12月第3週の株式市場は、日経平均NYダウは▲1.95%、ユーロストックス▲2.13%と揃って下落しました。
FOMCでは市場予想通り25bpの利下げを発表も、2025年の見通しでは年間の利下げが4回から2回に減少し、経済に中立的な金利水準であるロンガーラン金利を3.00%に引き上げました。
一方、日本銀行は政策決定会合で利上げを見送りました。上述、FOMCのタカ派姿勢による米国債券安につられ一時1.11%まで上昇していた長期金利も会合後は1.03%まで低下する局面もありました。会合後の会見では追加利上げは春闘の結果を見たからとの発言もあり、12月利上げ見送りどころか。1月利上げの可能性も遠のいたことから、為替市場は円安が進行し前週から2円66銭安の156円31銭で週末を迎えました。
思ったよりもタカ派なFRBと思ったよりもハト派な日銀ということで、市場はやや混乱気味となりましたが、FOMC後に27pt台を付けたVIX指数は18.36ptまで下落しており、米国デリバティブ市場のSQを前にした一過性の下落に思えます。
ところで、12/18FOMC後の下落でNYダウは10日続落となりました。翌日わずかながら反発したので連敗記録は10でとまりましたが、10連敗以上となるのは1974年以来という50年ぶりの珍記録でした。
1900年以降、100年以上データを遡ってみると、10連敗以上の続落記録は8回だけでした。9連敗も含めても11回しかありません。
この11回、1931年、1941年の2回が、連敗記録終了後にも大きく下落しています。それ以降の第二次大戦後のデータではやや下落しああと反発となっており、今回の連敗開始時の12/5の終値を基準に当てはまると40000ドルをボトムに反転となります。10%以上下落の調整相場入りするものの、それ以上は崩れず、20%以上の下落の弱気相場にはならない、というのが第二次大戦後以降の特徴に見えます。
メモ:2017年3月、2018年6月、2008年10月など近年でも8連敗まではあるが、9連敗以上となると、1980年代から2020年を過ぎるまで連敗記録がない。インフレ率の高さが関係しているかは不明。
ドル円通貨先物の投機筋ポジション:12月上旬に再び円買いにて転じたものの、前週はすぐに円売りに傾きそう。
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