デイリーレポート(2016年9月20日)

20160920

マザーズ市場概況

本日のマザーズ指数は前日比-6.6ポイントの905.13ポイントで取引を終えました。上昇銘柄数は78(35%)、下落銘柄数は128(58%)、変わらずは14(6%)、マザーズ市場の騰落レシオ(25日)は86.9、売買代金概算は601億円と前日比で66億円減少しました。

指数下落寄与度上位銘柄はCYBERDYNE(7779)、そーせい(4565)、モルフォ(3653)、上昇寄与度上位銘柄はJIG-SAW(3914)、アライドアーキテクツ(6081)、アンジェス(4563)、売買代金上位はそーせい、リファインバース(6531)、エナリス(6079)でした。

アンジェスMGは、重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療薬の医師主導型臨床研究で、神戸大学医学部附属病院が被験者への投与を開始と発表したことが材料視され、買われました。リファインバースは豊洲の土壌汚染の報道から、物色されているようです。

直近IPO銘柄

直近IPO銘柄では初値を割り込んでいたデジタルアイデンティティ(6533)は前日比+19.46%の3,070円となりました。しかし、カナミックネットワーク(3939)は前日比-1.86%・終値8,960円、串カツ田中(3547)は前日比-9.66%・終値5,800円、ノムラシステムコーポレーション(3940)は前日比-9.31%・終値1,256円と下落銘柄が目立つ展開となりました。

マザーズ先物概況

マザーズ指数先物は前日比-1.5ポイントの898ポイントで取引を終えました。出来高は187枚、前日時点の建玉は2,880枚となりました。

株式市場概況

TOPIX指数は前日比+0.42%の1316.97ポイントで取引を終えました。一方で、日頃それほど方向性が変わらない日経平均株価は前日比-0.16%の終値は16,492円でした。これは16日の引け後に、クレディスイスが日経平均型の新規買い入れの中止を予想していると報道されたことがきっかけのようです。そのため本日は日経平均の寄与度が最も高いファーストリテイリング(9983)が大きく売られ(前日比-1,850円・終値32,510円)、日経平均がTOPIXの上げに追随できない展開となりました。注目の日銀政策決定会合の結果は明日発表されます。

日銀ETF購入、「日経平均」型の新規買い入れ中止を予想-CLSA

注目のニュース

日本の投資家は8月28日から9月10日の2週間で外債を2兆円売り越したようです(日経新聞:羅針盤 日本勢の外債売りのなぜ)。ここから、ここ最近の世界的な長期金利の上昇の流れは日本勢の売りが要因であったことが推測されます。この売りの要因は9月末の中間決算を控え、銀行経営者が益出しの指示を出したとのことです。

一方で、JBPRESSに「米バブル市場はサウジアラビアからの一撃で崩壊か−米国が恐れるサウジアラビアの米国債大量売却」という記事がありました。この記事によると、9月9日に米国の下院で「2001年の米同時多発テロの遺族がサウジアラビア政府に対し賠償金を請求できる」法案(テロ支援者制裁法)が可決されたようです。5月に上院で可決されていたようですが、サウジアラビアは4月に法律が成立すれば米国で7,500億ドル保有する金融資産を売却すると宣言していたようです。
明日は注目の日銀政策決定会合でこれまでの総括が行われます。その後FOMCもあり、政策の行方に注目が集まります。

リンク
米バブル市場はサウジアラビアからの一撃で崩壊か(JBPRESS

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

 

JGBトレーディングフロア(2016年9月20日)

(10:10)
日銀買切オペ通告 5-10年・10-25年・25年超
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of160920.htm
イールドカーブ、ややブルフラットニングの動き見られる。日銀会合中でもあり利回り較差の拡大に注意。

(12:00)
落札結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba160920.htm
25年超が実勢よりやや強めの落札結果となったことから、後場はフラットニングが進むか。

(17:30)
明日の日銀会合後の債券動向の注目点。
・マイナス金利の深堀りをある程度織り込んでいる2年債の-0.3%へのアプローチ
・2年-5年のスプレッド(縮小/拡大)
・足元の10年債の下限-0.11%と上限の0.0%の攻防
・超長期ゾーンは先週の上限(20年債0.495%、30年債0.605%)突破の有無など。
・先物は、7/28~8/2のレンジの半値戻し水準152.33円達成または下値151.00の攻防。

引け後の国債利回り
160920yield


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光世証券株式会社 
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様々なリスクから弱い展開に(2016年9月3週)

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今週の市場概況

今週は、米国株がFOMCを前に、ボラタイルで弱い動きとなったことから、日本株も売り優勢の展開となりました。FOMCにおける利上げの有無の予想に日々為替市場、株式市場が振り回されました。一方債券市場では、日銀が金融機関の収益悪化を考慮して、長期金利を上げるような政策を採るとの見通しの継続から、世界中で長期金利が上昇する展開となりました。その動向も株価などの不安定な動きにつながりました。しかし、米国の小売売上高が弱く、市場では9月のFOMCでの利上げはないとの見解が固まりつつあります。

個別では、APPLEが発表した新型iPhoneは発表後のメディアの反応はいまいちだったものの、実際発売されるとこれまでにない需要があったとの報道が相次ぎ、APPLEとその関連銘柄が買われました。

日本では、日銀の政策の中心がマイナス金利の深堀となるというニュースがあったことから、銀行を中心に売りが目立ちました。また、中国の経済指標は好調ながら、中国株は弱く、香港の人民元の貸出レートが上昇するとの動きもあったことから、中国関連銘柄が売られました。

セクター別では保険、陸運、医薬品の3セクターが上昇しました。下落が大きかったものは海運、鉄鋼、不動産となりました。保険は金融政策として長期金利の上昇が行われるとの見通しを好感して買われ、海運はここのところ上昇していた海運運賃が下落したことにより売られました。スタイルインデックスでは、マイナス金利の深堀を睨み、REIT指数の下落が小さく、マザーズ、コア30の下落が大きくなりました。

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経済指標では日本の機械受注(7月・前年比)が5.2%と予想外に好調な値となった一方で、首都圏マンション販売(8月・前年比)は-24.7%と、前月に引き続き冴えない値となり、関連株式が売られました。米国の小売売上高(8月・前月比)は-0.3%と予想を若干下回り、ニューヨーク連銀製造業景気指数(9月)も-1.99と弱い値となりました。中国の鉱工業生産(8月・前年比)は6.3%、小売売上高(8月・前年比)は10.6%と強い値が目立ちました。

今後の見通し

来週の日本市場は月曜日と木曜日に祝日があり、その間の火曜日と水曜日に注目される日銀政策決定会合とFOMCが開催されます。FOMCを受けての木曜日は動きが取れないため、日銀政策決定会合で何かあっても大きく動きにくく、金曜日にギャップを開ける可能性もあるため、日銀政策決定介護の結果が発表される水曜日の昼過ぎまでは動きに乏しい展開となるでしょう。

日銀政策決定会合ではこれまでの異次元緩和の「総括的な検証」が行われます。ここでの追加緩和を見込むのはアナリスト・ストラテジストの半数以上となっています。目標とする2%のインフレが達成できていないということから、何らかの追加緩和が無いとおかしいという見方もあり、動向が注目されます。しかし、ここ最近の日銀政策決定会合後の動きは下げることが多いため、失望売りには気を付けたいところです。

FOMCでは、利上げがないとする見方が大半です。しかし、何もない場合でも長期金利の上昇が継続する場合は、市場の変動が一段と高まるかもしれません。そのため、長期金利の動向には気にかけておきたいところです。

ここのところの市場の混乱は、金融政策への注目という面もありますが、ドナルドトランプ候補が大統領になるというリスクの折り込みということも考えられます。依然として、世論調査ではヒラリークリントン候補の支持率が高い状態が継続していますが、最近、体調不良で倒れ、再び両社の支持率が接近しつつあります。大統領選挙は11月8日に予定されており、21日を通過した後は大統領選が気にかけられるかも知れません。

その他、16日は米国のクアドロプルウィッチング(日本でいうSQ)となっており、市場の流れが変わるかも見ておきたいところです。

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デイリーレポート(2016/9/16)

20160916

マザーズ市場概況

マザーズ市場は前日比+3.71ポイントの911.73ポイントと小幅に上昇しました。上昇銘柄数は108(49%)、下落銘柄数は98(45%)、変わらずは14(6%)、マザーズ指数の騰落レシオは89.4、売買代金は667億円と前日比で52億円減少しました。

指数上昇寄与度上位銘柄はミクシィ(2121)、エニグモ(3665)、エナリス(6079)、下落寄与度上位銘柄はCYBERDYNE(7779)、モルフォ(3653)、CRIミドルウェア(3698)、売買代金上位はそーせい(4565)、エナリス、エニグモとなりました。

エニグモは昨日付けた直近の高値を更新しました(前日比+208円、引値1,860円)。出来高も昨日に引き続き多くなっており、今後の動向が注目されます。

IPO市場

本日ジャスダック市場に上場したノムラシステムコーポレーション(3940)は、公募価格比51%高の1,450円で初値を付けました。その後1,699円まで上昇しましたが、一気に売りが加速し、引けは初値比65円安の1,385円と激しい取引初日となりました。14日にマザーズに上場した3銘柄はすべて上昇し、串カツ田中(3547)が前日比+13.23%の6,420円、カナミックネットワーク(3939)は前日比+12.86%の9,130円、デジタルアイデンティティ(6533)は前日比+4.05%の2,570円で取引を終えました。マザーズ市場は不調ですが、IPO市場は堅調な展開となっています。

マザーズ先物

マザーズ先物は前日比+1ポイントの899.5ポイントで一日の取引を終えました。出来高は92枚とこれまでで最低となりました。前日時点の建玉は2,853枚となっています。

株式市場概況

TOPIX指数は前日比+0.8%の1311.5ポイントで取引を終えました。前日の米国株が、弱い小売売上高を受け、9月のFOMCでの利上げの可能性が下がったとのことで上昇したことから、強い展開となりました。セクターでは銀行、保険、精密機器が上昇する一方で、不動産、ガラス土石、輸送用機器が弱くなりました。スタイルインデックスを見るとTOPIXスモールの上昇率が高い一方で、マザーズは上昇率が低く、東証2部は下落など、小型株でも上場市場によって動向が異なる動きとなっています。

注目のニュース

本日はポケモンGOプラスとiPhone7という人気の集まる二つの商品が発売され、街には行列が見られたようです。東京ゲームショウにおいてはVRヘッドセットが人気のようで、10月から発売されるソニーのVR端末も注目されます。スマホがすべての人に行き渡り、一時的に消費者の需要が弱くなっていましたが、新たな商品の発売とそれへの需要を見ると、足元弱っていた景気も、これまでなかった技術を使った商品の登場とともに、再び盛り上がりを見せる可能性が高いことを、感じさせられた週末でした。

iPhone7とポケモンGOプラス発売、どちらも行列(朝日新聞DIGITAL)

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光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2016年9月16日)

(10:10)
日銀買いオペ 1年以下・1-3年・3-5年
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of160916.htm
オペ対象年限が中期ゾーンに限られた事で、長期債先物に売り。

(12:00)
日銀会合前でさすがに売りが引っ込んだのか、1年以下が案分利回り格差-0.045と平均利回り格差-0.011より大きく乖離。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba160916.htm

(17:30)
前回の政策決定会合(7/27-28)以降、「総括的な検証」について様々な推測や報道がなされる中、極度なフラットニングを修正するために、国債買入れの見直しというのが市場コンセンサスとなっていただけに、来週の日銀会合後も、超長期債の動きが焦点になりそう。
一方で中短期債は足元でマイナス金利の拡大をやや織り込み、動きは限定的か。よって10年債に近い先物はレンジ取引続く可能性。
160916chart

引け後の国債利回り
160916yield


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