ウィークリーレポート(2022年12月2日)

12月第1週の株式市場は、日経平均▲1.79%反落、NYダウ+0.24%と小幅続伸、ユーロストックス50は9週連続の上昇となる+0.39%でした。

11/30のパウエル議長の講演内容は、前回FOMC後の説明と同内容でしたが、マーケットはやはり都合よく解釈し好感、NYダウは737ドル高、米国10年債利回りは10bp低下となりました。インフレピークアウト&今後のFRBの利上げフェーズ5月終了をマーケットはすでに織り込んでいる印象です。12/2金曜日の雇用統計にしても、市場予想+20万より多い+26.2万人の雇用増加とインフレ抑制の観点からすれば都合の悪い数字でしたが、それでも市場は株高/金利安となりました。

今後はCPIの大幅な悪化(上昇)がなければ、来年5月に政策金利はピークを迎えインフレも沈静化するという見方が既定路線になる一方、次のステージとして、インフレが収まる過程で経済指標がどれだけ悪化するかが焦点となりそうです。

そこで、米国景気先行指数がマイナスに転じたタイミングでの各種アセットの比較してみました。先行指数がマイナスに入ったのにも関わらず利上げを継続したのは、1973年、1978年、そして今回の2022年(7月からマイナス)となります。1973年、1978年のNYダウ平均株価は、先行指数がマイナスに転じた月から半年ほど▲10%程度までのレンジで推移し、その後下離れとなっています。
ドルインデックスは、景気先行指数がマイナスになった月以降にピークを迎え、その後低下する(ドル安になる)のが平均的な動きとなっており、足元の円高と整合的です。

1998年の円安局面と今回の円安との比較チャートでは、一段の円高を示唆しており (1998年と同じ下落率なら116円台まで円高) 、また、12月に入ってからの日経平均株価の動きは、海外株価指数が堅調な中でも円高に反応して一人負けの様相ですので、NYダウ買い/日経平均株価売りのペアトレードなどが良いかもしれません。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年12月6日)

債券相場は長めの超長期債や先物が小幅上昇。日銀黒田総裁の金融政策に関する国会答弁で「具体的に論じるのは時期尚早」と、修正観測をけん制する発言となったことで買いを促す場面も見られた。ただ金利の先高観は根強く、上げ幅は一時的だった。またこの日の30年債入札はやや不調な内容となり、相場の重石になったようだ。

【メモ】
☆30年債入札(76回リオープン,CPN 1.4%)落札結果
最低落札価格98円20銭(1.489%)、平均落札価格98円32銭(1.481%)、応札倍率3.00倍(前回3.28倍)。(事前予想価格99円51銭)
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額990億円 / 国債買入(固定利回り方式,357、358回) 落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年12月5日)

債券相場は下落。米国の長期金利がこの日の時間外取引で上昇する中、明日の30年国債入札への警戒感から午後は先物を中心に売り圧力がかかった。
先物12月限の取引最終日が来週に迫っており、2023年3月限への乗り換えも進み始めているが、日銀の政策修正観測がスプレッドの拡大に(3月限の売り)つながっているようだ。

【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額723億円 / 国債買入(固定利回り方式,357、358回) 落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年12月2日)

債券相場は超長期債が上昇する一方で先物や中期債は下落。前日の米長期金利が経済指標を受け大幅に低下した流れを引き継ぎ買いが優勢だったが、日銀の政策修正観測の高まりで中長期債には売り圧力が掛かった。今晩の米雇用統計発表を前に、買いも限定的だったことで、前日水準に押し戻された形。

【メモ】
☆日銀定例買入オペ1年以下1500億円、1-3年4750億円、3-5年4750億円、25年超1000億円(定例オペ)。応札倍率は、それぞれ3.10、2.35、1.66、1.53倍。
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額1127億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円。

【来週のスケジュール】
12/5
auじぶん銀行PMI(11月)
<海外予定>
【米国】米EU貿易技術評議会(TTC)閣僚級会合 / S&Pグローバル米サービス業・総合PMI(11月) / 米久財受注(10月) / 製造業受注(10月) / ISM非製造業総合景況指数(11月)
【欧州】ECB総裁講演 / ユーロ圏財務相会合 / ユーロ圏サービス業・総合PMI(11月) / ユーロ圏小売売上高(10月)
【その他】中国財新サービス業・コンポジットPMI(11月)

12/6
<国内予定>
30年利付国債入札 / 毎月勤労統計(10月)
<海外予定>
【米国】米ジョージア州,上院選決選投票 / 貿易収支(10月)
【欧州】EU財務相理事会 / EU・西バルカンサミット / ドイツ2年債入札 / 独製造業受注(10月)
【その他】豪中銀,政策金利発表

12/7
<国内予定>
日銀,国債買い入れオペ(1-3年,5-10年,10-25年) / 日銀,コール市場残高(11月) / 中村日銀審議委員講演(長野県金融経済懇談会) / 景気先行指数(10月)
<海外予定>
【米国】消費者信用残高(10月) / 非農業部門労働生産性(7-9月確定値)
【欧州】ユーロ圏GDP(3Q) / 独鉱工業生産(10月)
【その他】ブラジル政策金利 / 中国外貨準備高(11月) / 中国貿易収支(11月) / 豪GDP(3Q)

12/8
<国内予定>
国庫短期証券(6カ月)入札 / 5年債入札 / 日銀CP買いオペ / GDP(3Q) / 貿易収支(10月) / 銀行貸出動向(11月) / 東京オフィス空室率(11月) / 景気ウォッチャー調査先行き判断(11月)
<海外予定>
【米国】*****
【欧州】ECB総裁講演 / 欧州防衛機関(EDA)年次会合
【その他】*****

12/9
<国内予定>
国庫短期証券(3カ月)入札 / マネーストックM2(11月)
<海外予定>
【米国】PPI(11月) / 卸売在庫(10月) / ミシガン大学消費者マインド指数(12月) / 家計純資産変化(3Q)
【欧州】*****
【その他】中国CPI・PPI(11月) / 中国経済全体のファイナンス規模,新規融資,マネーサプライ(11月,15日までに発表)


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年12月1日)

債券相場は上昇。パウエルFRB議長が12月の利上げ減速を示唆したことを受け、米金利に低下圧力がかかった流れを引き継ぎ、先物を中心に買いが優勢だった。午後に、日銀野口審議委員がこの日の会見で述べた内容の一部が政策転換に前向きな内容と捉えられ、上げ幅を縮める場面があった。
この日の10年債入札は無難な結果となるも、平均落札価格は日銀の連続指値オペのレートの0.250%と同水準で、オペ応札分以外での需要が極めて小さいようだ。

【メモ】
☆10年債入札(368回リオープン,CPN 0.2%)落札結果
最低落札価格99円52銭(0.250%)、平均落札価格99円52銭(0.250%)、応札倍率6.03倍(前回5.24倍)。(事前予想価格99円51銭)
☆国債買入(固定利回り方式,366~368回) 落札金額15465億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円。
☆野口日銀審議委員会見主なコメント(秋田県金融経済懇談会)
「賃金と物価の好循環、物価目標達成の重要な前提条件」
「2%の物価上昇には3%程度の賃金上昇が必要」
「物価のノルムが変わっていく芽がようやく出てきた」
「3%の賃金上昇実現で直ちに政策転換にはならない」
「出口の際の手段の順番、現時点で判断するのは難しい」
「現状は政策転換あると思わないがデータ次第で前倒しあり得る」
「将来的な目標実現が確実になれば、政策転換も不思議ではない」
「中国経済減速、先進国の減速と重なると警戒要する」
「好循環の可能性、以前よりも高まっている」など(出所:Bloomberg)


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