ウィークリーレポート(2024年12月13日)

12月第2週の株式市場は、日経平均+0.97%、NYダウは▲1.82%、ユーロストックス▲0.20%とまちまちの動きとなりました。
NYダウは6日続落と不穏な形状となっていますが、ハイイールドスプレッドは前週比11bp縮小の2.79%と今年最低水準を付けていることからリスクオフの気配はありません。夏以降、約3週間サイクルでボトムをつける動きをしており、足元の下落も同サイクル内の動きとみています。サイクルの日柄的には12/19のFOMC前後から反転となります。
なお、日本市場では、8月の暴落以降、日経平均はおよそ満月でピーク、新月でボトムという28日サイクルで動いており、こちらは日銀会合のある12/19前後にピークを付けて年末にボトムという時間軸になっています。
日米でサイクルのタイミングが真逆になっている12/19ですが、米国のFF金利先物から算出された利下げ確率は96%に及んでおり、今回のFOMCでの利下げを織り込み切っている状況と言えます。9月、10月のFOMCの利下げ後にNYダウは上昇しており、今回も同様のケースを期待します。

(Bloomberg) 来週のFOMC利下げ、CPIで青信号-2025年以降には黄色点滅
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-12-11/SOCGKHT1UM0W00

一方、OIS金利からBloombergが算出しているインプライド政策金利は9月以降上昇基調にあり(つまり利上げを織り込み)、それに伴って10年債利回りも上昇してきました。しかしながら、12月以降、インプライド政策金利が大きく下落しているのにも関わらず、10年債金利の下落は小幅にとどまっており、長期債ゾーンでは利上げを織り込んだままになっているようです。同会合で利上げが見送られた場合は10年債利回りが一時的に急低下/債券価格が急騰となりやすいと思われます。
年末ジャンボの代わりにJGBコールオプションの買いが面白いかもしれません。

(日経新聞)日銀、利上げ急がず為替・米国注視 18〜19日に決定会合
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB132X70T11C24A2000000/


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

 

JGBトレーディングフロア(2024年12月9日)

債券相場は上昇。先週末の雇用統計を受けた米長期金利の低下や定例の日銀の国債買い入れオペによる需給面での相場の押上げによって長期金利は一時約1カ月ぶりの低水準(1.030%)を付けた。
米利下げ期待の高まりで足元のドル円相場が150円付近で落ち着いており、日銀の12月会合での過度な利上げ期待が後退し、買い戻しの動きが見られることや、また一部投資家も慎重ながら押し目では買いを入れているとの見方。
ただそれでも次回来年1月会合での利上げ期待は引き続き強いことや明日の5年債入札に向けたポジション調整などで、買い一巡後は伸び悩んだ。

【メモ】
☆日銀買入オペ1-3年3250億円、5-10年3750億円、25年超750億円。応札倍率は、それぞれ3.17、2.50、2.11倍。


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JGBトレーディングフロア(2024年12月6日)

債券は上昇。日銀の利上げ観測が再び高まったことによる売りが一巡した後は、特段手がかりがない中で今晩発表(22:30)の米雇用統計を控えて持ち高調整の買いが先行した。12月17~18日で開かれる米FOMCでの金融政策に影響を与えるとみられており、ボラティリティの上昇を警戒した動きとの味方。
また、この日の朝発表された10月の毎月勤労統計については、引き続き現金給与総額や所定内給与はプラスを維持するも、追加利上げを決定づけるには至らなかったようだ。

【メモ】*****


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JGBトレーディングフロア(2024年12月5日)

債券相場は下落。前日に日銀の12月利上げ観測の後退で急騰した反動売りに加え、午後の中村審議委員の会見が予想されていたほどハト派的ではなかったことから、取引終了にかけて売りが強まった。
特に、利上げの可能性についての問いに対して「反対しているわけではない。経済の回復の状況に応じて変えていくべきであり、データやヒアリング情報に応じて判断していくべきだ」との見解がヘッドラインに流れたことで、先物が20銭ほど急落する場面もあった。
一方、この日行われた30年国債入札は無難に通過し、前述のヘッドラインが流れる前までは、底堅い動きが見られていた。

【メモ】
☆30年債入札(84回、CPN2.1%)落札結果
最低落札価格96円55銭(1.089%)、平均落札価格96円67銭(1.084%)、応札倍率3.46倍(前回3.44倍)、(事前予想価格96円55銭)
☆中村審議委員主な発言(出所: Bloomberg)
(年内に利上げする可能性について)「反対しているわけではない。経済の回復の状況に応じて変えていくべきであり、データやヒアリング情報に応じて判断していくべきだ」
「私としては、まだ賃上げの持続性に自信を持てていない」
「経済の回復状況に応じて金融緩和の度合いを慎重に調節していくことが重要な局面だ」
「私は超ハト派と言われているようだが、決してそういうつもりでない。経済の状態に沿って改革をしていけばいい」
(コアCPIの動向について)「私自身は、2025年度以降は 2%に届かない可能性があると考えている」
(個人消費について)「物価上昇や節約志向の影響などにより、力強さに欠けている」など。


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ウィークリーレポート(2024年12月6日)

11月最終週の株式市場は、日経平均+2.31%、NYダウは▲0.60%、ユーロストックス+3.61%と、前週までの米国一強動きの巻き戻しとなりました。

年内株高、年明けからの急変に注意、という流れには変わりありませんが、年末も近いことから、長期的な目線で各国株価の水準感を振り返りたいと思います。
過去30年間の入手できる範囲での予想PERで見ると、米国S&P500は平均から+1.82σと上方に乖離しており、逆に香港ハンセン指数は下方に0.72σ乖離しています。単純に解釈するならば、米国は割高で、香港株が安いということで、米国売り/香港買いとなりそうですが、実際には、長期的な指標の解釈ではモメンタムが強く長く出る傾向にあります。また、割高な状況も株価が先に好況を織り込み、実態(EPS)があとから追い付いてバリュエーションが修正されるケースが多いので、単純に解釈するのは危険です。
とはいえ、S&P500の12か月世予想PERは22.60倍と、2000年ITバブル時のピークの25倍に次ぐ高水準にあり警戒感は当然でてくる水準です。

過去30年の予想PERの平均と現在の位置

少し面白い事例としては、2017年年末にBloombergがS&P500が2000年のドットコムバブル以来の高バリュエーションになっていると記事にしました。年明け、2018年の1月相場は、1月下旬まで強気一辺倒で7.45%上昇となっており、その後、2月にVIXショックが起こりました。
バリュエーションが高く調整が入るという考えは間違ってはいませんでしたが、仮にショートポジションを組んでいたとすると年明け早々担ぎ上げられて逃げ道が無くなっていたと思われます。

(2017.12.21)S&P500種のバリュエーション、ドットコムバブル期のピークに接近
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-12-21/P1AFLM6K50Y301

ともかく、バリュエーションが高いときにさらに上昇するのか、あるいは下落すのか、どちらにせよボラティリティが高まりますので、年明けのポジションはひとまずガンマロングにしておくのがよさそうです。


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