債券相場は超長期債が上昇。この日の30年国債入札を順調に通過し、買い優勢の展開が続いた。一方、先物は、上下に振れる展開。朝方は米国債高の流れを引き継いで高く始まるも、買いが続かず押し戻され、地合いの悪さから午後は売りが先行したのち、若田部副総裁の会見内容が伝わると引けにかけて持ち直した。
【メモ】
☆30年債入札(73回リオープン,CPN 0.7%)落札結果
最低落札価格97円85銭(0.788%)、平均落札価格97円86銭(0.788%)、応札倍率3.45倍(前回3.63倍)。(事前予想価格97円75銭)
☆日銀若田部副総裁会見要旨(和歌山県金融経済懇談会)<出所:Bloomberg>
(YCC政策の操作対象とする長期金利について)「現状の動きを特段、問題視していない」
(上下0.25%程度の範囲内の動きであれば)「経済に対する影響は小さいと考えられる」
(YCCにおける長短金利目標を)「修正することは全く考えていない」
(追加緩和は)「当然、否定するわけではなく、必ずオプションとしてある」
「今の長期金利は多少上昇、背景に米金融政策の修正があるのは事実」
「現在の物価上昇はコストプッシュだけではない」
「コストプッシュ起点の物価上昇、持続的・安定的な2%は実現できず」ほか。