債券相場は長期債中心に上昇。この日行われた10年債入札が無難な結果に終わり、安心感から買いが優勢だった。落札利回りが0.5%と日銀が2022年12月に拡大した長期金利変動幅の上限に達したが、拡大当初より0.5%への到達は市場関係者のコンセンサスだったことで、達成感から一部が買い戻しに動いたようだ。また日銀はこの日も2年物の共通担保資金供給オペを行っており、足元で広がる利上げ圧力をけん制する動きとなったことも下支えとなったようだ。ただ、中、長期的には、物価上昇圧力や企業の賃上げ動向などから政策変更の思惑は続き、日銀MPMに向けて再び売りの動きが強まるとの見方もあるようだ。
【メモ】
☆☆10年債入札(369回,CPN0.5%)落札結果
最低落札価格100円00銭(0.50%)、平均落札価格100円00銭(0.50%)、応札倍率4.76倍(前回6.03倍)。(事前予想価格99円99銭)
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回0.50%) 落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,357、358回0.50%) 落札金額0億円