ウィークリーレポート(2021年1月29日)

1月最終の株式市場は、NYダウ▲3.27%、日経平均▲3.38%と反落となりました。

米国ゲームストップ株(GME)の急騰により一部のヘッジファンドが大きな損失となり、米国市場ではモメンタム株が売られ空売り比率の高い株が買われるなど、他のヘッジファンドのアンワインドを誘発した形となりました。HFRXの公表している株式ロングショート戦略指数は1/27に▲1.42%と昨年3月以来の大きな損失を記録しました。

(Bloomberg) シタデルとポイント72、メルビン支援-ゲームストップ空売りで損失か
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-01-26/QNIJLODWX2PX01

GME株の高騰を招いたReddtのWallStreetBet板では、次のターゲットとして銀ETFを上げているようですが、銀と言えば昨年11月の当レポートで紹介したハント兄弟による買い占めが思い出されます。
当時は高騰した銀価格に商業界からのクレームが入り、取引所が証拠金の大幅値上げを行った結果、ハント兄弟の利用してたブローカーの資金ショート懸念=システミックリスクから株安となりました。足元の株価は急落は返事ファンドのポジション解消とシステミックリスクの顕在化が要因と思われます。

ウィークリーレポート(2020年11月13日)
https://kosei.co.jp/wordpress/?p=12824

今回も同様に、Robinhoodの資金繰り懸念も出てくるかと思われましたが、同社はすでにクレジットラインを確保しており、また10億ドルの増資を取り付けたことから、システミックリスクの顕在化は回避されたものと考えられます。

(Bloomberg)ロビンフッドが銀行与信枠を一部活用、市場混乱のさなか-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-01-28/QNNZBADWLU6F01

従って、強力な緩和的な金融政策を背景に、今回の急落も一過性のものと思われ、昨年6月の下落率を参考に下値目途はNYダウ26週29000ドル、13週線26850円がひとまずの目途となりそうです。


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