債券相場は下落。前日に日銀の12月利上げ観測の後退で急騰した反動売りに加え、午後の中村審議委員の会見が予想されていたほどハト派的ではなかったことから、取引終了にかけて売りが強まった。
特に、利上げの可能性についての問いに対して「反対しているわけではない。経済の回復の状況に応じて変えていくべきであり、データやヒアリング情報に応じて判断していくべきだ」との見解がヘッドラインに流れたことで、先物が20銭ほど急落する場面もあった。
一方、この日行われた30年国債入札は無難に通過し、前述のヘッドラインが流れる前までは、底堅い動きが見られていた。
【メモ】
☆30年債入札(84回、CPN2.1%)落札結果
最低落札価格96円55銭(1.089%)、平均落札価格96円67銭(1.084%)、応札倍率3.46倍(前回3.44倍)、(事前予想価格96円55銭)
☆中村審議委員主な発言(出所: Bloomberg)
(年内に利上げする可能性について)「反対しているわけではない。経済の回復の状況に応じて変えていくべきであり、データやヒアリング情報に応じて判断していくべきだ」
「私としては、まだ賃上げの持続性に自信を持てていない」
「経済の回復状況に応じて金融緩和の度合いを慎重に調節していくことが重要な局面だ」
「私は超ハト派と言われているようだが、決してそういうつもりでない。経済の状態に沿って改革をしていけばいい」
(コアCPIの動向について)「私自身は、2025年度以降は 2%に届かない可能性があると考えている」
(個人消費について)「物価上昇や節約志向の影響などにより、力強さに欠けている」など。
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