債券相場は超長期債中心に上昇。米長期金利低下の流れを引き継いで買いが先行した後、この日の30年利付国債入札の弱めの結果を受けて上げ幅を縮小も、9月末に向けた残高積み増しなど、引き続き下値では需要が見られ、再び買いが優勢となった。
【メモ】
☆30年債入札(67回リオープン,CPN0.6%)落札結果
最低落札価格99円55銭(0.617%)、平均落札価格99円71銭(0.611%)、応札倍率3.50倍(前回3.44倍)。(事前予想中央値99円60銭)
日本国債並びに日本国債先物市場で気になるポイントをとりあげます。
債券相場は超長期債中心に上昇。米長期金利低下の流れを引き継いで買いが先行した後、この日の30年利付国債入札の弱めの結果を受けて上げ幅を縮小も、9月末に向けた残高積み増しなど、引き続き下値では需要が見られ、再び買いが優勢となった。
【メモ】
☆30年債入札(67回リオープン,CPN0.6%)落札結果
最低落札価格99円55銭(0.617%)、平均落札価格99円71銭(0.611%)、応札倍率3.50倍(前回3.44倍)。(事前予想中央値99円60銭)
債券市場では超長期債相場が下落。FRBのブレイナード理事の発言で米長期金利が低下した流れを引き継いで買いが先行したものの、あすの30年債入札に対する警戒感から次第に売り圧力が掛かった。安倍首相辞任による市場への影響は収まっており、再び海外金利動向と国内の需給要因による相場展開となりそうだが、新発の30年債は前回8月入札前とほぼ同じ水準に位置しており、市場は入札に向けて、もう少し高い利回りを期待しているとの見方。
【メモ】
☆本日の日銀買入オペは、1-3年4200憶円、3-5年3500憶円、10-25年1200憶円(金額据え置き)。応札倍率は3.16倍、2.54倍、3.48倍。
債券相場は長期債を中心に上昇。この日の10年債入札は、好調な結果を予想した向きが午前の取引で先行して買いを入れたことなどもあって、事前の水準と乖離してしまい、弱い結果となった。ただプラスの金利に対する根強い需要が支えとなり、落札結果の発表直後は売られるも、その後は底堅く推移した。この10年債入札結果を受けて、3日の30年債入札は、やや慎重な応札となりそうとの見方。
【メモ】
☆10年債入札(359回リオープン,CPN0.1%)落札結果
最低落札価格100円53銭(0.045%)、平均落札価格100円64銭(0.034%)、応札倍率3.15倍(前回3.64倍)。応札倍率は2016年2月以来の低水準。(事前予想中央値100円63銭)
債券相場は反発。安倍首相の辞任表明を受けて前週末の相場は下落したものの、誰が次期首相となっても日銀の金融緩和策は不変との見方から買い戻しの動きから高く始まった。同様に国内株式相場も買いが先行したため、その後伸び悩むも、この日の日銀買いオペ結果も売り需要を示す内容では無かったことや、米債がアジア時間で、やや強含んだことで、午後に再び買い圧力が強まった。
ただし今週は、10年債と30年債入札を控えていることもあり、売り買いともにポジション調整的な印象。
【メモ】
☆本日の日銀買入オペは、1年以下1000憶円、1-3年4200憶円、3-5年3500憶円(金額据え置き)。応札倍率は2.51倍、3.00倍、2.85倍。
債券相場は下落。昨日の米国債がFRBパウエル議長によるインフレ対する新たなアプローチが示されたことで下落し、これに連れる形となった。国債先物は6/8以来の安値水準でスタートした後は、上値が抑えられる展開。
14:00のニュースで安倍首相の辞任が伝わると、株、為替が大きく反応する中、同先物が上下に振れ、一時この日の安値の153円30銭を付けた。一部では、アベノミクスの一つである金融緩和政策の後退を懸念した売りとも見方もあった。
夕方には、9月の日銀の国債買いオペの方針が公表されたが、8月から変更なく、先物夜間取引も反応は限定的。
【メモ】
☆本日の日銀買入オペは、10-25年1200憶円、25年超300憶円、物価連動債300憶円(金額据え置き)。応札倍率は2.23倍、5.07倍、6.16倍。
【来週のスケジュール】
8/31
<国内予定>
日銀買いオペ(1-5年)
小売売上高(7月) / 鉱工業生産(7月) / 百貨店・スーパー売上高(7月) / 自動車生産台数(6月) / 住宅着工件数(7月)
<海外予定>
【米国】クラリダ米FRB副議長,バーチャル討論会に参加 / アトランタ連銀総裁、講演(バーチャル形式)
【欧州】英休場(バンクホリデー) / 独CPI (8月)
【その他】中国製造業・非製造業PMI (8月)
9/1
<国内予定>
10年利付国債入札 / 日銀債券市場サーベイ / 完全失業率(7月) / 法人企業統計(4-6月) / 自動車販売台数(8月)
<海外予定>
【米国】ブレイナード米FRB理事、バーチャル討論会に参加 / 自動車販売(8月) /ISM製造業景況指数(8月) / 建設支出(7月)
【欧州】ユーロ圏製造業PMI(8月) / ユーロ圏CPI(8月) / ユーロ圏失業率(7月) / 独失業率 (8月)
【その他】豪中銀、政策金利発表 / 中国財新製造業PMI(8月) / ブラジルGDP(2Q)
9/2
<国内予定>
日銀若田部副総裁,佐賀県金融経済懇談会であいさつと会見(オンライン形式) / マネタリーベース月末残高(8月) / 営業毎旬報告(8月31日現在)
<海外予定>
【米国】米地区連銀経済報告(ベージュブック) / クリーブランド連銀総裁講演(バーチャル形式) / 製造業受注(7月)
【欧州】ユーロ圏PPI(7月)
【その他】豪GDP(2Q)
9/3
<国内予定>
30年利付国債入札 / 日銀CP買い入れオペ / 日銀片岡審議委員,沖縄県金融経済懇談会であいさつと会見(オンライン形式)
<海外予定>
【米国】シカゴ連銀総裁講演(オンライン) / 貿易収支(7月) / ISM非製造業総合景況指数 (8月)
【欧州】独家電見本市「IFA」(ベルリン) / ユーロ圏総合・サービス業PMI(8月) / ユーロ圏小売売上高 (7月)
【その他】中国財新サービス業・コンポジットPMI(8月)
9/4
<国内予定>
国庫短期証券(3カ月)入札
<海外予定>
【米国】雇用統計(8月)
【欧州】独製造業受注(7月)