債券相場は上昇。日銀がこの日の金融政策決定会合で政策据え置きを決定したことで買いが優勢だった。市場のコンセンサス通りだったこともあり、その後の動きは限定的で、先物で買戻しの動きが強まるも、今晩の中央ECB理事会の結果を見極める姿勢もあり取引終了にかけて上げ幅を縮小した。
【メモ】
黒田総裁会見内容要旨(Bloomberg引用)
(イールドカーブコントロール政策の下で)「金利を引き上げるつもりは全くない」
「今の円安はドルの独歩高」
「金利をちょこっと上げたらそれだけで円安が止まるとは到底考えられない」
(止めるためには大幅な利上げが必要になり)「経済にすごいダメージになる」
「時間はかかるかもしれないが、賃金の上昇を伴う形で物価安定の目標を実現することは可能」
「市場機能度のために金利上げれば金融緩和にならない」
「予想物価は中長期も上昇、価格転嫁広がっている。価格転嫁は国際商品市況の上昇を反映しており、景気の下押しになる」
「価格転嫁進んでいるが、一部の輸入物価の上昇分だけ。物価観は完全に変わったわけではなく、まだ不十分」
「海外経済はリセッションやスタグフレーションまでいかない。今の時点で世界的な不況を前提にする必要ない」
「6月の国債購入増は金融緩和を強めたわけではない。YCCに合わない投機的な動きに対応」
「現時点で金融システムの安定性は十分にある。米金利上昇に伴う金融機関の含み損の範囲は限定的」
「豪中銀のYCCレビューは全体としてバランスとれている。海外中銀の正常化への慎重姿勢をYCC修正時の参考にしたい」