鋼、海運といったセクターが上昇率上位に入っている一方、電気機器、機械といったセクターが出遅れ気味となっています(中国から米国への輸出減少、中国内でのFA需要減少などの連想)。
今回の貿易政策の変更が一気に高値を抜くほどのインパクトがあるならば、これまで追加関税による貿易縮小懸念から出遅れていたこれらのセクターが脚光を集めそうです。

表.3/23~5/18のセクター騰落率


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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ウィークリーレポート(2018年5月11日号)


5/9・5/10に発表された投資部門別売買動向では、海外投資家が4月最終週に3010億円の買い越しで4月を通じて1兆786億円の買い越しとなりました。また、2営業日のみですが5月第1週も990億円の買い越しとなっています。

5月15日にはMSCIのリバランスが発表され、日本株については浮動株比率の見直しから4700億円の売りが出るとの予想もされており、やや警戒が必要です(実施日は5月30日)。ただし、2018年1月第2週から3月末までの海外投資家の売買金額動向では、平均で週7833億円の売り越し、日経平均は平均で493円安となっており、MSCIの浮動株比率見直しによる売りも一時的に500円安を演じる程度とみるべきでしょう。

日米欧の金融政策は6/13~6/15に集中しており、またその前日6/12米朝首脳会談と重要イベントが並んでいます。5/16の日本2018Q1GDPを過ぎると当面経済イベントはないため、現在発表されている決算発表(および今期見通し)をベースとした流れとなりそうです。

 


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ウィークリーレポート(2018年5月4日号)


5月第1週は日経平均が+1.16%(5/2)となる中、NYダウは▲0.20%(5/4)となりました。ただし、日本市場は5/3(木)、5/4(金)と祝日でしたので連休中の海外市況に注意が必要です。

・5/2 FOMC 「景気見通しはここ数カ月で強まった」との文言が削除
・5/3 弱いISM製造業 56.8(市場予想:58.0)
・5/4 非農業部門雇用者数 +16万4千人(市場予想:+19万3千人)

(Reuter) FOMC: 識者はこうみる
https://jp.reuters.com/article/fomc-instantviews-idJPKBN1I32PI

日本時間5/3の早朝に発表されたFOMCの声明は、インフレ目標を達成しつつあり漸次的な政策金利引き上げに肯定的な声明でしたが、一方で足元の景気拡大の減速も踏まえた内容にも読めました。
利上げは年3回にとどまる可能性を反映して、5/2~5/4の間に10年債利回りは▲0.016%下落、NYダウは337ドル上昇となりました。ドル円為替レートは72銭の円高となっており、米国株高・円高からCME日経平均先物は5/2日本市場終値とほぼ変わらずの22470円で5/4(金)の取引を終えています。

今週も2015年チャイナショック時との比較チャートを掲載します。日本市場の休場期間を補完するためCMEの日経平均先物の価格も重ねて表示しています。これまでのところ、3/23以降のリバウンドは非常に似た形となりました。とは言え、最初から最後まで同じ形のチャートが現れることは非常に稀で、今後は2015年のチャートパターンから形を変えていくシナリオが想定されます。

5/11にピークを迎える決算発表ですが、これまでのところは、保守的なガイダンスが多いように見えます。輸出企業の多くはドル円想定為替レートを105円としており、現状の109円台の水準が継続するならば、7月下旬から始まる第一四半期の決算はガイダンスよりも良好な数値となりそうです。これらを素直に反映すると、(来週以降)低い業績予想にリバウンドは頭打ち・反落するものの、2015年8月の様に安値を割らずに(7月下旬以降)21000円台で底入れ・反発という形がシナリオの一つとして考えられます。


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ウィークリーレポート(2018年4月28日号)


4月最終週はNYダウが▲0.57%と小幅安となるなか、円安を背景に日経平均は+1.38%と力強く上昇した週でした。4/27に開催された南北首脳会談による融和ムードも、直接的な経済への影響はないものの、楽観ムードの醸成を助けた形となりました。朝鮮半島の非核化の具体的なプロセスは6月初旬までに開催されるとする米朝首脳会談に持ち越された格好です。
北朝鮮の話題の次は、トランプ大統領により5/12に期限が切られたイラン核合意の見直しが地政学リスク上の話題となりそうです。米国・イラン双方とも強硬的な態度を継続しており、緊張の高まり次第では原油価格(そして金利)へ影響が出そうです。

参考ニュース:(Reuters) コラム:迫る核合意見直し期限、イランが交渉に応じない理由https://jp.reuters.com/article/iran-us-deal-idJPKBN1HG14O

4/27には日銀政策決定会合も開催され、現状の政策を維持する事が決まりました。2%物価上昇の目標達成時期が文言から削除されたことから、一部では、緩和継続時期の無期限化との解釈もありました。昨年のリバーサルレート理論(マイナス金利のさらなる深堀は金融機関へのダメージとなり実体経済に悪影響を及ぼすとの理論)が急に湧いて出たことと合わせると、今回の目標達成時期の削減は、「物価目標達成が遠のくなら更なる緩和が必要」とする片岡議員への対処とも考えられ、裏を返せば、今後の追加緩和は必要ないというのが主流派の意見とも読み取れます。
「必要があれば躊躇なく追加緩和を行う」と黒田総裁が言っていた頃とはだいぶ姿勢が変わって来た点に留意したいです。

投資部門別売買動向では、海外投資家が4698億円の買い越しと、3週連続買い越しとなりました。4月に入り約1.5兆円の買い越しですが、年初からの売り越し額8.7兆の2割弱を買い戻した程度ですので、まだまだ買い余力は残っていそうです。

先週に続き2015年チャイナショック時との比較チャートを掲載します。~4/27までの流れはおおむね2015年時の動きに沿っており、5月第1週もこの流れを継続していくもの思われます。


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