JGBトレーディングフロア(2023年6月16日)

債券相場は上昇。日銀がこの日の昼前に発表した政策決定会合で現行の緩和政策の維持を通知、午後から、中長期債中心に買いが膨らんだ。買い一巡後は15時半からの植田総裁の会見を控えて様子見姿勢が強まり、小幅なもみ合いとなった。
前回会合以降、政策変更に対する思惑は小さく市場の歪みも改善されたことでショートカバー的な動きは限定的だったようだ。

【メモ】
<植田総裁会見主な発言:出所Bloomberg>
YCCについて:
・毎回の会合間に得られる情報やデータに基づき、前回と違う結果になることを含めて、ある程度のサプライズが発生することはやむを得ない。
・経済・物価・金融情勢の見方や副作用を、丁寧に説明を行う。
・(市場機能の低下時)効果と副作用を比較して対応決める。
市場機能について:昨年12月以降の措置で市場機能に関する指標はかなり改善。
・インフレ期待や海外金利が動いた時にどうなるかは何とも言えないため注視。
・海外金利等により副作用が再び目立つ可能性は否定できない。
物価について:消費者物価、今年度半ばにかけてプラス幅を縮小していく。
・物価上昇率の下がり方が思っていたよりやや遅いという感触ある。
・食料品・日用品・宿泊料などが思っていたより高い。
・企業の価格・賃金設定行動に変化の兆しがあり注目している。
・先行き基調的に高まるが、不確実性高いー賃金動向。
・あくまで政策目標は物価・賃金ではない。
・物価上振れが国民負担になっていることを強く認識している。
・輸入物価はマイナス転化、物価引き上げの力は徐々に弱まる。
・物価見通し大きく変われば政策変更につながる可能性。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2023年6月16日)

6月第3週、日経平均株価は10週続伸の+4.47%、NYダウも+1.25%と続伸、ユーロストックス50+2.45%の反発になりました。

FOMC市場予想通り利上げ見送りとなりました。会見では年内の再度利上げの可能性を示唆しましたが、FF金利先物市場はこれまで通り1回の利上げを予想するにとどまり、影響は小さかったようです。
日銀政策決定会合も市場予想通りの大規模緩和現状維持となり、緩和継続ということから発表後は株高となりました。また、前日23.08ptの高値を付けた日経VIは政策発表後20.56ptまで下落しました。

日本株の上昇を牽引している海外勢の買いですが、投資部門別売買動向では~6/9の週まで現物先物の合算で10週連続の買いとなり、買い始めた4月からの累積で7.9兆円買い越しとなっており、2013年のアベノミクスを上回るハイペースの買いとなっています。ハイペースな買いが継続していますが、対内証券投資のデータからは、2017年末水準までまだ5兆円ほど余裕があり、ボリューム面ではまだ買い足りていないと見えます。
一方、バリュエーション面では、6/14に過去平均から算出した予想PERのレンジ(1標準偏差)上限33363円を超えました。過去、株価の高値圏でこの水準を超えたのは、2013年のアベノミクス、2014年の黒田バズーカⅡ後のラリーがあり、当時の動きを現在の株価に当てはめると、2013年は34,682円までオーバーシュートした後反落、2014年パターンならは34250円-32400円のレンジとなります。

2013年は、ヒストリカルのレンジ上限を超えオーバーシュートしたのち、米国の金融政策の引締め観測から急落となりましたが、2023年現在ではすでに利上げの最終局面となっており、また、海外勢の7.9兆円大幅買い越しの裏で、自己1.3兆円、信託銀行2.3兆円、投信1.0兆円、個人2.3兆円と国内の主要な投資主体は4月以降大幅な売り越しとなっており、仮に海外投資家が買いを止めたとしても株価を下げる積極的な売り手になれるかは疑問です。また、6/14から米系証券の先物手口が売り越しに転じていることからも、2014年のように高値圏でいったんレンジ相場を形成するのではないかとみています(34250円-32400円)。

トレードアイデアとしては、33000円台のストラドル売りが素直なところですが、レンジ幅も大きいので34000以上へのオーバーシュート狙いでプロテクティブプットの買いや、あるいはその後の反落狙いでコール買い/先物売り(プロテクティブコール)も考えられます。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2023年6月15日)

債券相場は超長期債が上昇。明日の日銀金融政策決定会合は現状維持が見込まれ、イベント通過後の需要を先取りする形で買いが入ったとの見方。年金などの国内株高によるリバランスの債券買いが期待されているようだ。
一方、先物は、政策変更に対する思惑も完全には払しょくできないことから、ポジション調整やヘッジの売りでやや下押した。前日の米FOMC結果後の米長期金利が時間外取引で上昇したことも影響したようだ。

【メモ】
☆日銀買入オペ(定例)1-3年4250億円、5-10年5750億円、10-25年2000億円、25年超1000億円。応札倍率は、それぞれ2.66、2.26、2.00、2.06倍。
☆国債買入(固定利回り方式,368~370回0.50%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,359回0.50%)落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2023年6月14日)

債券相場は下落。前日の米CPIは、インフレの鈍化を示す結果となるも、明日のFOMCの結果発表を前に持ち高調整の売りなどで米長期金利が上昇、国内債もその流れを受けて売りが先行した。
その後は、日銀MPMを控えて動きづらく、小幅もみあいの動きとなった。一方で超長期債は、投資家の買い需要が強く、長めのゾーンで利回りが低下した。

【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,368~370回0.50%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,359回0.50%)落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2023年6月13日)

債券相場は超長期債を中心に上昇。米国金利の低下を受けて買いが先行、またこの日の超長期債対象の流動性供給入札も順調な内容となり、需要の強さが確認されたことが下支えとなった。15、16日の日銀金融政策決定会合で現行の金融緩和策を継続するとの見方が強まる分だけ、下値が切りあがってきている印象だが、一定の警戒感も残り、上値追いも限られそう。

【メモ】
☆流動性供給入札(383回、残存期間15.5年超39年未満)落札結果
募入最大利回り較差 -0.017%、募入平均利回り較差-0.019%、応札倍率2.87(前回3.10倍)。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会