じり高展開の1週間(2016年10月4週)

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今週の株式市場

今週の日本株はじり高展開となり前週末比+1.95%の17,184円で取引を終えました。日本のマンション販売が大きく改善したことから不動産、決算の良かった水産・農林が買われました。米国の大統領選挙では3回目のテレビ討論会が行われ、今回もヒラリー・クリントン候補が優位であるとの見方が多く、トランプ候補の勝利の目はほぼなくなったことから、円安に動いたことも日本株の上昇要因となりました。

米国企業決算発表

今週の米国企業の決算発表は堅調なものが多く見られました。バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスなど銀行関連や、ネットフリックス、マイクロソフトなどが予想を上回り株価が上昇する一方で、IBM、インテルなどは予想を下回りました。米国企業の決算発表は良いものが多かったのですが、ドル高の展開が嫌気され、株価指数は横ばいとなりました。

人民元の下落は止まらず

9月末に1ドル=6.67人民元だったのですが、国慶節明けには1ドル=6.7人民元、そして本日(21日)には1ドル=6.7574人民元と、人民元安が止まりません。昨年8月、今年の1月とその後株安が見られましたが、今のところ中国株は小動きで元安の悪影響は出ていません。しかし、十分に注意しておきたいところです。

JR九州の公募価格は仮条件上限の2,600円に決定

大型新規上場案件として注目されていたJR九州の公募価格は上限の2,600円に決定しました。人気のある公募だったため、それを買おうと控えていた資金が多く、公募に漏れた後にその資金が市場に流入したことも、株価の堅調さの一因となりました。

中国の経済指標

中国の3QのGDPは前年比+6.7%と予想通りの値となりました。鉱工業生産(9月・前年)は6.1%と予想を下回りましたが、小売売上高(9月・前年)は+10.7%と高水準を維持しました。資金調達額(9月)は17,200億元と前月の14,697億元を上回り、不動産バブルの拡大に不安を感じさせる内容となりました。

日本市場セクター・スタイルインデックス概況

セクター別では不動産、水産・農林、空運が強く、情報・通信、食料品、医薬品などディフェンシブ系が下落しました。スタイルインデックスは全て上昇となりました。相対的に小型が強く大型が弱いことから、個人の資金が流入した可能性が窺えます。

今後の見通し

来週以降、日本企業の決算発表が本格化します。一先ず円高の影響が懸念されますが、市場はほぼそれを織り込んでいるとみてよいでしょう。それが終わると米大統領選に注目が移りますが、報道を見ているとほぼヒラリー・クリントン候補の勝利で決定とみてよいようです。しかし、Brexitの前例もあるため、多くの資金はまだ市場に投入されず、実際に決着がつくまで様子見のために置いておかれるでしょう。そのため実際に決着がついた後、一段高がイメージされます。

 

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

 

寄付きは強かったものの、14時過ぎに鳥取で震度6弱の地震があり、引けにかけて調整する(2016年10月21日)

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株式市場概況

TOPIXは前日比-5.51ポイント(-0.4%)の1365.29ポイントで取引を終えました。午前中は堅調に推移していたものの、14時過ぎに鳥取で震度6弱の大きな地震が発生したことから、地震の影響を懸念から売り優勢の展開となり、引けにかけて弱含みました。

セクター別では空運、鉱業、不動産が上昇し、その他製品、情報・通信、建設などが下落しました。

個別では、昨日、新端末への期待から買われた任天堂(7974)が、新端末の映像を深夜に公開しましたが、ほぼ予想通りの形でサプライズはなく、昨日の上昇分を全て打ち消し、ここのところ支持帯となっていた25,300円を割り込んで取引を終えました(前日比-1,765円、終値25,185円)。独SGLグループから黒鉛電極事業を取得すると発表した昭和電工(4004)は、長期的に良い買収だと評価され株価が上昇しました(前日比+43円、終値1,345円)。タカラバイオ(4974)は上方修正を発表し強い展開となりました(前日比+25円、終値1,524円)。

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比-2.48ポイントの953.33ポイントで取引を終えました。上昇銘柄数は73(34%)、下落銘柄数は132(61%)、変わらずは11(5%)、騰落レシオ(25日)は95.8、売買代金概算は前日比224億円増加の1,117億円でした。

指数の下落に影響が大きかったのはCYBERDYNE(7779、前日比-36円、終値1,593円)、ジャパンインベストメントアドバイザー(7172、前日比-205円、終値3,315円)、ジグソー(3914、前日比-80円、終値6,570円)、上げに寄与したのはそーせい(4565、前日比+160円、終値16,750円)、フィックスターズ(3687、前日比+309円、終値3,280円)、メタップス(6172、前日比+216円、終値2,727円)、売買代金上位はメタップス、そーせい、ストライク(6196、前日比+780円、終値12,280円)となりました。

そーせいは野村証券が投資判断を「買い」としたことが伝わり、大きく上げて取引を開始しましたが、上昇を継続することはできませんでした。フィックスターズは、IoT用途向けウェブサービスのベータ版を運用開始というニュースを材料に上げが大きくなりました。

前週末比でマザーズ指数は15.73ポイント上昇しました。今週は売買代金概算が1,000億円になる日が2日ありました。ここのところ抵抗帯となっている960ポイントを前に、足踏み状態になっていますが、10月25日のJR九州の上場がうまく行けば、売買代金の増加を伴って指数は抵抗帯を上抜ける可能性もあるでしょう。

マザーズ先物概況

マザーズ先物は前日比-0.5ポイントの949ポイントで一日の取引を終えました。出来高は107枚、前日時点の建玉は3,700枚となりました。

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2016年10月21日)

(12:30)
午前の衆議院財務金融委員会では、民進党前原議員の答弁で追加緩和の先送りも示唆したようだ。
この後のスケジュールにも注目。

15:35~ 【挨拶】黒田総裁(全国信用組合大会)
17:00頃~ 【講演】黒田総裁(The Economist主催ジャパン・サミット2016)

(15:35)
黒田日銀総裁が全国信用組合大会で挨拶を行った。
内容は、これまでも述べてきたことに則したものと同じ。http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2016/data/ko161021a.pdf

(17:00)
黒田日銀総裁がジャパン・サミット2016での講演では、特に金融政策に対する言及はなし。http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2016/data/ko161021b.pdf

(17:30)
本日の一連の黒田総裁の発言からは、再来週の決定会合での「追加緩和」はなそうに思われ、現状維持を見込む動きが、2年・5年債利回りをやや押し上げた恰好に。

本日の国債利回り
161021yield


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JGBトレーディングフロア(2016年10月20日)

(17:30)
JGB市場総じて閑散。市場を動かす要因は引続き今晩の海外金利の動向と明日予定の日銀オペに限定されそう。

本日の国債利回り
161020yield

公社債投資家別売買高(9月)

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TOPIX、日経平均株価共に直近の高値を上抜ける(2016年10月20日)

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株式市場概況

TOPIX指数は前日比+13.6ポイント(+1%)の1370.8ポイントと5日連続で上昇しました。寄付きは前日比で若干安くなりましたが、その後はじり高展開となりました。10時から始まった、米国大統領選挙前最後のテレビ討論会でしたが、ヒラリー・クリントン候補優位との見方が多く、市場では大統領選挙の結果はほぼ決まったと見られたことも、上昇要因となりました。

セクター別では不動産、証券・商品、ゴムが上昇、繊維のみが下落となりました。不動産は足元発表された新規マンション販売が堅調だったことを好感した上昇が継続しており、証券・商品は、日経平均株価が節目とみられる17,000円を上回ったことが好感されました。

個別では新型ゲーム機「NX」の予告動画を今晩発表するとした任天堂や、新たなモバイルゲームの詳細を発表したガンホーなどが上昇を見せました。

今晩はECB理事会の結果が注目されます。本日の米国企業の決算発表は、寄り前にベライゾン、引け後にAMD、マイクロソフトなどがあります。

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比-4.02ポイントの955.81ポイントと5日ぶりに反落となりました。上昇銘柄数は98(45%)、下落銘柄数は113(52%)、変わらずは6(3%)、騰落レシオ(25日)は99.9、売買代金概算は前日比115億減少の893億円となりました。

指数下落寄与度上位銘柄はそーせい(4565、前日比-240円、終値16,590円)、CYBERDYNE(7779、前日比-26円、終値1,629円)、エニグモ(3665、前日比-85円、終値1,923円)、指数上昇寄与度上位銘柄はミクシィ(2121、前日比+70円、終値3,755円)、グローバルグループ(6189、前日比+310円、終値2,307円)、グノシー(6047、前日比+71円、終値1,300円)、売買代金上位はメタップス(6172、前日比-53円、終値2,511円)、そーせい、モバイルファクトリー(6172、前日比-80円、終値2,950円)となりました。

グローバルグループは平成32年9月期の連結業績を、売上高170億円、営業利益15億円に高めるとの報道から上昇しましたが、会社側は確定した計画数値を策定していないとのコメントを発表しました。しかし、コメントを受けても株価は強さを維持しました。

マザーズ先物概況

マザーズ指数先物は前日比+2ポイントの948.5ポイントで取引を終えました。出来高は145枚、前日時点の建玉は3,688枚となっています。

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