金曜夜の米国4-6月期GDP成長率は前期比年率換算で4.1%とおおむね市場予想どおりの結果でしたが、NASDAQ市場の弱含みにつられNYダウは前日比▲76ドルとなりました。週間では、NYダウは1.57%上昇した一方、日経平均は0.07%と動意に欠ける展開でした。
7/25の米欧貿易協議では、欧州が米国からの大豆・工業製品の輸入を増やすことであっさりと合意し、自動車については持ち越しとなったものの、中国にたいして行われたような関税の引き上げ合戦ではなく、今後、貿易関連の話題については楽観視されそうです。
債券市場では、日銀の政策変更懸念が強く、10年債利回りは長短金利操作の上限とみられる+10bpをつけ、週に2回日銀の指値オペが実施される展開となりました。金曜日の指値オペ実施後も10年債利回りは10bp前後に位置しており、現行の長短金利操作の許容範囲上限に張り付いた格好で7/31の会合を迎えることとなりそうです。
大規模の緩和の副作用によって業績悪化が懸念されていた銀行業は、長期金利の上昇と歩調を合わせて、週間で+5.21%の上昇となりました。過去のQQE/QQE2実施時には、政策発表から+10%ほど上昇していたので、まだ上昇余地はありそうです。ただし、政策変更から二日目の寄付きで+10%となり陰線を引くパターンが多いので短期的には+10%以上を追いかけないように注意が必要です。
【参考】YCC導入に至るまでの流れ
2016.7.29 | ETF買入増額(3.3兆円/年 ⇒ 6兆円/年) |
次回会合で総括的検証を行うとアナウンス | |
2016.9.21 | 総括的検証 / 長短金利操作(YCC)の導入 |