債券相場は大幅高。日銀はこの日の政策決定会合で金融政策を据え置きとしたことから午後から中長期ゾーンに買戻し圧力が掛かり、新発10年国債利回りも一時0.36%と日銀の許容上限0.5%を大幅に下回った。
また日銀はYCCにつながる拡充措置として、0%で固定していた共通担保オペの金利をその都度決定する方式に変更し、中長期のオペを実施しやすくし、金利の抑制に働きかけられるようにした。ただこのオペレーションが直ちにイールドカーブの歪みの修正につながるかは未知数との見方。
【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,367~369回0.50%) 落札金額320億円 / 国債買入(固定利回り方式 358回0.50%) 落札金額330億円。
☆黒田総裁会見内容
「長短金利を操作する現行のイールドカーブコントロール(YCC)政策は存続が可能」
「機動的な市場調節運営を続けることで、今後市場機能は改善していく」
「0.5%を超える利回りでの取引が継続的に行われることはない」
「長期金利の変動幅をさらに拡大する必要があるとは考えていない」
基調的な物価は「徐々に高まっていく」
「目標を持続的・安定的に達成できる状況は見通せない」
「国債購入、現在のような保有増に特別なリスクない」
「金融政策の緩和効果を強める趣旨ではないー共担オペ拡充」
「引き続き任期までしっかりと物価目標実現目指す」など。