ウィークリーレポート(2018年7月13日号)


~7/13の週は上海総合指数が+3.06%上昇するとなど、これまで米中貿易戦争懸念から株安が進行していた事もあり、7/6(金)の米中関税措置の実施を機に買戻しの流れとなりました。日経平均も+3.71%とひとまずは反発の流れとなっています。

今後は、関税の影響による企業業績の悪化など懸念されています。とは言え、7/23の週から6月末に第1四半期を終えた企業の決算発表が増加しますが、今年度のガイダンスについて保守的な企業が多かったこと、足元112円とガイダンス当時よりも円安ドル高が進行していること、6月末までは対中関税が実施されていないことなどから、予想外に高い進捗率が発表される可能性があります。

一方で、先週の手口情報とは裏腹に、7/12に発表された海外投資家の売買動向は2948億円の売り越しとなっていました。4月以降一時2.5兆円まで進んだ日本株の買戻しも6985億円まで買越し額が減少しており、日本市場のウェイトを落としていっている印象です。

その他、気になっているニュースとして、日銀のマイナス金利の弊害/副作用について次回会合で議論するとの報道がありました。次回の政策決定会合の結果発表は7/31ですが、それまでに量的緩和の縮小(テーパリング)やイールドカーブコントロールの修正などの観測記事などが出る可能性もあります。観測記事とは言え、これまでのところ日経平均に対して金融株のウェイトの高いTOPIXは戻りも弱く、出遅れ感の強い金融株に買いを呼ぶカタリストとなるケースも想定したいところです。

(時事通信) 副作用軽減、本格検討へ=大規模緩和の長期化で-日銀
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018071001052

現在の大規模緩和策を抜け出す「出口」が見えない中、政策委員の一部でも、副作用への警戒感が広がっており、会合では突っ込んだ議論となりそうだ。

 

 


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2018年7月6日号)


7/6金曜日のNY市場では市場予想より良い雇用統計を好感し+99ドルの24,456ドルで取引を終えました。週間で見ると、NYダウが+0.76%、ユーロストック50指数が+1.56%と反発したのに対し、貿易戦争の当事国である中国・上海総合指数は▲3.52%と引き続き続落、日経平均も▲2.32%と反落しました。

欧米市場に比べて日経平均が大きく下落した背景にはETFの分配金の捻出売が報じられています。

(Bloomberg)ETF分配金増で7月上旬の日本株に需給不安-日銀買い代償の声
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-02/PAZ1P86JIJV201

木曜日に発表された投資部門別売買動向では~6/29の週に海外投資家は6946億円の売り越しとなっておりましたが、~7/6の週には米系証券の日中先物手口が21129枚の大幅買い越しとなっており、7月に入り海外投資家の動向は買い越しに転じている可能性が高いです。

チャイナショック時とのチャートの類似性については、これまでのところ2015年の株価の推移をトレースしています。分配金捻出売りの終了、海外投資家の買いと需給面では好材料が揃っていますが、貿易戦争に関する関税については、7/6に実施された関税はまだ第一弾の一部のみであること、関税による企業業績への影響は未知数な部分が大きく、今後、業績予想の下方修正が出る懸念など、引き続き2015年の下落チャートをなぞっていく可能性がある点に注意したいです。

 


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ウィークリーレポート(2018年6月29日号)


6/29金曜日に移民に関する欧州首脳会議で合意がなされたとの報道から欧州政治懸念が和らぎ、海外市場ではNYダウ+55ドルとなりましたが、週間を通してみると相変わらず貿易戦争が重しとなっており、NYダウは週間で▲1.26%、日経平均は▲0.94%と続落となりました。

株式市場以外では、ドル高/その他通貨安の傾向が強まっていることが目を引きます。ドル高に伴い金価格も下落していますが、原油については、核合意を離脱した米国がイランに対する制裁を強めるため、日本など他国にイランからの原油禁輸を求めたことからWTI原油先物が先週比8%の上昇となりました。

木曜日に発表された投資部門別売買動向では、~6/22の週に海外投資家が8597億円の売越しとなっており、また、先物の手口情報もからも~6/29の週は外資系証券は日中合計で10821枚の売り越しとなっており、4月以降継続していた海外勢の日本株買戻しの姿勢に変化が出てきました。

7/6には米国による対中制裁関税が発動、中国も対抗措置を実施する予定で、今週も引き続き貿易・関税のニュースに右往左往されそうです。ただし、足元の上海株は年初来で▲13.90%まで売り込まれており、7/6の関税発動が「事実で買戻し」となる可能性もあります。もちろん米国の対中関税は7/6で最後ではなく、さらに2000億ドル規模まで対象輸入品を拡大させることもほのめかしており、安易な株価の反発に飛びつかないように注意したいところです。


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ウィークリーレポート(2018年6月22日号)


6/22(金)のNY市場は原油高を背景にダウが上昇、前日比119ドル高となりましたが、週を通してはトランプ大統領による強硬的な関税発言を嫌気して▲2.03%となりました。日経平均も週間で▲1.47%の下落、制裁関税の対象となっている中国では、上海総合指数が▲4.37%下落と2週連続で52週安値を更新しています。

2015年のチャイナショックとの比較チャートからいまだ抜け出せない日経平均ですが、足元のチャート形状は、23000円で上値を抑えられながら、5/30の安値(21931.65)・6/20の安値(22167.16)と下値を切り上げる上三角形のチャートパターンを示しており、また騰落レシオも4月下旬の127から80まで低下しており、一度23000円を抜けて23500円までの上昇が見込めるかもしれません。

短期的な反発とは別に、リスクシナリオについて、当レポートの6月1日号で紹介したTOPIX版のヒンデンブルクのオーメンですが、6/18に2回目の警告が点灯、2007年7月以来の警戒シグナルとなりました。過去30年でこのサインが点灯したのは今回を除くと3回です。1997年はアジア通貨危機/翌年ロシア・ルーブル危機が発生しました。1999年はITバブルのピークに向かう最後の上昇局面でサインが発生し、2007年はパリバショックとなりました。

ウィークリーレポート(2018年6月1日号)
http://kosei.co.jp/wordpress/?p=6178

今の経済状況と過去のシグナル発生時の状況を比較すると、2007年7月のケースでは米国景気が後退する中で発生しており、今が景気のピークかあるいはまだ景気が伸びるかという現在の状況とは違いそうです。
また、1999年は前年のロシア・ルーブル危機に端を発したLCTM破綻を受けFEDが緊急利下げを実施、それに伴いIT関連株が急騰する最中に起こっており、順調に利上げを続けている2018年とはやはり状況が異なります。
最後に、1997年のアジア通貨危機のパターンですが、上海総合指数・ブラジルボベスパ指数など年初来安値の水準にあり、またトルコやインドネシアなど対ドルで通貨防衛の介入を行う国も続出しており、1999年ケースや2007年ケースと比較すると1997年のような新興国ショックが起こる可能性が高そうです。

投資部門別売買動向ですが、~6/15の週に海外勢は5475億円の買い越しでしたが、~6/22の週の先物の手口情報では外資系証券は推計で13855枚の売り越しとなっており、足元では既に売り越しに転じている可能性があります。

図.オーメン点灯後のTOPIXの推移(2018/6/18に株価を基準化)


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ウィークリーレポート(2018年6月15日号)


6/15までの週は重大イベントが目白押しでしたが、米朝会談も(特に中身はありませんでしたが)無事終了し、日経平均は前週比0.69%高の22,851円となりました。また、警戒されていたECB定例理事会では、債券買い入れの年内終了を決定しましたが、利上げについては遅くとも来年夏まで行わないというドラギ総裁のハト派な発言を受けてユーロ安が進展、欧州株は1.67%と前週の出遅れを取り戻す展開となりました。

2015年との比較チャートでは、そろそろチャートの不一致が目立つ感もあります。
投資部門別売買動向では、~6/8の週の海外投資家は現物・先物合計で2268億円の買い越しとなっており、5月末の売り越しは一時的な要因で引き続き日本株の買戻しを継続していることから、需給的には23,000円超えに期待が持てそうです。

一方、懸念材料として、米中の貿易戦争があげられます。米国が対中関税について7/6から実施すると決定し、また中国も同規模の報復関税を7/6同日から実施すると発表しました。

(Reuters) 米、7月から対中関税導入 総額500億ドル規模 中国も対抗措置発表
https://jp.reuters.com/article/us-china-tariffs-idJPKBN1JB28E

6/15金曜日の日本時間週終了後には、「対中制裁関税第2段(1000億ドル規模)のリスト公表間近」との報道に日経平均先物は一時200円安まで売られましたが、同日夜間のNY市場では、「ムニューチン財務長官が対中関税についてトランプ大統領に警告」と関税に否定的な意見が流れたことから日本時間終値比50円安まで反発するなど、不安定な動きとなりました。

当面は対中関税の影響や第2段の有無をめぐるニュースに神経質な値動きとなりそうですが、これまで鉄鋼・アルミの関税を実施し、さらに対中関税の実施も決定したことから、ゆくゆくは自動車関税も実施されると警戒したほうがよさそうです。

(5/25 Reuters) 米国の輸入車関税上げ検討、国内業界や米与党内からも批判
https://jp.reuters.com/article/vehicles-tariff-idJPKCN1IQ042

 


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